メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

IS

中国によるウイグル弾圧

中国政府による「ウイグル人弾圧」の報道が過熱している。しかし、私は2017年の4月まで20年に亘ってトルコで暮らしながら、欧米のトルコに対する凄まじい歪曲報道に呆れ果てていたため、中国に対する報道もその全てを鵜呑みにすることは出来なくなっ…

「ジエリスタンの日本人テロリスト?」

《2015年12月13日付け記事の再録》 イスタンブールのアクサライ界隈には、ケバブの類をメインにした庶民的な店が軒を並べている。レバー(肝臓)串焼きの「ジエリスタン」はその中でもひと際目立っていた。ジエルがレバー(肝臓)の意で、ジエリスタ…

米国大統領選挙:マイケル・フリン氏はどうしたのだろう?

米国の大統領選挙は、ようやくバイデン氏の勝利が確定したと報じられている。 最後に勝敗を分けたのがペンシルベニア州だったため、トルコでは、当地を根城にしている「ギュレン教団」が、どのくらいバイデン氏の勝利に「貢献」したのか、などという話も取り…

コロナ報道の怪

このところ、コロナは危惧されたような死亡者の増加を見せていないものの、過激な報道だけは執拗に続けられている。まるでコロナの恐怖を意図的に煽っているような印象さえある。重々しい口調で「〇〇人の感染者が新たに確認されました」と報じながら、その…

ベルギー国籍のIS構成員の送還

トルコ国内で身柄を拘束されたベルギー国籍のIS構成員を、トルコ政府はベルギーへ送還すると発表している。 ところが、ベルギー政府は、IS構成員の国籍を剥奪して送還を拒み、「拘束された国で裁かれるように・・・」などと通達してきたそうだ。 トルコ…

ISのバグダディ首領殺害

ISのバグダディ首領が殺害された事件、トルコでの続報が気になったけれど、28日の朝から翌29日の朝まで勤務時間になっていたため、昨日、ようやくニュース専門局の報道をYouTubeから少し視聴することができた。 このところ、24時間勤務して1~3日…

トルコでいったい何が起こっていたのだろう?

旧ホームページに書いた数年前の駄文をこのブログで再掲載する作業を進めながら、トルコ関連の記事を読み返してみると、書いた当時は気づかなかったことに「おや?」と思ったり、「そういえばあれはどうなってしまったんだろう?」と考えさせられたりする。 …

今日もトルコの話題

例のビザ発給停止の問題を話し合うため、先週、米国国務省の一行がトルコを訪れていたそうだ。トルコの報道によれば、一行は問題の解決に向けて、以下の4つの条件を示したと言うけれど、これが事実なら、改めて米国の傲慢さに呆れてしまう。「メティン・ト…

対岸の火事?

北朝鮮のミサイル発射は、トルコのメディアでも大きく取り上げられている。今年に入ってから、北朝鮮の問題に限らず、「中国とアメリカが衝突するのではないか?」といった極東全体の情勢が良く話題になっていたけれど、この一件で一層「極東」に注目が集ま…

トルコ軍の越境/クーデター事件がもたらした協調・和解ムード

(8月25日) 昨日(8月24日)の未明、トルコ軍はシリアとの国境を越えて、自由シリア軍と共に、ISの勢力下にあったジャラブルスへ進撃した。 ISは、YPGを中心とするクルド勢力によって、要衝地のメムビチを追われ、さらにトルコ国境に近いジャ…

ダッカのテロとIS

アタテュルク空港爆破テロもさることながら、ダッカのテロが日本の社会に与えた衝撃は大きかったに違いない。滅多に連絡のない友人まで、「テロは許さん!」と長文のメッセージを書き送って来た。メッセージには「テロリストを全員処刑したい」とか「彼らの…

アタテュルク空港爆破テロはISの犯行か?

