メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

トルコ

トルコはいよいよエネルギー全開か?

イスタンブールの街角で、運転手がサンドイッチを食べながらトラックを走らせているのを見て驚いたのは2014年のことだった。 そうやって、トルコの人たちがガツガツ働くようになったのは、いつ頃からなのだろう? 1999年~2002年、私がアダパザ…

第5世代戦闘機とトルコの新世代

トルコで、開発中の国産戦闘機「カーン(Kaan)」が初のテスト飛行に成功した。このニュースは日本でも大きく報道されたようである。 米露中に続く「第5世代戦闘機」の開発と伝えられているけれど、これが何を意味するのか、専門的な知識のない私には良く解…

ベトナムの菓子「バイン ダウ サイン」 // トルコの「バーデム エズメスィ」

先週、姫路で購入して来たベトナムの菓子は、かつての王宮でも愛された「バイン ダウ サイン」という非常に由緒のある菓子だそうである。 私は食べて『これはトルコのヘルヴァ(ハルヴァ)だな』と思ったけれど、ヘルヴァもオスマン帝国の時代には、宮殿に「…

トルコの中央銀行総裁が辞任

エルカン中央銀行総裁が辞任したニュースにも驚いたが、それ以上に、エルカン氏が辞任の理由として掲げた「未だ1歳半に満たない我が子を守るため」という話にも驚かされた。 自身に対する誹謗中傷が激しくなり、これによって子供が傷つくのを防ぎたかったと…

トルコがスウェーデンのNATO加盟を承認

トルコがようやくスウェーデンのNATO加盟を承認した。 そのため、米国も懸案となっていた戦闘機の売却を承認したと伝えられているけれど、この戦闘機の件やテロ対策など表向きの理由の他に、トルコが承認を先延ばしにしてきた要因はなかったのか? 一方…

米国に20年前イラクへ侵攻した当時の「力」は未だ残っているのか?

21年前、米国によるイラク侵攻が迫った2002年12月30日、トルコのラディカル紙に、ネシェ・ドゥゼル氏(女性)がトルコ海軍の退役中将アッティラ・クヤット氏にインタビューした記事が掲載されていた。 クヤット氏は、この戦争にトルコは米国と共に…

アメリカは200年の歴史しか無い子供だ!

2019年以来、トルコ軍は「Pençe Operasyonları(鉤爪作戦)」と呼ばれる一連の越境作戦を北イラクで展開している。 これは北イラクを根城にしているテロ組織PKKを壊滅させるための作戦で、PKKは既にトルコ国内からほぼ一掃された状態であるという…

いつ何処で買っても「宝くじ」の当たる確率は変わらない・・・

先月の末頃、配送業務で、いつも渋滞している2号線をのろのろと進みながら、沿道の様子を眺めていると、長蛇の行列が出来ている所があって何事かと思った。 良く見たら、「年末ジャンボ宝くじ」を買い求める人たちが寒空の中を並んでいるのである。 その後…

ジャムを作らないのは主婦の恥?

ドイツの黒パン「プンパーニッケル」は、三宮のフロインドリーブにもあるという。コメント欄で教えて下さった方がいる。ありがとうございます。 三宮まで行く機会があれば是非購入してみたいけれど、今のところ、プンパーニッケルを買うには、姫路のカルディ…

12月はシュトーレンの季節

トルコに居た頃は、春から夏にかけて、チェリーやイチゴのような果物が市場に安く出回るのを楽しみにしていた。1~2kgぐらい買い込んで貪るように食べた。 日本でこんな贅沢はとてもできない。果物で季節に必ず食べるのは柿ぐらいなものだ。それも4個入…

アルコールは一滴も飲んではならない/宗教で無理強いがあってはならない

10年ほど前、2012年か2013年だったと思う。イスタンブールのユルドゥズ工科大学にイスラム神学部の先生を訪ねたところ、先生はパソコンで何やら執筆中という様子だった。 挨拶すると、パソコンの画面から顔を上げて、「今、聖典によればアルコール…

PKKのテロ組織認定/日本のイメージは下がる一方なのか?

1週間ほど前、「公安調査庁がトルコのPKKをテロ組織とする認定を取りやめた」というニュースが報じられていたけれど、公安調査庁の説明によれば、各国のテロ組織の動向を伝える公安調査庁のホームページからPKKの項目が無くなっただけであり、これは…

政治家には「良い人」が多い?/何事にも慎重なエルドアン大統領?

40年ぐらい前の記憶で、例によってあやふやだが、ラジオの番組で松山千春氏がリスナーから寄せられた手紙を紹介していた。 手紙の内容は、「某政治家と身近に知り合ったら、意外と腰が低い好人物なので驚いた」というような話だったけれど、これに対する松…

創価学会と統一教会

創価学会の池田大作氏が亡くなり、様々な論評が出ている。「民衆の信仰の場である創価学会に最盛期をもたらした」という肯定的な評価も多い。 私はその魅力が何処にあったのか良く解らないが、それは信仰を同じくする人でなければ共感できないものであるよう…

日経新聞で紹介されたトルコワイン

11月16日付け日経新聞夕刊の「酒紀行」というコラムのテーマは「トルコワイン」だった。 イスタンブール支局の木寺氏による記事は、現地取材により、意欲的な醸造元を紹介しているばかりでなく、トルコワインの歴史的な背景まで明らかにして、とても読み…

文武両道の武士

16年ほど前、愛知県の東海市と姉妹都市になったブルサ県のニルフェル市(区)で、双方の中学生のハンドボールチームによる親善試合が行われた。 大人でも全般的にトルコ人の方が大柄であるように思えるが、中学生では第二次性徴の早いトルコ人が日本の少年…

困難な状況の中で建国を達成したトルコ共和国/果たして日本は? そして韓国は?

