メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

トルコ

難民申請中のクルド人に強制送還の可能性

入管法の改正により、トルコへ強制送還されてしまう可能性があるクルドの人たちが抗議活動を行っているという。 記者会見で、10代のクルド人の若者は、トルコ語もクルド語も解らないため、送還されたら生活が成り立たなくなってしまうと訴えていた。 どう…

トルコの朝を再現!

日曜日、神戸の成城石井で「ニュージーランド産パルメザン」を買って来た。これが目当てで成城石井に寄るのである。 パルミジャーノ・レッジャーノに似た風味でとても美味い。 パルミジャーノ・レッジャーノならもっと美味いかもしれないが、もっと高い。 私…

「トルコの大統領選挙」果たして結果はどうなるだろう?

2018年7月までトルコ経済の舵取りを任されていたメフメット・シムシェク元副首相が政界へ復帰する可能性は、おそらく無いだろうと思われていた。 しかし、先週になって、エルドアン大統領が「選挙後、シムシェク氏のコーディネーションにより新たな経済…

今回の大統領選挙は「トルコ共和国の存亡」を懸けた戦いになる?

トルコでは、野党6党連合の大統領候補クルチダルオール氏が、6党連合への支持を表明していたクルド民族主義政党HDPのプレヴィン・ブルダン、ミトハト・サンジャルの両氏と会談したことが話題になっているようだ。 (ミトハト・サンジャル氏は、2015…

トルコの大統領選挙/クルド人の動向

5月14日に実施されることが決定したトルコの大統領選挙、ようやく野党6党連合の候補者もCHP(共和人民党)のクルチダルオール党首に決まり、選挙戦は盛り上がってきたようである。 この大統領選挙では、いずれの候補も過半数の票を獲得できなかった場…

トルコのユーラシア主義/それはトルコの道なのか?

トルコのアイドゥンルック紙へ論説を寄稿したユーラシア主義者のアレクサンドル・ドゥーギン氏によれば、ウクライナ戦争以前のプーチン大統領には、いくらか西欧寄りの傾向が見られたらしい。プーチン大統領は西欧との関係を何とか維持するように努めていた…

「第三のローマ」はロシアかトルコか?

トルコの放送局の取材に応じて、トルコへの熱い思いを語ったアレクサンドル・ドゥーギン氏は「私たちもチンギス・ハンの子孫である」と明らかにしていた。 ナポレオンの軍を迎え撃ったクトゥーゾフ将軍もモンゴル系の貴族だったそうだから、これはそれほど驚…

ロシアの思想家ドゥーギン氏が語るトルコへの熱い思い

2019年5月、「多極化世界におけるトルコ」という論説をトルコのアイドゥンルック紙に寄稿したロシアの思想家アレクサンドル・ドゥーギン氏は、2018年3月、トルコの放送局の取材を受け、トルコへの熱い思いを語っていた。その模様は以下のYouTube動…

多極化世界におけるトルコ

アレクサンドル・ドゥーギン氏は、2019年の5月以来、6回にわたってアイドゥンルック紙へ論説を寄稿しているようだ。 その第1回目となる2019年5月27日の「多極化世界におけるトルコ」という論説は、世界の多極化とトルコに対する考察が非常に興…

続・ロシアの思想家アレクサンドル・ドゥーギン氏の論説/ロシアの道

アレクサンドル・ドゥーギン氏は、ドネツク州・ルガンスク州・ザポリージャ州・ヘルソン州の併合が、ロシアにとって最低限の勝利だとしている。 完全な勝利はウクライナ全土の併合に他ならない。 しかし、この場合でも、西欧は軍事的・戦略的、そして経済的…

ロシアの思想家アレクサンドル・ドゥーギン氏の論説/ロシアの敗北は有り得ない

トルコのアイドゥンルック紙(Aydınlık Gazetesi)は、24日~26日、3回にわたって、ロシアの思想家アレクサンドル・ドゥーギン氏の論説を掲載した。 親ロシア的なアイドゥンルック紙は「Gazete yazarı」とドゥーギン氏をあたかも同紙のコラムニストであ…

トルコ大地震/ナーズム・ヒクメット文化センターの共産主義者

トルコ南東部の大地震で倒壊した脆弱な建築物に関しては、共産主義者ドウ・ペリンチェク氏の傘下にあるアイドゥンルック紙からも厳しく批判する声が出ている。 しかし、現在、反エルドアンの野党連合を「米国の傀儡」と非難し、エルドアン政権に対して一定の…

トルコ大地震/日本は安全だろうか?

この「1999年8月-トルコ北西部大地震の追憶」という駄文に以下のように記した。 「私はクズルック村へ行く最終のバスを逃してしまい、仕方なく、イスタンブールで友人家族が経営していたホテルに只でもう一晩泊めてもらった。地震が発生したのは、その…

トルコ大地震/流言飛語/生存者の救出

トルコ大地震後の錯綜した情報の中には、後に虚構であることが明らかになったデマも多かったらしい。 「ハタイでダムが決壊した」とか「ハタイの空港が使えなくなっている」、「軍が救援活動に参加していない」等々は間もなく事実ではないことが判明したそう…

トルコ大地震/脆弱な建物の倒壊/治安の悪化

トルコの大地震、激しい揺れが広範囲にわたって何度も繰り返された天災の恐ろしさもさることながら、倒壊して瓦礫の山と化してしまった数多の建物の惨状にも驚かされた。こちらには「人災」の要素も少なくなかったと言われている。 しかし、「人災」に関して…