アタテュルク空港爆破テロは、ISの関連組織による犯行とほぼ断定されたようだけれど、例によって、ISからは犯行声明が出ていない。そのため、トルコの反エルドアン・反AKP系メディアは、ISとAKP政権の間にまるで協力関係があったかのように論じ…

IS/イスラムフォビア

昨日に続いて、またネットから視聴した“政権寄りの番組”による話題だが、先週の木曜日に放送された“アーハベル(A Haber)”の番組で、イスラム学者のエクレム・デミルリ氏が、ISとイスラムフォビアについて、非常に興味深い見解を明らかにしていた。デミル…

トルコはISから石油を買っているのか?

ネットで視聴できる24TVというAKP政権寄り放送の番組に、ハリル・ベルクタイという歴史学者が定期的に出演して、女性キャスターの質問に答えている。10月頃だったか、たまたま番組を観て、ベルクタイ氏の縦横無尽な論説に引き込まれ、以来、なるべ…

ジエリスタンのテロリスト?

北イラク料理屋などもあるアクサライの界隈には、ケバブの類をメインにした庶民的な店が軒を並べている。レバー(肝臓)串焼きの「ジエリスタン」はその中でもひと際目立っていた。ジエルがレバー(肝臓)の意で、ジエリスタンは「レバーの国」といった造語…

“スレイマン・シャー廟”救出作戦

トルコ軍が、シリアに大規模な越境作戦を敢行して、トルコ共和国の“飛び地”となっている“スレイマン・シャー廟”を警備する兵士らを救出したのは、日本でも大きく報道されたようだ。 これには、トルコとアメリカが、「ISと戦える穏健派反シリア政府勢力の軍…

ISIS

ISIS、所謂「イスラム国」の呼称について色々議論されているけれど、この世の様々な組織には、自称と異なる俗称で世間に知られている例も少なくないような気がする。例えば、モルモン教と言うと、キリスト教とは全く異なる宗教ではないかと思えてしまう…

ISISの攻勢~クルド和平プロセス

ISISに纏わる陰謀論だが、3日付けのサバー紙で、コラムニストのマフムト・オヴュル氏は、昨年6月のゲズィ公園デモから年末の不正事件、そしてISISの攻勢に至る全ての騒乱が、“クルド和平プロセス”に対する妨害工作であるかのように述べている。 こ…

イスラムの屠殺法/ISISに纏わる陰謀論

日本のメディアでも、羊や牛の首を切るイスラムの屠殺法が、話題にされたようだけれど、何故、それの元になっている“ユダヤ教の屠殺法”への言及は少ないのだろう?ネットで検索してみると、各国の動物愛護団体から、「ユダヤ人の屠殺の仕方は残酷である」と…

犠牲祭/ISISのテロ

今日(10月4日)は、犠牲祭の初日だった。トルコの人たちにとっては、日本の正月のようなものじゃないかと思う。昼過ぎてから、サルガーズィまで歩いて行った。40分ぐらい掛かる。途中、方々で生贄が屠られているのを見た。年々規制が強まり、もうイスタン…

トルコの“ソフト・パワー”

20日、ISISに囚われていたトルコの外交官らが無事帰国したのは、日本でも大きく報道されたようだ。帰国して、アンカラの空港で家族と再会する場面は、とても感動的だった。しかし、彼らがテロ組織からどうやって解放されたのかは、まだ何も明らかにな…

イラク情勢~モンテッソーリ教育

今朝、インターネットでニュース番組を見たら、トルコ人の特派員が、モスル近郊から現況を報道している。そんな所にいて危なくないのかと心配になるけれど、辺りは、イラク政府寄りのクルド系武装組織“ペシメルゲ”によって治安が維持されているそうだ。どう…

イラクの混乱

イラクのモスルにあるトルコの総領事館が、武装勢力の襲撃を受け、領事らが人質に取られた事件は、日本でも大きく報道されたようである。昨晩は、インターネットで視聴できるニュース・チャンネル(A Haber-政権寄り)が特番を組んでいたので、他のネットの…