メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

超糖質制限/ケトン体

4月~5月の一時帰国中から、少しずつ始めていた糖質制限。6月末~7月末にかけての1ヶ月間ぐらいは、糖質を徹底的に制限する「MEC(肉・卵・チーズ)/超糖質制限」というのも試してみた。 これをやると、体がブドウ糖ではなく、ケトン体なるものをエ…

バスに纏わる事件

10日ほど前だったか、ショートパンツをはいていた女性が、バスの中で男に蹴られるという事件があった。 犯行に及ぶ際、男が「イスラムの教義に相応しくない服装をしているから罰を与えてやる!」と叫んだとか、連行された後に、一旦釈放されてしまうといっ…

祖国愛の問題?

2001年7月のヒュリエト紙の記事でウルエンギン氏は、その4カ月前に就任したデルビシ財務長官について論じていた。この記事を再読した後、デルビシ財務長官の経歴をウイキペディアで調べてみて、今更ながら驚かされた。人生の大半をアメリカで過ごして…

コンセルバトゥワールのコメディ

カラル紙のコラムで、イブラヒム・キラス氏は、先日亡くなった映画スターのタールク・アカン氏を「自分の主義主張に誠実で、利益の為にぶれてしまう人ではなかった」と称えながらも、アカン氏に代表されるラディカルな政教分離主義者に対しては、かなり批判…

カメレオンのように色を変える人たち

コマーシャルとかテレビドラマのエキストラに駆り出されると、僅かとはいえ、一応出演料みたいなものを頂けるわけだけれど、3ヶ月ほど前に撮影があったドラマは、どうやら只働きになってしまったようだ。当初、通訳斡旋エージェントから「日本語の通訳」と…

自然の災難?

今日、カドゥキョイから帰りのバスは、夕刻の混雑する時間帯で、2時間近く掛かった。1時間ほど経過した頃だろうか、車内も混んでいて、少し蒸し暑くなった所為で、気分の悪くなった4~5歳の男の子が、前の席に座っていた50歳ぐらいの男の背中にゲロを…

イスタンブールはもう秋・・・

イスタンブールは、昨日少し涼しくなったかなと思っていたら、今日はもう寒いと感じるほどの陽気である。盛夏が戻って来たような暑さだった週末から、急に冷え込んでしまった。 この時期、気温が下降線を辿るのは当たり前だが、トルコの経済はそうならないよ…

88年の韓国ソウル

1987~88年の当時、韓国の人たちが「日本へ畏敬の念を懐いていた」というのは大袈裟で言い過ぎだったかもしれないが、秘かな敬意を持って、反日やっていた人は決して少なくなかったと思う。あの頃の日本は、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」とか言わ…

トルコの親日

私の父は大正6年の生まれで、太平洋戦争が始まった時は24歳になっていたから、年齢的にも「戦前の世代」と言える。そのうえ、父の家は、戦前、なかなか羽振りが良かったものの、戦後になって零落したため、父にとっての戦前は、戦後より遥かに良い時代で…

私たちはモンゴロイド顔で良かった?

エルドアン大統領夫妻と断食明けの食事を共にした家族は、まだ丸い卓袱台を使っている。都市部では、椅子とテーブルの家庭が増え、卓袱台を囲んで床に座る伝統的なスタイルは、今や非常に珍しくなった。それでも、靴を脱いで家に上がる習俗は、大概、守られ…

庶民派政治家の面目躍如

トルコでは、首相や大統領が、一般市民の家を訪問して交流をアピールするのは、以前から見られたけれど、エルドアン大統領ぐらい頻繁に行う例もなかったような気がする。反対派は、『人気取りばかりに精出しやがって』と言うかもしれないが、以下の動画など…

私の友人家族のもとを訪れたエルドアン大統領

11年前、マルマライの工事現場で知り合ったオカンとは、この5~6年の間、フェイスブックだけで繋がっているような状態になってしまったが、昨日、そのフェイスブックを見ていたら、オカンとエルドアン大統領が並んで立っている写真がシェアされていた。 …

二重国籍の是非

ギリシャとトルコの間を行ったり来たりしながら生活しているルムの人たちの多くは、当然、いずれの国籍も有しているのではないかと思う。ルムのスザンナさんと息子のディミトリー君も二重国籍者である。トルコでは、これに対して異議を唱える声など聞いたこ…

