メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

トルコの新聞記事

「日本の作家は文学的なエロチズムの巨匠である」:サルマン・ラシュディー

この「ノルウェイの森」の書評のトルコ語原文をネット検索で探してみたけれど見つからなかった。 書評が掲載されたラディカル紙は、既に発行を止めているので多くの記事が失われてしまったようだ。日本語訳は、以前、私が拙訳して保存してあったものである。…

「ようやく学校の対面授業が再開される」(トルコのサバー紙より)

トルコのサバー紙で、半年前にも「人々を『生きる屍』に、社会を『禁止の地獄』に変えてしまってはならない!」と訴えていたメフメット・バルラス氏が、9月2日付けのコラムで、またコロナ問題を取り上げていたので、前半のその部分だけを拙訳してみました…

トルコ風の姓名を名乗らざるを得なかったアルメニア人の俳優たち

今日(7月2日)のハベルテュルク紙に、ムフスィン・クズルカヤ氏が非常に興味深い記事を書いている。 オスマン帝国の時代、イスラム教徒の女性たちが映画で活動するのは「はしたない」と思われていたため、演じる女優たちは皆、非イスラム教徒であったとい…

「人々を『生きる屍』に、社会を『禁止の地獄』に変えてしまってはならない!」(トルコのジャーナリスト)

トルコでコロナによる死者数の累計は2万9千に達したそうである。 政府は、最近になってようやく「普通の生活に戻そう!」と呼び掛け始めたらしいが、元医師のコジャ保健相が相変わらず危機的な状況を訴えたりして足並みがそろっていないようだ。 コジャ保…

アヤソフィア・モスクへの反発

アヤソフィアが再びモスクとなり、24日には金曜礼拝も執り行われた。これに対して、内外からの相当大きな反発が予想されていたけれど、どうやらそれほどでもなかったようだ。「エルドアン政権は、反発が激しければ、これを政治的に利用しようと思っていた…

日本の同調圧力と自画自賛

コロナ感染の事態により、トルコでは、65歳以上の人たちに対して、許可無く夕刻以降の外出を制限するような対策がまだ続けられているらしい。 これには不満の声も高まっているのか、7月19日付けサバー紙のコラムでメフメット・バルラス氏は、「コロナ感…

トルコにおけるクルド人の母語の問題

一昨日(6月3日)のハベルテュルク紙のコラムに、ムフスィン・クズルカヤ氏がとても興味深い記事を書いていた。 ムフスィン・クズルカヤ氏は、トルコ南東部のイラク国境に接するハッキャリ県出身(1966年生)のジャーナリスト。ハッキャリ県はディープ…

コロナという大義名分/トルコの識者の論説

米中の対立も軍事衝突に至ると思っている人は殆どいないだろう。だから安易に対決を煽ったりする。 米国は経済戦と情報戦でソビエトを崩壊させてしまったのだから、また同じようにやる算段なのかもしれない。 その大義名分として「コロナ」を掲げたり、「中…

沖縄の問題~クルドの問題

もしも沖縄の人たちが、この駄文を読んでいたとしたら、かなり不愉快に思う人も少なくないのではないかと恐れる。「我々の独立の主張をもっと真摯に取り上げてくれ!」と憤る方もいるかもしれないが、それとは真逆に「我々も普通の日本人である」と抗議する…

傀儡国家の失敗

ウイキペディアで満州国の項目にざっと目を通したところ、「満州国に国籍法はなかった」という記述が出て来た。二重国籍を認めない日本からの移民を増やすためだったそうである。 それどころか、日本統治下の朝鮮にも「日本の国籍」を明確に規定するものはな…

トルコの新聞記事/ムスリムによる政教分離の可能性

旧ホームページの「メルハバ通信」には、トルコの新聞記事を訳して掲載する欄を設けていた。 2011年の12月まで、252回に亘って続けていたけれど、私のPC上に保存してあったのは、2005年4月の137回までで、残りは手違いから削除されてしま…

トルコのNATO離脱?

スポーツの世界では、ボクシングのようにお互いの身体を痛めつけ合う競技であっても、試合が終われば健闘を称え合って抱擁を交わしたりする。 そういった経験のない私には解り難いけれど、人は死闘を繰り広げることで友情に近い気持ちを懐けるようになるのだ…

オランダは寛容だったのか?

3月13日付けカラル紙のコラムで、ハーカン・アルバイラク氏が、オランダについて書いている。 ドイツで生まれ育ったアルバイラク氏は、子供の頃、オランダに住んでいる親戚のもとへ、良く連れて行ってもらったらしい。 ある日、オランダの街で、兄とドイ…

国家の正統性/クルド人のアイデンティティー

2013年3月2日、サバー紙のコラムで、エンギン・アルドゥッチ氏は、当時の憲法改正議論に関して、以下のように述べていた。 「現存する国家を過去のものにして、新たに全く異なる国家を築くのであれば、それは法改正とか国民投票などで出来るものじゃな…

トルコと韓国の民主化の歩み

2006年12月のミリエト紙で、ジャーナリストのジャン・デュンダル氏(現在、フランスに逃亡中)は、アンカラの韓国大使館で23年間にわたり、外交官として働いたぺク・サンキ氏にインタビューしながら、韓国とトルコの民主化について、以下のように述…

マイノリティの最も真実的な試験 / 偽りても賢を学ばんを賢といふべし

2014年の8月、「マイノリティの最も真実的な試験」というエティエン・マフチュプヤン氏のコラム記事(アクシャム紙-2014年8月24日付け)の後半部分を拙訳して、この欄に載せたけれど、非常に興味深い記事なので、今日、再びご紹介したいと思う…

我々は西欧が思っているほど愚かだろうか?/エティエン・マフチュプヤン氏のコラム記事

今日(7月28日)のカラル紙のエティエン・マフチュプヤン氏の記事を読んだら、西欧の冷ややかな態度に苛立つトルコの人たちの気持ちが解るような気がして、私も憤懣やる方なかった。しかし、マフチュプヤン氏は、西欧の態度の背景を冷静に分析して、トル…

トルコは“テロリスト国家”なのか?

