メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

トルコの菓子「キュネフェ」も美味い!

バクラヴァが菓子の王様なら、キュネフェは王子か女王か? このキュネフェも一度食べたらやみつきになるくらい美味しい。

小麦粉を薄く溶いて春雨状に焼き上げたテルカダイフでチーズを包み、さらに両面をこんがり焼いて甘いシロップをかけたキュネフェは、温かい焼きたてを食べる。多分、冷えたらチーズが固くなってしまうのだろう。

バクラヴァは焼き上がりにシロップをかけた後、充分に冷ましてから供するが、「カラキョイ・ギュッルオール」の工房の階下にある店で、工房から下りて来てショーケースに並んだばかりのバクラヴァには、まだほんのりと温かみが残っていたりして堪らなく美味しかった。

焼きたてを食べるキュネフェは、もちろん無理だけれど、私はバクラヴァも日本へ土産に買って行ったことがない。焼き上がりから半日過ぎただけでも、あの「感動的な美味しさ」は半減してしまうからだ。バクラヴァは、是非、買い求めたその日の内に召しあがってもらいたい。

バクラヴァに続いて、キュネフェの店も日本でオープンしないものかと思うけれど、こちらは店内の席で焼きたてを食べてもらわなければならないところが難点であるかもしれない。

しかし、作り方はバクラヴァのように難しくはなさそうだから、日本で採用された人たちが短期間でマスター出来るような気もする。

トルコでキュネフェの本場とされているアンタキアの人が聞いたら気分を悪くするに違いないが、チーズはモッツァレラなどを使っても何とかなるのではないだろうか?

イスタンブールに居た頃は、カドゥキョイのセイドールという菓子店でよくキュネフェを食べた。セイドールでは、以下の写真で御覧になれるように、店頭にある焼き台で次々とキュネフェを焼き上げていた。

しかし、実を言うと、以前、このセイドールの向かい側にあったレストランのキュネフェがもっと美味しかった。

おそらく、あのレストランのキュネフェ(最後の写真)は、ひっくり返して両面を焼く伝統的な製法ではなく、オーブンで焼いていたようである。何故なら、キュネフェの表面のカダイフがふわふわっと盛り上がっていて、焼く時に押されていないように見えたからだ。そのため、テルカダイフのサクサク感が一層感じられて美味しかった。

トルコの友人に訊いたら、「邪道だ!」と言われたけれど、美味しければ良いのではないか? それに、これならもっと簡単に作れそうである。

オーブンで焼いた(?)キュネフェ

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