メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

諸事雑感

「移動の自由」があれば良いけれど・・・

今年は初詣に京都へ行こうかと思っていたが、結局、自宅から自転車で行ける所で済ませた。京都まで足を延ばしていたら、日帰りでも結構な出費になっていただろう。 考えて見ると、配送の仕事を始めて以来、この2年の間に一度も京都を訪れていない。 三宮で…

マスクと迷惑

コロナ騒ぎもようやく落ち着いてきて、街角でマスクをしている人の姿も大分減ったように思える。「コロナ以前に戻った」という声も出ているが、これはどうだろうか? 飲食店等では、未だに従業員の方たちの殆どがマスクをしていて、このまま常態化してしまい…

親が我が子を思う人情

昨年辺りから新聞もスポーツ欄までは目を通さなくなってしまった所為で、阪神の優勝を数日遅れで知るという失態をやらかしてしまった。一時期、熱烈な阪神ファンをやっていたのに、なんと迂闊なことだったのだろう。 「一時期」と申し上げたのは、贔屓のチー…

PKKのテロ組織認定/日本のイメージは下がる一方なのか?

1週間ほど前、「公安調査庁がトルコのPKKをテロ組織とする認定を取りやめた」というニュースが報じられていたけれど、公安調査庁の説明によれば、各国のテロ組織の動向を伝える公安調査庁のホームページからPKKの項目が無くなっただけであり、これは…

文武両道の武士

16年ほど前、愛知県の東海市と姉妹都市になったブルサ県のニルフェル市(区)で、双方の中学生のハンドボールチームによる親善試合が行われた。 大人でも全般的にトルコ人の方が大柄であるように思えるが、中学生では第二次性徴の早いトルコ人が日本の少年…

今の私には「移動の自由」もないのか?

1991年にソビエトが崩壊すると、西側陣営はこれを「自由主義の勝利」と喧伝した。私はその勝利を歓呼して迎えたわけじゃなかったが、漠然と「これから世界はもっと良くなるだろう」と思っていた。 あれから既に32年が過ぎている。果たして世界はもっと…

敗戦の日に平和を考える

78年前の8月15日、日本はポツダム宣言を受諾して降伏した。こうして太平洋戦争が終結する。多分、日本でこの歴史を知らない人は殆どいないと思う。 そして、多くの人たちが無謀な戦争を始めた軍部を非難してやまない。今、真珠湾攻撃による開戦を肯定的…

桜の花も散ってしまった・・・

2017年に帰国して以来、桜の季節になると必ず花見を楽しんできたけれど、今年は胸部の怪我による痛みで休日に何処かへ出かける気にもなれなかった。 今日は、ようやく痛みも大分和らいだので、散策と買い物も兼ねて神戸~三宮の辺りをぶらぶらしてきた。…

ヤクザも冗談みたいになってしまった?

この「山口組いよいよ解散か?」という駄文は、もちろんエイプリルフールの冗談に過ぎないけれど、実際、山口組に限らず全国各地の暴力団組織の規模は、年々縮小し弱体化の一途を辿っているという。 今の時代、大きなリスクを伴う「切った張った」の世界に飛…

「炭鉱事故」

《2014年5月18日付けの記事を一部省略して再録》 (2014年5月)トルコの炭鉱事故は、日本でも大きく報道されたようである。イスタンブールのデモの様子まで伝えられたため、こちらの治安を心配して連絡してきた人もいるという。デモに燃える若者…

美食の喜びも3000円の壁?

この「私が乗っていた高級車とは?」という駄文にも記したように、私は自動車を所有していたことがないし、今後も買いたいとは思わない。 仮に「一億円宝くじ」が当たったとしても車は買わない。というより、同様に高額なもので買いたいものなど何一つ思い浮…

転職はトルコの夢から

年明けに転職を企図したのは、今夏にちょっとトルコへ行って来るための資金を蓄えようと思ったからだ。配送業務は、以前の警備の仕事みたいに楽ではないが、その分、多少は給与もアップする。 首尾よくトルコへ行けたとしても、居られるのは、せいぜい2~3…

虚構の勝利

ハベルテュルク紙のコラムでムフスィン・クズルカヤ氏は以下のように書いていた。 「大きな敗北を喫した社会の統治者らは、支配を継続するため、その敗北に見合う勝利を必要とする。勝利とは常に戦いによって得られるものではないのだ。 時には、その理想に…

ドイツの民族主義的なロマンティズム?

2017年の3月、トルコのニュース専門局の討論番組で、ある識者が次のように語っていた。 「EUに合理性をもたらしていたのはイギリスだった。そのイギリスが抜けてしまった後には、ドイツの民族主義的なロマンティズムだけが残った。これから、EUは大…

韓国と北朝鮮の「愛国歌」

20年ぐらい前だったと思う。日本で開催された冬季競技の国際大会で、優勝した韓国の選手が表彰台に上がったところ、手違いで北朝鮮の「愛国歌」が流れるという事件があった。 日本の関係者は、「韓国の国歌も曲名は同じ『愛国歌』なので間違えてしまった」…

照ノ富士優勝!/横綱鶴竜が現役引退

スポーツを観戦して最も感動するのは、やはり逆転勝ちや復活の場面じゃないだろうか。感激しながら、「俺も頑張ろう」と決意を固める。そして、一週間ぐらいで元の自堕落に戻る。これでは駄目だが、一週間でも頑張る気持ちなれたら良い。 しかし、今場所優勝…

マービン・ハグラーのボクシングと河本元通産大臣の美学?

