メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

大坂なおみ選手の活躍

《2018年9月17日付け記事の再録》

大坂選手の全米オープン優勝を私はミーハー的に喜んでいたけれど、その後の論争を眺めながら、14年前にトルコのエムレ・アキョズ氏が書いたコラム記事を思い出した。

その記事の中で、アキョズ氏は、トルコ国籍を取得してトルコ代表となったエチオピア人陸上選手の成功を喜びながらも腑に落ちないものを感じ、同様に、オリンピックの重量挙げで3連覇したスレイマンオウル選手の活躍には、もっと強く腑に落ちないものを感じていたと述べている。
というのも、イスラム教徒のトルコ人だったスレイマンオウル氏を一流の重量挙げ選手に育て上げたのはブルガリアのスポーツ界だったからだそうである。そして、エチオピア人とはいえ、エルバン選手の成功には、多少トルコのスポーツ界も貢献したから、その分だけ喜んでいるという。
このように考えたら、大坂選手の活躍も、我々日本人は素直に喜べなくなってしまうだろう。
大坂選手は、幼い頃からアメリカに居住して、テニスばかりでなく、その他の教育もアメリカで受けたのではなかったかと思う。15歳でトルコに移民したエルバン選手は、2004年当時、既にトルコ語を流暢に話すことが出来たものの、大坂選手の日本語は、マスコミで話題になり始めたこの2年ぐらいの間にも余り上達していない。
日本の文化にとても興味があるのなら、もう少し言葉を勉強しても良さそうな気がする。かつて、野球のロッテ等で活躍したレオン・リー選手は、日本の文化に興味を示して、かなり短期間で日本語をマスターしていた。大相撲の力士たちも同様である。
ネパール人等の就学生の中には、日本が好きになってずっと日本で暮らしたいと言い、一生懸命日本語を学んでいる人もいるけれど、彼らが日本国籍を得て“日本人”になるのは、それほど簡単ではない。なぜなら、彼らには“日本人の血”が流れていないからだ。