メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

米国大統領選挙:マイケル・フリン氏はどうしたのだろう?

米国の大統領選挙は、ようやくバイデン氏の勝利が確定したと報じられている。

最後に勝敗を分けたのがペンシルベニア州だったため、トルコでは、当地を根城にしている「ギュレン教団」が、どのくらいバイデン氏の勝利に「貢献」したのか、などという話も取り沙汰されているけれど、おそらく大勢に影響を与えるほどのものではなかったに違いない。

ギュレン教団は、民主党に相当な献金を行ってきたらしい。しかし、それはあくまでも「献金」だから、教団が見返りを期待しているとしたら余りにも愚かで、利用価値がなくなれば無視されてしまうのではないかという。果たしてどうなるのか?

ところで、この大統領選挙を前後して、マイケル・フリン氏の動向が全く伝えられていないのは、どうしたことだろう?

フリン氏は、前回の大統領選挙でトランプ陣営の最も重要な人物だったはずである。その後、ロシア疑惑で辞任したものの、今年の5月に訴訟が取り下げられたため、ペンス副大統領がフリン氏に再登板を呼びかけたとトルコのメディアが伝えていた。

結局、フリン氏は「泥舟」には乗りたくなかったということかもしれない。例えば、フリン氏がロシア疑惑で去らずに済んでいれば、泥舟にはならなかった・・・。トランプ政権は最初から片翼で飛び立ってしまったような気もする。

フリン氏はギュレン教団の危険性にも言及していたけれど、それ以上に「大中東プロジェクト」の問題点を指摘していたため、ロシア疑惑でやり玉に挙げられてしまったのではないだろうか? フリン氏は、2015年8月4日にアルジャジーラの番組で「米国はISの増強を知りながら意図的に目を瞑っていた」などと語ったそうだ。

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