メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

7月15日のクーデター

「テロリストにならずに済んで良かった」

《2016年8月2日付け記事の再録》 2016年7月29日に拙訳した以下の記事からもうかがい知れるように、トルコの人たちは、西欧の余りにも冷ややかな態度に驚き、戸惑っているのではないか。トルコを見下した西欧の冷たい態度は、日本の報道にも反映…

米国選挙の不正/CIAの謀略

米国ではトランプ大統領の支持者らが選挙の結果を不服として集会を開いているらしい。いったいどうなってしまったのだろう? トルコでも、エルドアン政権寄りでトランプ大統領にも好意的だったサバー紙のようなメディアで、例えば、サバー紙主筆のメフメット…

バイデンかトランプか?

最近、トルコでは、米国民主党の大統領候補となったバイデン氏の発言が話題になっているようだ。 それは、バイデン氏が、7~8カ月前に「ニューズウィーク」の紙面で明らかにした発言であり、何故、今頃になって取り沙汰されているのか、背景は未だはっきり…

人間は必ず死ぬ/犠牲祭

《2016年9月12日付け記事の再録》 7月15日のクーデター事件後、多分、西欧の放送局によるインタビューだった。 エルドアン大統領は、「アタテュルク空港への着陸を強行した際、死の危険を考えなかったのか?」という問いに対して、「人間は必ず死…

7月15日クーデター事件から1年/プーチン大統領の語ったクーデター事件

《2017年7月15日付け記事の再録》 2016年7月15日の夜、悪夢のようなクーデター事件が勃発した。しかし、イスタンブールの外れのイエニドアンの街に住んでいた私は、あの日、11時半頃に就寝したまま、事件には全く気が付かず、朝まで眠りこけ…

 トルコの最も長い夜(クーデター事件)

《2016年7月17日付け記事の再録》 *(7月16日:12時15分)昨晩、クーデターを企てた軍の一派は、アンカラで国会や参謀本部等、政府の主要機関に攻撃を加えたという。その過程で、フルスィ・アカル参謀総長が人質に取られたと言われ、一時は安…

2013年6月1日の「ゲズィ公園騒動」

今年の4月に閉鎖となったホームページ(メルハバ通信)の「トルコ便り」に掲載されていた駄文をこのブログに再掲載する作業もなかなか進まないので、とりあえず、2013年6月の分を先に終わらせてみた。 あの「ゲズィ公園騒動」が勃発した6月である。 こ…

2016年7月15日のクーデター事件

以前、ホームページの「トルコ便り」に掲載した駄文の数々をこのブログに再掲載する作業を進めているけれど、ようやく2016年7月の分まで終えることができた。この先は、多少ましな駄文だけにして、あとは切り捨てて行くつもりである。 2016年7月1…

ジャパニーズ・ドリーム

2年前の7月16日、トルコで軍事クーデターが市民らの抵抗によって阻止された事件を欧米各国や日本の報道は、まるでクーデターの成功を望んでいたかの如く冷ややかに伝えていたようである。ところが、あの日、韓国のKBSニュースは、軍事クーデターの失…

クーデター事件から2年が過ぎた・・・

2017年7月15日(土) クーデター事件から既に2年が過ぎた。しかし、事件を企てたギュレン教団の摘発は、まだ半ばの段階であるという。軍部や司法、警察機構ではかなり進んでいるものの、教団の関係者と目される政治家の追及などは余り捗っていないらしい…

フェトフッラー・ギュレン教団

先日、トルコ人ジャーナリストのインタビューに答えた駐アンカラ英国大使が、「7月15日クーデター事件」におけるギュレン教団の関与を認めたため、大きな話題になっていた。 事件から1年が過ぎ、ようやく欧米でも、ギュレン教団に対する認識が変化を見せ…

「我々は強くなければならない」:エルドアン大統領

野党CHPのクルチダルオウル党首らが、司法の「公正」などを訴えながら「行進」して以来、欧米では、トルコの「不公正な司法」への批判が、また高まりを見せていたらしい。これに対して、トルコの識者の中からは、「欧米を中心とする国際社会はどれほど公…

7月15日クーデター事件から1年/プーチン大統領が語ったクーデター事件

1年前の7月15日の夜、悪夢のようなクーデター事件が勃発した。しかし、イスタンブールの外れのイエニドアンの街に住んでいた私は、あの日、11時半頃に就寝したまま、事件には全く気が付かず、朝まで眠りこけていた。 朝起きてから、事件の概要を知り、…

「7月15日クーデター」の司令塔?