6月30日付けラディカル紙のコラムに、オラル・チャルシュラル氏が「トルコは“テロリスト国家”なのか?」という非常に興味深い記事を書いていたので、以下のように拙訳してみました。 *********** トルコは“テロリスト国家”なのか?: 平行構造…

マイノリティの最も真実的な試験

現在、アクシャム紙にコラムを書いているエティエン・マフチュプヤン氏の日曜日の記事「マイノリティの最も真実的な試験」が非常に興味深かったので、後半の部分を以下に拙訳でお伝えします。この記事は、3週間前の「マイノリティの最も真実的な問い」とい…

最大の敵:国民国家!

トルコでは、4~5年前でも、「“クルド語による教育”は“分離独立”をもたらす」であるとか、「このまま多様性を認めて行ったら国家は分裂してしまう」といった議論が激しく闘わされていた。イスラム化の問題と同様、こういった多様化の問題でも、私は、その…

「1915年:トルコは何が出来るか?(2)」

アルメニア人のトルコ国民であるエティエン・マフチュプヤン氏が、先月(2013年4月)ザマン紙に掲載したコラム記事を拙訳してみました。マフチュプヤン氏の記事はとても難しく冷や汗ものですが・・・・。 「1915年:トルコは何が出来るか?(2)」 **…

欺瞞の平和

2008年に、日本では“ブタがいた教室”という映画が公開されたそうだ。ある小学校の先生が、子供たちに“命の大切さ”を教えるため、「ブタを皆で飼育して最後に皆で食べる」という計画を実行しようとする話。映画が公開された時は、賛否両論が渦巻いたらし…

トルコが育てた日本の作家(ヴァタン紙)

2005年2月9日付けのヴァタン紙からです。トルコが舞台として登場する日本の経済小説「トップ・レフト」(祥伝社)と著者の黒木亮氏を、サーデット・オゼン氏が紹介しています。 ****(以下拙訳) 近年、世界の文学作品でトルコについて書かれるこ…

ディヤルバクルから強制的に移住させられたクルド人の家族(ラディカル紙/ジェラル・バシュラングチ氏のコラム)

2005年3月28日のラディカル紙よりジェラル・バシュラングチ氏のコラム。バシュラングチ氏は、南東部に非常事態宣言が出されていた90年代初めの頃、イラク国境に近いジズレで起きた事件の思い出から語り始め、クルド問題の民主的な解決を呼びかけて…

シリア大統領ベシャル・アサド氏へのインタビュー(サバー紙)

2005年2月25日付けのサバー紙、ヤヴズ・ドナット氏のコラムから、シリア大統領アサド氏へのインタビューの部分を訳してみました。インタビューはダマスカスの大統領官邸で実現しています。先代の故アサド大統領の時代を考えるならば、とても信じられ…

トルコ化に生涯を捧げたユダヤ人(ミリエト紙)

20051月30日付けのミリエト紙日曜版から。オスマン朝の末期から共和国の初期にかけて、トルコ化に生涯を捧げたユダヤ人モイズ・コーヘンの伝記を著したユダヤ人リズ・ベフモアラス女史(トルコ国民であると思います)にフィリズ・アイギュンドュズ記…

かつてはギリシャ人も自分たちを「ビザンチンの子孫」であるとは思っていなかった(ザマン紙/ヘルキュル・ミルラス氏のコラム)

2005年1月11日付けのザマン紙よりヘルキュル・ミルラス氏のコラムの前半の部分を訳しました。シラク大統領の「我々は全てビザンチンの子孫である」という発言から始まった議論に対し、トルコ国籍のギリシャ人であるヘルキュル・ミルラス氏がその見解…

ボブ・ディランの先祖はトルコからの移民だった(ラディカル紙)

2005年1月11日付けのラディカル紙よりエニス・ユルドゥルム記者の記事。ボブ・ディランはその著書で、ルーツがトルコのカルス県であることを明らかにしたそうです。ユルドゥルム記者は早速地元カルス県の反応を取材しています。 ****(以下拙訳)…

我々はフランス人の千倍もビザンチンの子孫である(ラディカル紙/ネシェ・ドュゼル氏のコラム)

2004年12月27日のラディカル紙よりネシェ・ドュゼル氏のコラムを訳してみました。 フランスのシラク大統領が、「我々は全てビザンチンの子孫である」と述べたことが、トルコでは反発を招きました。この問題について、ドュゼル氏はバフチェシェヒル大…

アルメニア人の食卓(ラディカル紙/マリアンナ・イエラスィモス氏による書評)

2004年11月28日付けのラディカル紙より、トルコ国籍のギリシャ人であるマリアンナ・イエラスィモス氏(女性)による書評を訳してみました。 トルコ国籍のアルメニア人であるタクヒ・トヴマスヤン女史が著した「ソフラヌズ・シェン・オルスン(食卓を…