メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ギリシャの歌は日本で流行らないだろうか?

イスタンブールで最も賑わうイスティックラル通りを歩いていると、良くギリシャ語の歌を耳にした。CD店が広告用に流している場合もあれば、商店の経営者が自分の好きな歌を聴いている場合もあった。 さらに、チチェックパッサージュからネヴィザーデ小路へ…

トルコの歌とギリシャの歌

上記の駄文で取り上げた「イエニ・トゥルキュ(Yeni Türkü)」というトルコのバンドによる「Telli Telli」と「Maskeli Balo」は、元々ギリシャの歌謡で、いずれも作曲はマノス・ロイゾス氏、これにトルコの詩人ムラットハン・ムンガン氏がトルコ語の歌詞をつ…

アルメニアの事態は収束へ向かう?

昨日、アルメニアで異変があったのは、Twitterのアルメニア人女性による日本語のツイートで知った。ミグ戦闘機が上空を飛んでいるという。 『何があったのだろう?』とYouTubeにトルコ語の検索をかけてみると、まずハンガリーを訪れているチャヴシュオール外…

女性に甘いエルドアン大統領は女性差別主義者なのか?

2018年だったと思う。YouTubeで視聴していたトルコのニュース番組に、エルドアン大統領も参席した式典の模様が映し出された。エルドアン大統領は隣に立っている小柄な老婦人に、身を屈めるようにしながら何か話し掛けている。 最初は、そのモダンな服装…

元町で「鯖サンド」~神戸駅

昨日、夜勤明けに三ノ宮の神戸サウナで温まってから、元町の「SABAR」という店で「鯖サンド」を食べて来た。 ネットで「トルコ名物サバサンドもあります」という紹介記事を読んで以来、気になっていたが、この元町店では、特に「トルコ名物」と謳っているわ…

「凄い爺さん?」

《2017年3月4日付けの記事を再録》 1983年、上記の産廃屋にいた頃、寮の部屋で、私より15~17歳年長の先輩二人、青森県出身のヤマさんと岩手県出身のサトウさん、そして、私より3歳ほど年下で暴走族あがりという20歳の青年エンドウ君と無駄…

ソウルの新世界百貨店(かつての三越京城支店)

1988年、ソウルの延世大学語学堂に留学していた私は、この「日本統治下のピョンヤンに生まれたトルコ人の老紳士」が語った三越京城支店、現在の新世界百貨店本店で、本店長から直々に昼食を御馳走してもらったことがある。 当時の本店長は日本人で、私は…

「日本統治下のピョンヤンで生まれたトルコ人の老紳士」

《2007年1月17日付け記事を修正して再録》 日本人の友人の引き合わせで、昨年、イスタンブール市内にお住まいの80歳になるトルコ人の方とお近づきになり、昨日(2007年1月16日)はこの老紳士から昼食を御馳走になったうえ、色々な話を伺う機…

子供の頃に聴いた歌~韓国・トルコの歌

《2007年1月15日付け記事を修正して再録》 会議は踊る Das Gibt's Nur Einmal (Irene Eisinger m.).MOV 子供の頃、家にあった78回転レコードの中には、父が戦前に買い集めたドイツの歌謡曲などもあった。 映画「会議は踊る」の挿入歌から上記の「た…

沖縄人と大和人?(川崎の産廃屋でダンプの運転手)

《2003年4月1日付け記事の再録》 94年の9月、トルコから帰国すると、とりあえず川崎市にある産廃屋でダンプの運転手として働き始めた。 この会社を選んだことに特別な理由があったわけではない。「住み込み歓迎」と書いてあるのが目に留まったのと…

今の日本に武士はいるのか?

昨年読んだ「翔ぶが如く」に描かれていた維新の英雄たち、私が特に魅力を感じたのは伊藤博文だった。 実のところ、作中、伊藤博文はそれほど魅力的に描かれていないけれど、なにより非常に現実的なやり方が好ましく思えた。 大久保利通にも同様の魅力を感じ…

日本もトルコも大国の狭間で難しい?

トルコは冷戦の期間を通して西側の一員に数えられていた。NATOにも加盟している。親米国と言っても良かっただろう。 しかし、あまり忠実な親米国ではなかったようだ。1960年のクーデターで処刑されてしまったメンデレス首相は、ソビエトへの接近を試…

「テロリストにならずに済んで良かった」

《2016年8月2日付け記事の再録》 2016年7月29日に拙訳した以下の記事からもうかがい知れるように、トルコの人たちは、西欧の余りにも冷ややかな態度に驚き、戸惑っているのではないか。トルコを見下した西欧の冷たい態度は、日本の報道にも反映…

中国によるウイグル弾圧

中国政府による「ウイグル人弾圧」の報道が過熱している。しかし、私は2017年の4月まで20年に亘ってトルコで暮らしながら、欧米のトルコに対する凄まじい歪曲報道に呆れ果てていたため、中国に対する報道もその全てを鵜呑みにすることは出来なくなっ…

「梅は岡本、桜は吉野」

トーマス・マンの「魔の山」には、ハンス・カストルプがサナトリウムで生きる活力を失い、次第に無感覚になって月日の経過さえ意識しなくなってしまう過程が描かれていた。 私も高校を卒業して数年の間は、ただ漫然と日々をやり過ごしていたので、季節の移り…