コンスタンティニイェからイスタンブールへ

2011年、セファ・カプラン氏のインタビューに答えた「国外の“イスタンブールのルム”国際協会」の会長ニコラス・ウズンオウル氏は、トルコ共和国の成立以後、国外への移住を余儀なくされた12万人のルムが、トルコへの帰還を希望していると明らかにして…

トルコの多様性と苦悩

民選の市長ら28人の解任は、日本でも大きく報道されたようだ。28人の内、ギュレン教団との関わりが追及されているのは、AKPの3人とMHPの1人だけで、残りは全てPKKのテロ行為に加担したとされるクルド系の市長等である。この市長らは、ギュレ…

人間は必ず死ぬ/犠牲祭

7月15日のクーデター事件後、多分、西欧の放送局によるインタビューだった。エルドアン大統領は、「アタテュルク空港への着陸を強行した際、死の危険を考えなかったのか?」という問いに対して、「人間は必ず死ぬんですよ。突然、交通事故で死ぬかもしれ…

政教分離主義にもとづく道徳?

15年ほど前だったか、極めてラディカルな脱イスラム的政教分離主義者の女性ジャーナリストが、そのコラムの中で「政教分離主義にもとづく道徳」という言葉を使っていた。保守的な人々が主張していた「イスラムにもとづく道徳」を批判したうえで、「・・必…

脱イスラムという信仰?

クーデター事件以来、脱イスラム的な政教分離主義者の中からは、ギュレン教団に限らず、全ての教団を根絶すべきだという声が上がっている。ごく少数派の主張に過ぎず、あまり気にする必要はないかもしれないが、ここぞとばかりに、「やはり宗教は恐ろしい」…

枯木の側で生木も燃える?

ギュレン教団の摘発・排除は、教団の秘匿性のため、なかなか難航しているうえ、杜撰なやり方で様々な問題が現れているそうだ。 密告にもとづいて、いきなり職を解いたり、教団系の資本が1%入っていると言って、企業の活動を停止させたりして、無関係な人た…

アメリカが国家を持たせたい最大の民族

「国家を持たない最大の民族クルド」というのは、いったい何を根拠にしているのだろう? まずは民族の定義からして、様々な見解があり、一定の基準など何処にもないようである。言語上の相違をもとにして、スペイン人とカタロニア人、ロシア人とウクライナ人…

ギュレン教団の秘密主義?

ギュレン教団に関しては、離脱した元幹部クラスの告発・懺悔というのもメディアを賑わせている。しかし、なんとなく胡散臭い気がする。離脱に至った経緯も、余り明らかになっていない場合が多い。他にも、色んな所から色んな話が出て来ている。事実らしいネ…

ブルキニ/磯着

ブルキニという“敬虔なイスラム女性用”の水着がフランスで禁止されて話題になっている。(ダブついたウェットスーツのような水着)10年ぐらい前なら、「トルコでも禁止すべきだ」と主張する政教分離主義者、これに反発する保守派の間で大騒ぎになっていた…

戦争と平和

中国の杭州で開催されたG20、もちろんトルコでは、エルドアンとオバマの会談が話題になっている。会談の中身で注目されているのは、シリア情勢、そしてフェトフッラー・ギュレン師の送還である。まだ楽観的には考えられていないようだが、「送還も有り得…

因果応報

クズルック村の工場へ視察に訪れた本社の相当な地位にある方と、工場長、製造部長、そしてこの私が、社宅の一室で車座になって飲んだことがある。飲みながら、本社の方は、「我々は現場の人たちに比べたら、寄生虫みたいなものですから・・・」というように…

ギュレン教団の摘発

8月31日、辞任したエフカン・アラ氏に代わり、スレイマン・ソイル氏が内務相に就任した。一説によると、これは、“辞任”も含めて、エルドアン大統領の指示に基づく人事だったらしい。 内務省は、ギュレン教団の排除を進めるうえで、中心的な役割を担ってい…

トルコと日本の保守と革新

昨年、トルコを訪れていた日本の方から、「保守とは何であるか解りますか?」と訊かれて、答えられずに、「何ですか?」と訊き返したら、次のように教えてくれた。保守とは伝統を守ることだが、そのためには現状に合わせて、少しずつ部分的に伝統を変えて行…

ローザンヌ条約の密約?

昨日(8月31日)、イスタンブールの新興ビジネス拠点になっているマスラックまで出かけて来た。といってもビジネスとは何の関係もなく、韓国料理屋を経営する友人と会って来ただけである。友人の経営する料理店“カヤ”は、以前、タクシムにもあったけれど…