メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

クズルック村の工場

トルコの強面の恐妻家?

《2011年2月3日付けの記事を改正》 クズルック村の工場で、技術部のグループ長を務めていたオメルという青年は「強面の恐妻家」と言えたかもしれない。 オメルさんは高卒の叩き上げで、情熱的な仕事ぶりが、日本人の出向者からも厚く信頼されていたけ…

トルコの共働き夫婦/女性の社会進出

《2014年11月26日付け記事の再録》 アダパザル県のクズルック村は、イスラム色の濃い保守的な村だったけれど、村から工場(邦人企業の工場)へ夫婦で働きに来ている人たちも少なくなかった。トルコでは、女性の社会進出が、日本より遥かに進んでいる…

娘さんには御用心

《2003年の記事(旧「メルハバ通信」)からの再録》 工場で私は通訳として働いているが、この仕事、どうも私には向いていないようだ。トルコ語力が充分でないというのはもちろんのこと、通訳には運動神経ってものが要求される。つまり、ボールを受け取っ…

因果応報

クズルック村の工場へ視察に訪れた本社の相当な地位にある方と、工場長、製造部長、そしてこの私が、社宅の一室で車座になって飲んだことがある。 飲みながら、本社の方は、「我々は現場の人たちに比べたら、寄生虫みたいなものですから・・・」というように…

現場が原点

クズルック村の工場は、「現場が原点」をモットーにしていた。日本の本社では、大卒の新入社員も一定期間現場で働かされるらしい。一度、クズルック村の工場に、日本の本社から副会長という方が視察に訪れたことがある。白髪の、もう70歳近くに見える方だ…

ワールドカップの思い出

昨日の“便り”でサッカー欧州選手権を観戦する人々の熱狂ぶりをお伝えしたけれど、私はサッカー欧州選手権についてとんでもない勘違いをしていました。この選手権は毎年行なわれるものだと思っていたのです。確かに、4年に一度の大会では熱狂したくもなるで…

トルコの人たちの民族感情

2003年の1月、私は3年半に亘って働いた会社を辞めて、クズルック村に別れを告げることになった。 この期間、社内での立場もあり、トルコ人の同僚から自宅へ招待されても殆どそれに応じて来なかったが、退社を3日後にひかえ、ライン長として働く青年の…

トルコのクルド語事情(4)

02年の8月、トルコの国会では、クルド語を始めとする各民族語による放送と各民族語の教育を可能にする法案が可決された。(各民族語による教育を可能にするものではない) 92年に故オザル大統領が提唱して以来、10年も掛かってしまった上、EUへの加…

クズルック村はかかあ天下?

クズルック村の我が家で、晩になってくつろいでいた時である。近くに住んでいるらしい工場の作業員が訪ねて来て、「うちでお茶を用意してありますからどうぞ」と言う。 この男、近頃働き始めたばかりだが、使えないという評判で、見るからにぼんやりした感じ…

娘さんには御用心

工場で私は通訳として働いているが、この仕事、どうも私には向いていないようだ。トルコ語力が充分でないというのはもちろんのこと、通訳には運動神経ってものが要求される。つまり、ボールを受け取ったら、正しい方向へ直ぐに投げ返さないといけない。私は…

ムスリムは恐妻家?

クズルック工場の生産現場で指揮を取っているトルコ人エンジニアのマサルさんは、中東工科大学出身のエリートで35歳。非常に仕事熱心な上、温厚な人柄で日本人スタッフからも全幅の信頼を寄せられている。英語はもちろんだが、日本で3ヶ月ほど研修を受け…

イスタンブール・トゥズラの民族事情

今年(2001年)になって、イスタンブールにある工場も本格的に稼動を開始、最近はクズルック村よりこちらにいることの方が多くなった。イスタンブールといっても東の外れのトゥズラというところである。 クズルック村の工場と同様、トゥズラでも従業員に…

クズルック村民族事情

クズルック村の辺りでは、黒海地方のトラブゾン県から移住して来た人たちがなんといっても一番多く、この人たちはラズと呼ばれたりしている。しかし、彼らの全てが、自らラズ人であると必ずしも認めているわけではない。「私たちはトルコ人であって、ラズ人…

トルコ民族とは?

トルコにおける民族問題は、クルド人のようなエスニック・グループに限ったことではないのかも知れない。自分たちがいつからトルコ人になったのか、この問いに確信を持って答えられるトルコ人はどのくらい居るのだろうか。 93年に他界したオザル大統領は死…

トルコの民族事情/「蒼き狼」の末裔

子供の頃、といっても中学生の時分であるが、トルコという国に興味を覚え、図書館へ行って調べたりしたことがある。 西の彼方、ヨーロッパのすぐ隣にトルコという国があり、住民の9割近くを占めるトルコ人は、モンゴル人に近いアジア系の民族で、遊牧をしな…

田舎カラス

2001年の年が明けて、まだ間もない日のことだ。朝早くから用事があり、久しぶりに暁闇の中を工場へ向かった。 田舎道を歩きながら、白々としてきた東の山の端を見ていると、散り散りに黒いものが、空高くだんだん広がりながら頭上に迫って来る。もちろん…

クズルック村へやって来る

ここは、アダパザル県のクズルック村。イスタンブールからアンカラ方面に向かって車で約2時間のところだ。アダパザルは、99年の大地震でも有名になったが、元来イスラム教の盛んな地域として知られている。99年の夏、私は当地にある邦人企業の工場に現…