メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

糖分の過剰摂取とアルツハイマー症

血糖値と血圧の関係について、私がネットで少し調べてみただけだから、大して当てにもならないけれど、どうやらエルドアン大統領が失神してしまったのは、血糖値の急上昇により、インスリンが過剰に分泌されたため、今度は血糖値が急降下して低血糖症を催し、これが血圧のバランスを乱したのではないかと思われる。
この血糖値の急上昇・急降下による低血糖症は、場合によると、意識混濁等の非常に危険な状態を招来するというから恐ろしい。

このサイトには、低血糖症の原因として、「糖分・炭水化物の過剰摂取」や「不規則な食事」等々が挙げられているけれど、夜明けから日没までの飲食を禁じる「ラマダンの断食」の実践は、どうしても「不規則な食事」になってしまう。
また、日没後の食事で、多量の糖分を摂取すれば、それは血糖値の急上昇・急降下を引き起こす要因になるだろう。
昨年のラマダンだったか、テレビのインタビューを受けたアクダー保健相は、「日没後の食事で、バクラヴァ(トルコの極甘菓子)を食べるなとは言いませんが、せめて一つにして下さい」と注意を促していた。
医学博士でもあるアクダー保健相は、当然、糖質制限の効用等についても熟知していると思う。本当は「バクラヴァなど食べてはいけません」と言いたいところだったのかもしれない。
昨今、トルコ人イスラム教徒の中で、ラマダンの断食を実践している人は、どのくらいの割合になるのか解らないが、実践するのであれば、ラマダンに入る前から糖質制限を始めて、少なくとも期間中は、かなり厳格に糖質制限を実施すべきじゃないだろうか?
糖質制限と断食が巧く調和した場合、それこそ素晴らしいダイエット効果を生むような気もする。断食の実践者には、是非、試してもらいたい。
一方、糖分の過剰摂取による「血糖値の急上昇・急降下」は、アルツハイマー症の主な要因の一つではないかとも言われている。
うちの母は、もともと甘い菓子が大好きだったうえ、アルツハイマーになってからは、何を食べたのか直ぐに忘れてしまうため、いっぺんに“どら焼き”を8個食べてしまったこともあるそうだ。それで、一昨年の末には、糖尿病の一歩手前まで行っていたらしい。
糖質制限を始めて以来、血糖値も安定して、アルツハイマーの症状は余り進んでいないようだが、治るわけじゃないから、今でも屋久島に引っ越して来たことが解らず、毎日のように「藤野の家にはいつ帰るの?」と訊くけれど、足が弱ってきたので、徘徊の心配は以前ほどでもなくなってしまった。
しかし、もしも15年ぐらい前から糖質制限が知られていて、これを実施していれば、母はアルツハイマーにならずに済んだかもしれない。
アメリカのレーガン大統領が、晩年、アルツハイマーに罹患したのも、糖分の過剰摂取が原因ではなかったかという説があるそうだ。

レーガン大統領は、スマートな体型だったし、健康にも自信があった所為で、おそらく「糖分の過剰摂取」など気にも留めていなかったのだろう。
何だかエルドアン大統領も他人事では済まされないような気がする。責任のある立場の人なのだから、ラマダン期間中とは言わず、常時、糖質制限を実施すべきじゃないかと思う。

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