「7月15日クーデター事件」で司令塔の役割を果たしていたのは、アディル・オクスズというギュレン教団系の宗教学者ではないかと言われてきた。 オクスズは、事件発生の翌日、アンカラの空軍基地付近で身柄を拘束されたものの、クーデターには加わっていな…

エルドアン大統領が宿泊していたホテル

「7月15日のクーデター事件」から数日後、ニュース番組で、エルドアン大統領を狙ったクーデター部隊によるホテル襲撃の状況が報じられていた。 警護官の宿泊していた部屋に残る銃弾の痕などが映し出されていたけれど、部屋の様子は余り高級なホテルとも思…

ギュレン教団の陰謀

今(2016年12月)、トルコで最もエキサイティングなテーマと言えば、それはやはり「ギュレン教団の陰謀」じゃないかと思う。怪しげな尊師に率いられた教団は、40年に亘り、軍や司法を始めとする国家機構にメンバーを入り込ませて、最終的には国家を…

ギュレン教団の恐ろしさ

今年(2016年)は、1月12日のスルタンアフメット自爆テロに始まり、6月28日のアタテュルク空港襲撃に至るまで、4度に亘って、凶悪なテロ事件がイスタンブールで発生した。しかし、ギュレン教団の企てによる「7月15日のクーデター」が制圧され…

死刑

昨日(2016年10月31日)、テレビの討論番組で、法律学の専門家が説明していた。法を改正しても、その法律を過去に遡及して適用することはできないから、死刑制度を復活させたところで、7月15日クーデター加担者の処刑は不可能であるという。私は…

本番は11月?

11月になり、7月15日のクーデター事件から3ヶ月半が過ぎた。非常事態宣言中とはいえ、毎日、当たり前な日常が繰り返され、街の雰囲気も平穏そのものである。 しかし、「第2のクーデターが11月に起こる」といった風説が随分前から流されていて、政治…

トルコの人たちの祖国愛/トルコの政教分離

1994年頃、実業家のジェム・ボイネル氏が明らかにした話を新聞の紙面から読んだだけで、典拠を確認したわけじゃないが、救国戦争を指揮した軍人でもあるイスメット・イノニュ大統領(1884年~1973年)は、次のように語ったことがあるそうだ。 「…

死刑復活の議論はどうなったのか?

土曜日(10月15日)、クルチェシュメの辺りからは、ボスポラス海峡を隔てたアジア側のチャムルジャに建設中の巨大なモスクが良く見えた。 このモスクの建設を巡っては、ラディカルな左派・政教分離主義の人たちが激しく反対して、一悶着あったけれど、ど…

葬儀の作法も解らなくなった人たち

一昨日(10月15日)、またテレビドラマのエキストラに駆り出されて、ヨーロッパ側のボスポラス海峡沿いにあるクルチェシュメという街に出かけて来た。 撮影は、正午過ぎから、海峡に停泊している小型クルーザーの中で行われたけれど、途中、近くのモスク…

私の友人家族のもとを訪れたエルドアン大統領

11年前、マルマライの工事現場で知り合ったオカンとは、この5~6年の間、フェイスブックだけで繋がっているような状態になってしまったが、昨日、そのフェイスブックを見ていたら、オカンとエルドアン大統領が並んで立っている写真がシェアされていた。 …

トルコの多様性と苦悩

民選の市長ら28人の解任は、日本でも大きく報道されたようだ。28人の内、ギュレン教団との関わりが追及されているのは、AKPの3人とMHPの1人だけで、残りは全てPKKのテロ行為に加担したとされるクルド系の市長等である。この市長らは、ギュレ…

人間は必ず死ぬ/犠牲祭

7月15日のクーデター事件後、多分、西欧の放送局によるインタビューだった。エルドアン大統領は、「アタテュルク空港への着陸を強行した際、死の危険を考えなかったのか?」という問いに対して、「人間は必ず死ぬんですよ。突然、交通事故で死ぬかもしれ…

脱イスラムという信仰?

クーデター事件以来、脱イスラム的な政教分離主義者の中からは、ギュレン教団に限らず、全ての教団を根絶すべきだという声が上がっている。 ごく少数派の主張に過ぎず、あまり気にする必要はないかもしれないが、ここぞとばかりに、「やはり宗教は恐ろしい」…

枯木の側で生木も燃える?

ギュレン教団の摘発・排除は、教団の秘匿性のため、なかなか難航しているうえ、杜撰なやり方で様々な問題が現れているそうだ。 密告にもとづいて、いきなり職を解いたり、教団系の資本が1%入っていると言って、企業の活動を停止させたりして、無関係な人た…

エルドアン大統領のカリスマ的な人気

(8月28日) エルドアン大統領ほど毀誉褒貶の激しい人物も珍しい。カリスマ的な人気がある一方、蛇蝎のように嫌う人たちもいる。 どちらかといえば、エルドアン大統領をそれほど好んでいない左派ジャーナリストのメフメット・テズカン氏は、出演したニュ…

トルコはまたしても土壇場で強さを見せた

20年ぐらい前だと思うが、日本の雑誌か何かに載っていた西欧の小説の一節を読んでいて、登場人物のセリフに驚いた。「世の中には信じ難いこともある。例えば、トルコという国が未だ滅んでいないように・・・」こんなセリフだったと記憶している。トルコと…

ギュレン教団のアメリカと日本における不正疑惑

バイデン副大統領のトルコ訪問では、フェトフッラー・ギュレン師の送還も議題に上ったものの、バイデン副大統領は「クーデターへの関与が立証されれば法的な処置を取る」という従来通りの表明を繰り返しただけだった。トルコの一般的な論調では、ギュレン教…