ボクシングの元ミドル級チャンピオン、マービン・ハグラー氏が亡くなったと伝えられている。66歳の若さだった。コロナワクチンを接種した後で急に体調が悪くなったという情報もネットに出回っているけれど、はっきりしたことは解っていないらしい。 私は小…

守るべき「祖国」とは?

イスタンブールに居た2016年の10月、当時、ISが支配していたイラク北部モースルの奪回作戦に関する討論番組を観ていたところ、ある識者は、「古来より中東を大きく二つの地域に分けるならば、それはペルシャの領域とローマ(ルム)の領域である」と…

「悪い政治家」

《2017年3月23日付け記事を加筆修正して再録》 昭恵夫人はともかく、さすがに安倍首相は、長い政治活動の中で、胡散臭い奴をたくさん見てきただろうから、直感もかなり働くんじゃないかと思うけれど、なんとなく、育ちの良さに由来する「人の好さ」が…

日本とトルコの女性問題

昨日(2月7日)再録した上記の駄文に、「日本の報道番組で女性のキャスターは何故か殆ど発言しない」という疑問を書いていたが、2月5日、この報道番組のスタジオに森元首相が招かれ、問題になった発言や東京オリンピックの開催目途などについて意見を訊…

森元首相の印象

森元首相の女性に関する発言が批判されている。確かに失言だったとは思うが、森元首相個人を血祭りにあげたところで「女性差別の問題」が解決するわけでもないはずだ。 おそらく、「森氏を攻撃している人たちの気分が晴れる」「マスコミの仕事が増える」「失…

「高島忠夫さんのラジオ番組~ 戦前の神田駅」

《2011年4月16日付け記事を修正して再録》 私は20歳ぐらいの時に、40歳を過ぎた中年が若い頃の思い出をつい昨日の出来事のように話しているのを見て、『よくそんな下らないことまで覚えているもんだなあ』とか『このおっさんに20歳の時代なんて…

スポーツマンシップとファイティングスピリッツ

《2017年1月24日付け記事の再録》 雑誌か何かで読んだ話だけれど、日本のスポーツ選手の多くは、相手に反則があると、それを審判にアピールして防ごうとするものの、欧米の選手などは黙って同じ反則をやり返すという。これでは、なんだかスポーツの精…

「身捨つるほどの祖国はありや」

《2018年12月17日付け記事の再録》 「マッチ擦るつかの間の海に霧ふかし 身捨つるほどの祖国はありや」という寺山修司の短歌、私でも知っているくらいだから、広く人口に膾炙している詩なのだろう。音の響きも素晴らしいし、なんとなく情景が目に浮…

時間に厳しい男:田中角栄

《2014年10月17日付け記事の再録》 いつだったか、週刊誌か何かで田中角栄に関する記事を読んだ。20~30年前だったかもしれない。角さんと面識があり、その人柄を良く知っていると思われる記者が、かなり好意的に書いていたように思う。その中に…

車椅子の乗客:日本とトルコの相違

先日、JR三ノ宮駅のホームで、電車から降りる車椅子の乗客を2人の駅員が手伝っている光景を見た。 まず、電車とホームの間に専用のプレートを敷き、その上を通して慎重に車椅子をホームに降ろし、駅員の1人が先導する後を、もう1人の駅員が車椅子を押し…

大坂なおみ選手の活躍

《2018年9月17日付け記事の再録》 大坂選手の全米オープン優勝を私はミーハー的に喜んでいたけれど、その後の論争を眺めながら、14年前にトルコのエムレ・アキョズ氏が書いたコラム記事を思い出した。 その記事の中で、アキョズ氏は、トルコ国籍を取得してト…

幸運な日本の繁栄と平和

《2017年2月12日付け記事を修正して再録》 2017年2月、トルコの時事討論番組で、「戦後の国際秩序が云々」といったテーマを論じていた識者が、「戦後、日本は、アメリカから技術力を与えられたお陰で・・・」などと話していた。歴史的な事実がどうであ…

15~6歳でピークを迎えてしまう競技の有り方

フィギュアスケートのザギトワ選手の引退騒動では、15~6歳でピークを迎えてしまう競技の有り方に疑問を唱える声も聞かれた。これに私は、20年ほど前、イスタンブールで出会った日本人青年の話を思い出した。当時、20歳ぐらいだった青年は、滞在して…

なんという誕生日なのか!

今日は、今年の4月に亡くなった友人の誕生日だったらしい。友人が登録していたSNSに「お祝いのメッセージを・・」と告知されていた。そして、実際に「お誕生日おめでとう!」というメッセージが「友人たち」によって書き込まれている。 私が来年6月の誕…