トルコの大地震に思う

今従事している配送運転手の仕事は「寒い冬に適している」なんて良く言われている。車内は暖房が効いていて暖かいし、外では、大概、積み下ろしの作業で体が温まるからだ。 そのため、寒さに弱い私もそれほど苦にならない。しかし、先月の大寒波はさすがに堪…

トルコ南東部で地震

日曜日にちょっとした不運に見舞われ、それを昨日の朝、「これも『運命』と思って諦めよう」という駄文でお伝えし、「悪いことがあれば、そのうちきっと良いこともあるに違いない」なんて書いたが、その僅か数時間後、トルコから恐ろしい地震のニュースが報…

今でも「白い東洋人」?

《2014年1月16日付けの記事を修正、加筆して再録》 「白いトルコ人」という言い方がいつ頃から使われているのか良く解らない。一説によると、アメリカの「wasp」から連想された造語らしい。 西欧型のライフスタイルを身につけたハイソサエティなトル…

諸行無常/因果はめぐる糸車

《2020年5月27日付け記事の後半の部分を修正して再録》 2005年1月21日付けトルコのラディカル紙のコラムで、ヌライ・メルト氏はイスラムの犠牲祭に関連して以下のように述べていた。 「この世界で生きることにはそれなりの代価があるはずだ。私たちの…

スウェーデンの「反イスラム」デモ/ロシアの「大スターリングラード作戦」

在ストックホルム・トルコ大使館の前でコーランが燃やされたデモは、スウェーデン政府の許可を得ていたという。 もちろん、これにトルコは「イスラムに対する冒涜である」と猛反発しているが、1月23日付けサバー紙のコラムで、ハサン・バスリ・ヤルチュン…

イスタンブールで見た逞しいロシアの人々

ソビエト崩壊後の92年~94年、私はイスタンブールで多くのロシア人を見た。 老若男女を問わず多くのロシア人がラーレリ辺りの歩道に様々な売り物を並べて商いに励んでいた。彼らは、それをロシアから長距離バスで何昼夜もかけて運んで来るのである。 歩…

ロシアと欧米の戦争

ロシア軍がウクライナ東部のソレダルを制圧したニュースは、トルコの様々な時事解説番組でも取り上げられているけれど、見た限りでは、「戦略的にそれほど大きな成果とは言えない」と論じる識者が多いようである。 以下のYouTube動画で女性キャスターの問い…

来年(2023年)の標語は「ヤンキーゴーホーム」?

12月29日、トルコ・シリア・ロシア3カ国の国防相がモスクワで会談したと報じられた。 トルコとシリアは関係正常化のため水面下で交渉を続けて来たそうだが、いよいよ国防相らが顔を合わせる段階に至ったことで、来年の早い時期にエルドアン、アサド両大…

ガストで活躍するロボットとタブレット

年末年始の長期休暇に入ったが、今日は特に何処かへ出かける予定もなく、昼過ぎてから自転車で15分ほどの所にある「ガスト」へ行ってランチを食べてきた。 ガストを利用するのは久しぶりだったので、まずは料理を客席まで運ぶロボットに驚かされた。いつ頃…

幸せなクリスマスの夢

《2020年12月25日付け記事の再録》 今朝(2020年12月25日)、夜勤から帰って朝食を取り、1時間半ほど横になったら幸せな夢を見た。 私は暗い夜道で自転車を走らせている。ライトが故障して前が良く見えずに困っていると、後ろから自転車に…

来年の大統領選挙/親米と反米の闘い?

トルコの野党勢力は、6カ月後に迫った大統領選挙でエルドアン氏が敗北すると断言している。しかし、誰が勝利するのかは明らかにされていない。というのも、野党連合の統一候補は未だ決まっていないからだ。 野党連合は、共和人民党(CHP)・良党(İYİ Parti…

イスタンブール市長に禁固刑の判決

イスタンブールのイマムオール市長が、選挙管理委員を「バカ」と言って侮辱した罪で禁固刑の判決を受けたという。 トルコの選挙管理委員会はヤルグタイ(大審院)等の判事らによって構成されているため、法廷侮辱罪のような認識になるのかもしれないが、2年…

「欧米人だったら、とっくに怒り出している」?

youtu.be 東京の松屋銀座に出店した「カラキョイ・ギュッルオール」のムラット社長は、並々ならぬ親日家であるようだ。そのため、欧米ではなく日本を海外出店先に決めたらしい。 上記のYouTube動画でも、その熱い思いを語っているけれど、そこには日本の文化…

バクラヴァは宮廷の味?

松屋銀座「ナーディル・ギュル」のバクラヴァは、イスタンブールの「カラキョイ・ギュッルオール」の工房で作られた生地を空輸して、店内で焼き上げているそうだ。 そのため、かなり高い値段設定になっているけれど、バクラヴァの生地を一枚一枚薄く延ばす工…

トルコの菓子「キュネフェ」も美味い!

バクラヴァが菓子の王様なら、キュネフェは王子か女王か? このキュネフェも一度食べたらやみつきになるくらい美味しい。 小麦粉を薄く溶いて春雨状に焼き上げたテルカダイフでチーズを包み、さらに両面をこんがり焼いて甘いシロップをかけたキュネフェは、…