メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

ソーセージに黒ビール/ドイツのリート

  “イエニ・イデアル”のソーセージとベーコン。ソーセージは焼いて黒ビールのつまみに、ベーコンはベーコンエッグにした。
どちらも涙が出るほど美味しかったけれど、結構な値段だから、そうそう食べられるものじゃない。日本では、なんの有難味も感じることなく、当たり前に食べていたのだが・・・。
黒ビールは、トルコのブランド「エフェス」のダーク、こちらも“モンドセレクション金賞”とやらを受賞した一品であり、こくがあって実に美味い。しかし、最近はどういうわけか、大手スーパーでも余り売られていなくて、見つけるのがとても難しくなっている。
良く解らないが、去年辺りから良く見かけるようになった“ギネス”に押されてしまったのかもしれない。ギネスは確かに絶品だが、私には如何せん値段が高すぎる。なんとか、もっとエフェスのダークに健闘してもらいたくなる。
ソーセージにビールとくれば、やっぱりドイツだろう。ドイツにも“シュヴァルツ”という美味い黒ビールがあるらしい。ソーセージをつまみに黒ビールを飲みながら、一度ぐらいはドイツのビアホールでジョッキを空けてみたいものだと思った。
ドイツのビアホールは、多分、ヘッセの「車輪の下」を読んで以来の夢である。一昨年だったか、ビアホールでドイツの人たちがジョッキを掲げながら歌っているようなリートはないものかと、“YouTube”で「ドイツのリート」を検索したら、“ホルストヴェッセルリート”という歌が見つかった。
なんでもナチスの党歌として使われていたらしいが、歌そのものは、如何にも武骨な感じがして、ジョッキを掲げながら歌う光景が目に浮かんでくるようで素晴らしい。
しかし、ナチスの意匠は、何故あんなにイケてないのだろう? 旗なんて、私たちが見ると何だか「お寺の旗」に見えてしまう。そもそも、ナチスに限らず、ドイツとフランスを比べたら、音楽以外の大概のものは、フランスのほうがずっと洒落ているような気がする。食文化など相当な差がありそうだ。でも、音楽は何といっても“ドイツ”に違いない。
私は時々、『良い音楽は貧相な食文化のもとに生まれる』とか下らないことを考えてみる。食が最悪のイギリスは「ビートルズ」を生んだ。ドイツには、ビールとソーセージぐらいしかないから、せめてジョッキを掲げながら名曲を歌ってみたくなる。
飯が不味そうなうえに、寒くて凍えそうなロシアでは、皆ウォッカをガブ飲みして、切々としたロシア民謡の調べを歌う。飯が美味いトルコや中国は、どうも音楽のほうはいまいちである。
カンツォーネも、飯が美味そうなイタリアより、飯が不味そうなアメリカのプレスリーが歌ったりすると俄然輝きを増したりする。なんて、全て私の勝手な好みの問題だけれども・・・。

ホルストヴェッセルリート(YouTube

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