メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「日本と韓国を繋ぐ橋」

《2016年1月31日付け記事の再録》 大阪に住んでいた“1996~8年”、韓国居留民団の某支部事務所へ度々立ち寄っては、役員のHさんから色んな話を伺った。この支部事務所を最初に訪れたのは、どういう経緯だったのか、ちょっと覚えていない。何か問…

人生百年時代と言うけれど・・・

鹿児島の施設にいる母は認知症が進んで意思の疎通さえかなわなくなったという。昨年の3月に施設を訪れた時も、既に歩行が出来ない状態で、会話するのはかなり難しくなっていた。その後はコロナのために面会不可となり、以来、母には会っていない。このまま…

先生の訃報

《2015年12月31日付け記事を省略して再録》 1991年に、イズミルでトルコ語学校に通っていた頃、東京大学を退官されてからトルコ研究に来られていた老先生と知り合った。先生は、私の少々ずれた話もお聞きになり、「貴方の観察は面白い。トルコに…

赤坂のヤクザの親分

《2010年7月31日付け記事を修正して再録》 1999年、イズミル在住の韓国人の友人チェさんと日本へ行った時の話である。 当時、在トルコ5年で、1960年生まれの私より3歳ほど年長だったチェさんは、中古の日本製現像機を韓国から取り寄せてト…

米国が介入した不可解な選挙?

米国の大統領選挙に大規模な不正があったという「陰謀説」も下火になったようだけれど、米国が他国の選挙に介入したり、政府の転覆を図ったりした「陰謀」は、イラン・コントラ事件のように後から露見してしまった例も見られる。 トルコでは、2016年の「…

失地回復への熱望?

トーマス・マンの小説「魔の山」には、サナトリウムのベーレンス顧問官がトルコ・コーヒーで客人をもてなしたり、臨終間近の患者に塗油式を行う司祭らが掲げる十字架を「オスマン軍楽隊」の「シェレンバウム(çevgen / tuğ)」に擬えたりする場面が出て来る…

男の淫らな下心と叶わぬ夢

《2017年2月17日付け記事を修正して再録》 もう30年ぐらい前に聞いた話だけれど、日本のホテル業界では、バレンタインデーやクリスマスイブに、大幅な過剰予約を受けておくのが常識になっていたらしい。ホテルで彼女と甘い一夜を過ごそうと予約して…

「生きる」

黒澤明監督の映画「生きる」の冒頭では、30年間役所に勤め続けながら、ただ漫然と時間をやり過ごして来た主人公が「彼は生きているとは言えない・・・死骸も同然だ」と紹介されている。 映画は、この主人公が「胃癌で余命数ヶ月」と知ってから、最後に何か…

「高島忠夫さんのラジオ番組~ 戦前の神田駅」

《2011年4月16日付け記事を修正して再録》 私は20歳ぐらいの時に、40歳を過ぎた中年が若い頃の思い出をつい昨日の出来事のように話しているのを見て、『よくそんな下らないことまで覚えているもんだなあ』とか『このおっさんに20歳の時代なんて…

「観光ホテルの思い出」(労働基準法と組合)

《2014年10月10日付け記事の再録》 1979~80年に8ヵ月間住み込みでアルバイトした温泉街の観光ホテルは、副社長と専務という肩書きの兄妹である方たちが経営に当たっていた。 妹の専務さんは、いつも和服を着こなしていて、いかにも“旅館の女…

「ヤクザ稼業と夜逃げ」

《2009年12月25日付け記事を修正して再録》 1980年、20歳の私は東京北区の小さな運送会社で働き始めた。 その運送会社は大企業〇〇〇印刷の専属で、私は〇〇〇印刷の各工場間を走るライトバン便の運転手だった。ライトバン便は主に本社工場と…

「ゴキブリにしては大きい?」

《2009年12月11日付け記事を修正して再録》 1980~3年にかけて飯田橋の近く(文京水道)でアパートを借りて住んでいた頃の話である。 アパートは路地裏の古い木造二階建てで、私の部屋は一階の玄関を入った直ぐのところだった。その古い建物は…

西欧や日本は没落を迎えるのか?

小説「魔の山」に描かれた100年前の西欧、小説の舞台が結核のサナトリウムであるように、当時、未だ予防接種も治療薬もなかった結核は「死病」と恐れられ、現在のコロナとは比較にならないほどの死者を出していた。また、結核は高齢者に限らず、多くの健…

魔の山

少しずつ読み進めていたトーマス・マンの「魔の山」(岩波文庫)をようやく読了した。もっとも、確かなのは「ページを捲って最後まで行き着いた」という事実だけかもしれない。余りにも難解なため、何処まで「読めた」のか甚だ心もとない。 私は小説を読むの…

トルコの官僚(輸入を阻まれたパチンコ台)

《2016年1月2日付け記事の再録》 イスタンブールに現地事務所を構えていた日本の会社で働かせてもらっていた1992年の初秋、この会社がトルコへの輸入を試みた物品が、イスタンブールの税関で止められてしまった。その物品は日本の遊戯機器、つまり…

今池ガード下のホルモン屋さん

昨日は天気も良く気温も上がり、雪がちらついた先週の寒さに比べたら、まるで春のような陽気だった。 それで、以前から「一度は食べて見なければ」と思っていた有名な「今池ガード下のホルモン屋さん」を目指して出かけて見た。 ホルモン屋さんは阪堺電車今…

「脱線してしまった人生」

《2014年11月2日付け記事の再録》 81年か82年頃だったと思う。 私は東京で2tトラックによる配送の仕事をしていた。その運送会社には、入れ替わり立ち替わりアルバイトの大学生が働きに来ていて、私のトラックで1日助手を務めてくれた学生もいる…

選挙による民主主義の限界?

