メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

4年前の今頃・・・

思えば、4年前のちょうど今頃、トルコもトルコに住んでいる私も、色々甘い夢を見ていたような気がする。イスタンブールは、2020年オリンピックの有力な候補地だった。IMF債務の完済を目前にして、経済は好調であり、AKP政権はクルド問題の解決に…

速攻の技巧派

「1951年頃の東京」のセットで会った顔なじみのモンゴル人青年が、いきなり「おめでとうございます!」と握手を求めて来たので、何事かと思ったら、「日本人の力士が優勝したじゃないですか」と言う。そういえば、昨年、「琴奨菊」が優勝した後も、撮影…

東洋人顔の大集結

「1951年頃の東京」のセットに集まった東洋人顔の面々、モンゴルの人たちの中には、こういった映画等の撮影で、もう何度も会っている顔なじみも少なくない。その多くは留学生だが、モンゴルの学生たちは、欧米や日本にも多数留学しているだろう。本国の…

1951年頃の東京?

昨日と一昨日、イスタンブール市内のセットで撮影が進められている映画のエキストラに駆り出された。朝鮮戦争を題材にしたトルコと韓国の合作映画で、トルコ人の兵士が、戦禍で孤児となった韓国人の少女を引き取って育てるというストーリーらしい。一昨日か…

いじめも争いもない社会

もしも、ベールで顔を隠さない女性の外出は絶対に許さず、写真や映像を伝える媒体も徹底的に排除すれば、その社会の男たちは、自分の妻や母以外に、女性の顔を認識できないわけだから、妻の容貌に不満を抱いたり、他の夫婦に嫉妬したりしないだろう。 もちろ…

「お先真っ暗でも、振り返って見る昔の日々は、いつも薔薇色」?

いつだったか、トルコのジャーナリストが自分のコラムに、「ネットで見つけた記事に、~~と素晴らしい見解が述べられているので、感心しながら筆者の名を見たら自分だった」というような話を書いていた。『よく言うよ、自分の記事なら読み始めて直ぐ気がつ…

ムルレア・ムルレア(糸車よ、糸車よ)

韓国への語学留学を準備していた86年頃だったと思う。東京の池袋で、韓国映画の会が催され、産経新聞の黒田論説委員の講演と共に、「ムルレア・ムルレア(糸車よ、糸車よ)」という作品が上映された。 早めに出かけて、入口の前に置かれたパンフレットを見…

恋人たちの日の妄想~漱石の「三四郎」

週末のソープランド通いを正直に打ち明けてしまった友人。彼は、相手の女性が、初対面の印象として、自分に好意を懐いてくれたかもしれないとは全く考えなかったのだろうか?もしも、彼女が胸をときめかしていたならば、友人の返答は、失礼を通り越して、非…

恋人たちの日の妄想

もう30年ぐらい前に聞いた話だけれど、日本のホテル業界では、バレンタインデーやクリスマスイブに、大幅な過剰予約を受けておくのが常識になっていたらしい。ホテルで彼女と甘い一夜を過ごそうと予約しておきながら、結局キャンセルしなければならなくな…

夫は『恋人たちの日』に本当の愛をみせてくれた!?

一昨日、「恋人たちの日」関連のネタを探していたら、以下のような2015年2月の記事が見つかった。ジェレン・ヒンディスタンという女優さんが、「恋人たちの日」に、夫とイスラムの聖地メッカを訪れ、小巡礼を果たしたそうだ。記事には、メッカのカーバ…

フェアトレードのチョコレート

フェアトレードという運動を、私は昨年辺りになって、ようやく教えてもらった。もう随分前から話題になっていたらしい。 チョコレートの原料となるカカオ豆は、アフリカや南米で生産され、その農場では、多くの児童が奴隷のように酷使されている例も少なくな…

トルコのバレンタインデーは「恋人たちの日」

先週、家賃を納めに銀行へ行ったら、隣の窓口で、20代後半と思しき男の行員が、私と同年配ぐらいの顧客に、振り込み期日か何かを説明しながら、「これは、2月14日までにお願います。ええ、2月14日、“恋人たちの日”ですよ。恋人たちの日!」と繰り返…

多くの国々が羨む日本の繁栄と平和

先日、トルコの時事討論番組で、「戦後の国際秩序が云々」といったテーマを論じていた識者が、「戦後、日本は、アメリカから技術力を与えられたお陰で・・・」などと話していた。実際の歴史的な経過がどうなっていたのか、私には良く解らないものの、明治以…

戦争と宗教

南東部でPKKとの戦闘が激化して以来、この1年半ぐらいの間、戦死した兵士の葬儀の光景が、数えきれないほどニュース番組の画面に映し出されてきた。葬儀は、通常、モスクの前庭でイマーム(導師)によって執り行われる。宗務庁のイマームと軍の高官が並…

国家の正統性/クルド人のアイデンティティー

2013年3月2日、サバー紙のコラムで、エンギン・アルドゥッチ氏は、当時の憲法改正議論に関して、以下のように述べていた。「現存する国家を過去のものにして、新たに全く異なる国家を築くのであれば、それは法改正とか国民投票などで出来るものじゃな…

イズミルから訪ねて来た友人

いつ頃だったか、突然、イスタンブールからいなくなってしまった韓国人の友人、昨年、ようやく連絡して来た、イズミルにいると言う。それから、フェイスブックで繋がるようになったが、私には経済的な余裕もなくて、とてもイズミルまでは行けない。彼もイス…

トルコ語・日本語・韓国語

オスマン帝国の公用語は、アラビア文字によって記され、アラビア語やペルシャ語の影響を強く受けていたため、「オスマン語」と呼ばれたりしているものの、言語の系統から見た場合、トルコ語に数えられるのは明らかであるという。日本語に例えれば、やたらと…

トルコ語の表現力

何処で読んだのか忘れたけれど、ハンガリーのマジャール人は、「回転ドアに後から入って、先に出て来るような人たち」などと言われているらしい。どうやら、機敏で抜け目がないと思われているようだが、ハンガリーを訪れたこともなければ、マジャール人の知…

貴方はそれを自分の目で確認したのか?

トルコ語では、伝聞・推量を明らかにしたい場合、「ミシ(母音調和により“ムシュ”等に変化)」という語尾を使ったりする。例えば、「ゲル(来る)」の過去形は、「ゲルディ(来た)」で良いが、これが「来たそうだ・来たらしい」といった伝聞・推量の過去に…