「中国のホスピタリティ」

《2007年1月5日付け記事を修正して再録》 1990年、東京の大学書林でトルコ語の学習を始めた頃、私は築地の魚河岸でトラックによる配送のアルバイトをしていた。早朝、2tトラックで魚河岸に乗りつけ、場内の卸商から荷車によって運ばれてくる鮮魚…

「トルコにやって来た朝鮮族」

《2008年1月28日付け記事を省略修正して再録》 1999年、イズミルで韓国人の友人チェさんのところで世話になっていた頃である。 夕方、イズミル市内で韓国人の女性が経営していた写真のDPショップに立ち寄ったら、イスタンブールの韓国料理店で…

福建からイズミルへ、そして東京へ。

《2008年1月30日付け記事を修正して再録》 1991年にイズミルのエーゲ大学のトルコ語教室で学び始めた頃、ここで知り合った日本人の友人から、陳さんという中国の人の話を聞いた。 福建省出身の陳さんは、学生ビザでトルコに来て、その後、福建か…

日本の森叩きとトルコのエルドアン叩き

森元首相がメディアで袋叩きにされる発端となった「女性がたくさんいる理事会は時間がかかる」という発言は、そもそも他の人の発言を森元首相が談話の中で引用しただけであるという。 そんな「フェイクニュース」と言える代物で袋叩きにされたのでは堪ったも…

ユニクロのマスク

私は「普通の生活に戻そう!」と主張しているのだから、言行不一致にならぬよう、なるべくマスクはしないことにしているが、職場では義務付けられているし、混んでる電車や商店等の中もその限りではない。 幸い、24時間勤務という変わったシフトで通勤時間…

「悪い政治家」

《2017年3月23日付け記事を加筆修正して再録》 昭恵夫人はともかく、さすがに安倍首相は、長い政治活動の中で、胡散臭い奴をたくさん見てきただろうから、直感もかなり働くんじゃないかと思うけれど、なんとなく、育ちの良さに由来する「人の好さ」が…

日本とトルコの女性問題

昨日(2月7日)再録した上記の駄文に、「日本の報道番組で女性のキャスターは何故か殆ど発言しない」という疑問を書いていたが、2月5日、この報道番組のスタジオに森元首相が招かれ、問題になった発言や東京オリンピックの開催目途などについて意見を訊…

君子危うきに近寄らず/トルコの女性たちは恐ろしい?

《2012年8月19日付け記事を修正して再録》 2012年8月、イスタンブールのアジア側にも地下鉄が開通した。カドゥキョイ~カルタルまで約30分の路線で、8月19日から始まったラマダン明けの祝祭中は無料運行になるという。 私はこの日、ギョズ…

「トルコの女性キャスター」

《2016年11月21日付け記事の再録》 イスタンブールに住んでいた2016年11月、YouTubeで日本の報道番組を観ていて、どうにも気になることがあった。男性の相方と共に進行役を務める女性のキャスターが、まず殆ど発言しないのである。男性のキャ…

森元首相の印象

森元首相の女性に関する発言が批判されている。確かに失言だったとは思うが、森元首相個人を血祭りにあげたところで「女性差別の問題」が解決するわけでもないはずだ。 おそらく、「森氏を攻撃している人たちの気分が晴れる」「マスコミの仕事が増える」「失…

「ソウルの晩はパラダイス!」

《2013年5月7日付け記事の再録》 2013年4月の韓国行きは、3月になってから決め、慌ただしく準備した。亡くなった在韓華僑の友人の下の弟とは、10年前にソウルで会ったきりだったが、ソウルの家の電話番号が変わっていなかったので、なんとか連…

中国に対する憧れと恐れ

私の中国に対する思いはなかなか複雑である。 まず、中国を意識し始めたのは非常に早く、小学生の頃、NHKの「中国語講座」の冒頭だけを良く観ていた。テーマ曲の「白毛女」のメロディがとても気に入ったからだ。 当時は、白毛女に限らず、ああいったエキ…

中国のウイグル問題は、トルコのドウ・ペリンチェク氏が解決する?

1月29日、中国のウイグル問題について、トルコの祖国党(Vatan Partisi)党首ドウ・ペリンチェク氏が発言している。 祖国党は国会に議席を持たない弱小政党ではあるけれど、軍部に影響力があるとされ、現在、トルコ政界におけるドウ・ペリンチェク氏の発…

トルコ軍の復権~NATO離脱?

《2019年9月24日付け記事の再録》 スポーツの世界では、ボクシングのようにお互いの身体を痛めつけ合う競技であっても、試合が終われば健闘を称え合って抱擁を交わしたりする。 そういった経験のない私には解り難いけれど、人は死闘を繰り広げること…

ブッシュ大統領に投げつけられた靴

SNSに、この「ブッシュ大統領へ靴が投げつけられた場面」がシェアされていた。 2008年の12月、イラクを訪れていたブッシュ大統領がバクダッドの記者会見場で、イラク人の記者から靴を投げつけられた場面である。 当時、トルコでは、その靴の製造元…