「米国では直接選挙によって国民が大統領を選ぶ」と言うけれど、その選択肢は共和党と民主党の候補に限られているようだ。 候補者はそれぞれの党から様々な段階を経て選ばれるため、余りにも非常識だったり、「国家の機構」と対立したりするような人物が出て…

「姿を見せぬ監視員女性」

《2014年7月12日付け記事の再録》 トルコから日本へ一時帰国していた2003年の5月、私は3千円ほどの現金をなんとか工面しなければならなくなってしまった。ちょうどゴールデンウィークで、銀行はATMも休止している。ふところには330円しか…

「選挙に基づく民主主義の制度」は今後も有効なのか?

米国の騒動は、「選挙に不正があった」という主張から始まったようだ。 「既に亡くなっている人の“票”が使われていた」等々、様々な説が飛び交っていたけれど、いずれも真偽のほどは定かではない。 但し、多くのメディアが選挙前からトランプ氏に否定的な報…

30年前の選挙の不正

1989~91年、東京は東池袋のアパートに居た頃の話である。 部屋は木造2階の四畳半一間でトイレも共同だったけれど、階下には年配の管理人さん夫婦も住んでいて何かと便宜を図ってくれた。 夫婦は、某仏教系教団の信徒と思われたが、入口に関連政党の…

高温サウナで免疫力もアップ?

1月8日の金曜日は、神戸でも雪がちらついた。京都辺りでは相当な積雪があったらしい。 この金曜日を挟んで3日ほど休みが続いたので、泊りがけでカプセル付きの神戸サウナに出かけてみた。ここは露天風呂もあるから、ちらつく雪の中で温泉気分を楽しむこと…

スポーツマンシップとファイティングスピリッツ

《2017年1月24日付け記事の再録》 雑誌か何かで読んだ話だけれど、日本のスポーツ選手の多くは、相手に反則があると、それを審判にアピールして防ごうとするものの、欧米の選手などは黙って同じ反則をやり返すという。これでは、なんだかスポーツの精…

アメリカの春「ハゲのイーグル革命」?

米国はいったいどうなってしまったのだろう? 4年前、トランプ大統領の就任前にも小規模のデモ騒ぎがあり、トルコ・サバー紙のメフメット・バルラス氏は、それを「アラブの春」になぞらえて「アメリカの春」などと皮肉っていた。 しかし、今回の騒ぎは、4…

「親日VS反日」

《2013年5月8日の記事を一部書き改め省略して再録》 相変わらず日本のメディアは、「反日」にギャーと叫び、「親日」にヒャーと喜ぶ。そして、「親日国トルコ」で盛り上がろうとする。 もちろん、トルコにも親日的な人はたくさんいるけれど、政府が特…

トルコの親日家?

2013年の3月だったか、長年日本と関わってきたトルコ人の友人から、思い切り日本への不満をぶつけられてしまった。 ― いつまで経っても、“親日トルコ”といった陳腐な紹介を試みようとする。まるで、親日だから相手にしてあげるようだ。何処までトルコを…

「トルコの魅力は親日なのか?」

《2008年9月4日付け記事を修正して再録》 トルコは良く親日国と言われているものの、トルコのマスコミで日本が話題になることは滅多にない。全般的に日本への関心は極めて低いように思える。 トルコの人々に、アンケートで“好きな国”を問うた場合は、…

「デトックス(解毒)と大手術」

《2016年2月2日付け記事の再録》 ウィキペディアの記述によれば、人間の“便”の大部分を構成しているのは、「水分(60%)」と「腸壁細胞の死骸(15%~20%)」「細菌類の死骸(10%~15%)」などで、食べ物の残滓は5%程度に過ぎないらしい。体内に蓄積…

四海の内は皆兄弟(死生命あり、富貴天に在り)

《2014年1月4日付け記事の再録》 経済と気持ちの面で余裕のない生活を続けてきた所為か、正月に年賀状を出すのは、もう随分前に止めてしまった。それでも、一昨年(2012年)ぐらいまでは、メールで新年の挨拶などを少し送ったりしていたが、それも…

元旦の御馳走!

昨日は元旦ということもあって久しぶりにワインを飲んだ。近所のドラッグストアで売っている400円ほどの格安チリ・ワインだけれど、なかなか美味い。私はこれで充分である。 つまみも近所のスーパーで買って来た「ママカリの酢漬け」。福岡にいた頃、良く…