「一水会」が発行している月刊誌「レコンキスタ」の11月号に、トルコ共和国の建国100周年を記念して一水会フォーラムで講演したイナン・オネルさんの講演録が掲載されている。 トルコへの祖国愛に満ちたイナンさんの講演について、私如きが申し上げるこ…

今の私には「移動の自由」もないのか?

1991年にソビエトが崩壊すると、西側陣営はこれを「自由主義の勝利」と喧伝した。私はその勝利を歓呼して迎えたわけじゃなかったが、漠然と「これから世界はもっと良くなるだろう」と思っていた。 あれから既に32年が過ぎている。果たして世界はもっと…

トルコを語り始めたら止まらなくなる

昨日は、友人と三宮で三軒はしごしてトルコを語り合ってきた。友人とは1991年にイズミルで知り合って以来の長い付き合いである。当時、エーゲ大学のトルコ語教室で学んでいた日本人は友人と私の2人だけだった。 イズミルの思い出から現在のトルコ情勢に…

ドイツの黒パン「プンパーニッケル」

先々週、姫路駅ビル内にある「ドンク」で、「ドイツパンフェア」が催されていた。そこで、ずっしりと重みのあるライ麦パンを1袋買ってきて食べてみたが、特有の酸味があってなかなか美味かった。 ライ麦パンを食べたのは実に久しぶりだったと思う。ひょっと…

プーチン大統領によるイスラムの挨拶

トルコのメディアが「プーチン大統領によるイスラムの挨拶」を報じている。 ロシア国内のイスラム教徒との対話集会に出席したプーチン大統領は、ロシアのイスラム教指導者がイスラム式にアラビア語で「アッサラームアライクム」と挨拶してからロシア語で質問…

トルコで知り合ったパレスチナの人たち

1991年、私はトルコのイズミルでトルコ語を学んでいた。そのトルコ語教室があったエーゲ大学には、パレスチナから来た多くの留学生が在籍していた。パレスチナでは大学へ行くことが難しかったからに違いない。 それから20年ほど過ぎた2010年頃、イ…

報道されないギュレン教団の実態

トルコでは、フェトフッラー・ギュレン師の教団が、2016年7月15日のクーデター事件を始めとする様々なテロを企図した「テロ組織」であると見做されている。 しかし、日本の全国紙にギュレン教団を「テロ組織」と見做すような記事が出ることはなかった…

ユダヤ人の強い意志は何に由来するのだろう?

おそらく30年以上前、友人から伝え聞いた話。日本に滞在しているイスラエルの若い女性が本を読みながら涙を流していたので、友人が何を読んでいるのか訊くと、それは「旧約聖書」だったそうである。 何の信仰も持たない私は、「宗教的な熱情によって突き動…

テヘランは不夜城? イスタンブールは?

一昨日、テヘランの街の様子を映し出したYouTubeの動画をご紹介したが、同じチャンネルによる以下の動画には、夜も更けたテヘランの繁華街が映し出されている。 イスタンブールでも街区によってスカーフの着用率には変化が見られるけれど、テヘランも同様な…

イランの世俗化?

日本のメディアでもガザの問題は大きく取りあげられている。 しかし、相互に異なる主張もあったりして、実際に何が起こっているのか良く解らない。双方に民間人を含む相当数の死者が出ているのは間違いないらしい。 欲望を制御できない人の世の悲惨さは昔か…

アルメニア~パレスチナ、戦争と人々の平和な交流

イスラエルとパレスチナの悲惨な「戦争」の状況が報じられている。 このところ、トルコとその周辺(コーカサス・中東)からは、こういった不穏なニュースばかり伝えられていて気が滅入ってしまう。いったい何が起こっているのだろう? 当事国のそれぞれに異…

ギリシャ語の歌で思い出すクズルック村の日々

www.youtube.com このギリシャの歌を聴いたのは23年前、2000年頃ではなかったかと思う。イスタンブールはイスティックラル通りのCD店に流れていた。 店の人に「なんていう歌?」と訊いたところ、CDのジャケットを示しながら、「このCDに入ってい…

バクラヴァで感動! トルコを満喫!

昨日、梅田の阪急百貨店で開催されている「トルコフェア」を見に行った。といっても、装飾品等には殆ど興味がないので、お目当ては、ほぼ「バクラヴァ」に限られていた。 東京の松屋銀座に出店しているバクラヴァの名店「ナーディル・ギュル」による実演販売…

トルコのインフレで大変な目に遭うところだった・・・

現在、トルコは利上げ後も収まらない激しいインフレで取り沙汰されているけれど、私が初めてトルコで暮らした1991年~94年、そして、アダパザル県クズルック村にある邦人企業の工場で働いていた1999年~2002年も、70%前後の激しいインフレ…