メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「犠牲祭」の意義

《2012年10月27日付け記事の再録》 2011年の秋、トルコで有数の肉加工品会社を訪れたことがある。 トルコ風の牛肉ソーセージ(?)スジュクや牛肉ハムのパストゥルマが有名な老舗で、オスマン帝国の末期に、中部アナトリアのカイセリの特産品だ…

アヤソフィア・モスクへの反発

アヤソフィアが再びモスクとなり、24日には金曜礼拝も執り行われた。これに対して、内外からの相当大きな反発が予想されていたけれど、どうやらそれほどでもなかったようだ。「エルドアン政権は、反発が激しければ、これを政治的に利用しようと思っていた…

コロナ騒ぎの脅威

コロナによる脅威は、病気そのものより、経済的な打撃や人々に与える心理的な不安などが大きいかもしれない。上記のサイトでは、そのために「若年・壮年者にとって新型コロナは脅威でない」「感染者が増えるのは心配ない」「日常生活を取り戻そう」という3…

華僑友人の自死

2002年に米国で亡くなった華僑の友人には、1983年頃、高校同期の友人が引き合わせてくれた。当時、私たちは23歳、華僑の友人は3つほど年長だったと思う。しかし、私にとって友人付き合いと言えるようなものは、韓国への語学留学から帰国した19…

日本の同調圧力と自画自賛

コロナ感染の事態により、トルコでは、65歳以上の人たちに対して、許可無く夕刻以降の外出を制限するような対策がまだ続けられているらしい。 これには不満の声も高まっているのか、7月19日付けサバー紙のコラムでメフメット・バルラス氏は、「コロナ感…

「人間は必ず死ぬ/犠牲祭」

《2016年9月12日付け記事の再録》 7月15日のクーデター事件後、多分、西欧の放送局によるインタビューだった。 エルドアン大統領は、「アタテュルク空港への着陸を強行した際、死の危険を考えなかったのか?」という問いに対して、「人間は必ず死…

コロナ騒ぎの迷走/人間の「死」と「生」

コロナ騒ぎが相変わらず迷走を続けている。いったいどうなってしまったのかと思う。 感染者が増えたと騒がれているものの、重篤者・死亡者は殆ど増えていない。その多くは無症状者であるという。インフルエンザにも不顕性感染というのがあるそうだから、こち…

目標は60~61㎏!

福岡にいた昨年の今頃、体重は63~4㎏を推移していた。9月に現在の高砂市へ越してから、糖質制限を再開したことで61~2㎏ぐらいまでになり、風呂上りに計ると60㎏を下回ったりしたが、冬の到来と共にまた体重は増え始めていた。 山を歩いたりジョギ…

7月15日クーデター事件から1年/プーチン大統領の語ったクーデター事件

《2017年7月15日付け記事の再録》 2016年7月15日の夜、悪夢のようなクーデター事件が勃発した。しかし、イスタンブールの外れのイエニドアンの街に住んでいた私は、あの日、11時半頃に就寝したまま、事件には全く気が付かず、朝まで眠りこけ…

 トルコの最も長い夜(クーデター事件)

《2016年7月17日付け記事の再録》 *(7月16日:12時15分)昨晩、クーデターを企てた軍の一派は、アンカラで国会や参謀本部等、政府の主要機関に攻撃を加えたという。その過程で、フルスィ・アカル参謀総長が人質に取られたと言われ、一時は安…

ビュユック・アヤソフィア・ジャーミー(大アヤソフィア・モスク)

アヤソフィアが再びモスクとなることが決まった。名称は以前と同じように「ビュユック・アヤソフィア・ジャーミー(大アヤソフィア・モスク)」になるらしい。 キリスト教のイコン(モザイク画)は、開閉式カーテンで礼拝時に覆うことを検討しているそうだが…

米国が企てたトルコの分割

《2019年10月13日付け記事を修正して再録》 ソビエト崩壊後、戦略的な価値が半減したトルコに対して、米国はあからさまに分割を企図するようになったという。 2006年9月には、NATOのセミナーで米軍将校の講師が、トルコ人将校らに「分割さ…

インターナショナル賛歌!

1962年のソビエト映画「私は20歳」では、制服の兵士が歩いている冒頭のシーンにインターナショナルが流れている。このシーンが奇妙に感じられたのは何故だろう? おそらく、国家権力への抵抗の歌と思っていたインターナショナルが、国家権力を象徴する…

善悪正邪を論じたがる風潮

この2002年12月30日付けのインタビュー記事で、退役海軍中将のアッティラ・クヤット氏は、米国によるイラク戦争へトルコも参戦しなければならないと論じているけれど、米国が主張していた「化学兵器等の脅威」を認めていたわけではない。 それどころ…

トランプ大統領とエルドアン大統領は似た者同士?

米国の大統領選挙もいよいよ4ヶ月後に迫った。一部の日本の識者によれば、米国の主要メディアによる否定的な報道にも拘わらず、トランプ氏は相変わらず優勢であるという。 トルコでもハサン・バスリ・ヤルチュン氏といったエルドアン政権寄りのジャーナリス…

ソビエト映画「私は20歳」

《2011年5月12日付けの記事を修正して再録》 「私は20歳」という1962年に制作されたソビエトの映画。私はこれを1990年、つまりトルコへ渡る前に、神保町の岩波ホールで観たように記憶していたが、調べて見ると、この作品が岩波ホールで上映…

韓国やトルコの人たちにとって国籍とは?

先月の20日で私は還暦を迎えた。上記の韓国人の友人も、トルコのイズミルから電話してきて還暦を祝ってくれた。 奥さんも電話口に出て祝ってくれたが、どういうわけかトルコ語である。私の韓国語が大分錆びついてしまったため、共通語をトルコ語へ切り替え…