メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧

韓流~漱石の「三四郎」

88年、韓国に留学していた頃は、下宿で連続ドラマを毎日のように観ていた。当時、まだ“韓流”なんて言葉はなかったと思うけれど、なかなか面白い連続ドラマが多かった。その中でも特に楽しみにしていた“ネイル・イジュリ(明日、忘れよう)”を最後まで観ら…

モーツァルトのレクイエム伝説

“盲目の画家”が描いた絵に、どういう価値を見出して“感動”できるのか良く解らないが、そもそも“感動”などという心の動きは、大概、要因のはっきりしない怪しげなものであり、「何故か?」なんて考える前に、とにかく“感動”してしまえば良いのだろう。 しかし…

盲目のトルコ人画家

昨年、“盲目のトルコ人画家”について、日本から問い合わせがあった。私はそんな画家がいることも知らなかったけれど、画家の氏名も明記されていたので、それから検索して調べてみた。トルコでも余り知られていないようであり、まずそこに疑わしさを感じた。…

送迎ミニバス

前回お伝えした通訳業務は昨日で終わり、送迎ミニバスに乗るのも昨日が最後だった。朝、交差点で待っていると、周囲の人たちとも何となく顔馴染みになっているのに気がついた。その交差点には、実に様々な会社や学校の送迎が止まる。後部に大きく“学校送迎”…

ジャパン・フェスティバルの某演歌歌手

1994年の“ジャパン・フェスティバル”では、某女性演歌歌手の公演もあり、私がその司会役を任された。司会役を命じられたのは、当日の朝になってからで、会場のロビーで簡単な打ち合わせがあった。その時、某歌手にも紹介されたが、彼女は、「よろしくお…

イスタンブールのジャパン・フェスティバル

94年の夏、イスタンブールで“ジャパン・フェスティバル”が開催された。狂言に日本舞踊など、伝統芸能や歌謡の公演もあったが、私はその公演会場で、準備期間中からアルバイトしていた。狂言は大蔵流という流派で、公演された方たちの名前までは思い出せな…

朝の国から

88年、ソウルでオリンピックが始まる少し前か、あるいは開催期間中だったかもしれない。同じ語学学校に通う、在日韓国人の友人と連れ立ってトクスグン(徳寿宮)公園に行ったら、NHKの取材班が来ていて、何やら撮影の準備をしていた。ちょっと記憶が怪…

断絶された朝鮮の歴史

やはり86年頃だったと思う。韓国関連の本の中で、司馬遼太郎と鮮于煇(ソヌ・フィ)の対談に、強い感銘を受けた。鮮于煇は、韓国の小説家で、司馬遼太郎とほぼ同年輩の人物である。 それが対談の中の会話だったのか、鮮于煇氏によって加筆された文だったの…

凍土の共和国

「凍土の共和国」という北朝鮮の悲惨な状況を伝えた本がある。私はこれを高校卒業して間もない頃に読んだような記憶があったけれど、ネットで調べてみたら、同著が出版されたのは84年となっていた。どうやら、卒業して8年以上経ち、韓国への語学留学を考…

AKP政権とフェトフッラー・ギュレン教団の対立

昨日(1月31日)のラディカル紙のコラムで、オラル・チャルシュラル氏は、BBCのインタビューに答えたフェトフッラー・ギュレン師の発言の中から、“クルド問題”に関する部分を取り上げ、解説していた。“クルド和平のプロセス”で、クルド武装組織PKK…

カスムパシャの暴れん坊

エルドアン首相を嫌う政教分離主義者(あるいは“白いトルコ人”)たちは、何故、あそこまで激しい嫌悪感を懐くのだろう? イスラム的な傾向が見られると言うのであれば、これはギュル大統領を始めとする他のAKP主要メンバーにも共通しているはずだ。しかし…

トルコの反エルドアン-日本の脱原発

2ヶ月後に迫った地方選挙に向けて、第一野党CHPのクルチダルオウル党首は、「信仰の自由は認める」とか「市場経済を重視する」などと明らかにして、イメージチェンジに努めている。 けれども、その支持層から「ギリシャ人もクルド人もいらない」といった…