「1951年頃の東京」のセットに集まった東洋人顔の面々、モンゴルの人たちの中には、こういった映画等の撮影で、もう何度も会っている顔なじみも少なくない。
その多くは留学生だが、モンゴルの学生たちは、欧米や日本にも多数留学しているだろう。本国の人口は300万ぐらいなのに、いったいどれほど海外へ出て行っているのか、不思議に思えてしまうくらいだ。
一方、本国の人口が10億を超える中国の人たちが、東洋人顔のエキストラに出ているのは殆ど見たことがない。多分、見た覚えがあるのは、今回も顔を合わせた山東省出身という40歳前後の男性だけじゃないかと思う。
10年ほど前に、ビジネス目的でトルコへやってきたそうだが、最近は商売もあがったりだとこぼしていた。
いつだったか、「イスタンブールの中国の街」といった新聞記事を読んで様子を見に行ったら、雑居ビルの一角に、中国の人たちが経営しているアクセサリー問屋が3軒ほど集まっているだけで、がっかりしたことがある。
中華料理屋も、和食や韓国料理に比べたら遥かに多いけれど、まだ珍しい存在だ。イスタンブールに、中国の人たちのビジネスチャンスはそれほどないのかもしれない。
台湾の人に会ったのも、今回が初めてだった。その台湾人女性によると、現在、トルコに住んでいる台湾人は僅か30人に過ぎないそうである。これでは、今まで会う機会がなかったのも当然だろう。
*写真:米兵を演じていたトルコ人とキルギスの女性。
非常に美人だが、おそらく、トルコ人のスタッフが期待している「東洋人顔」ではなかったと思う。