12月29日、トルコ・シリア・ロシア3カ国の国防相がモスクワで会談したと報じられた。
トルコとシリアは関係正常化のため水面下で交渉を続けて来たそうだが、いよいよ国防相らが顔を合わせる段階に至ったことで、来年の早い時期にエルドアン、アサド両大統領による首脳会談が実現するのではないかと言われている。
現在、トルコ軍は空爆によるシリアへの越境作戦を展開しているけれど、これはシリアに対してではなく、あくまでもテロ組織を壊滅させるための作戦であるという。そのため、トルコとシリア、ロシアの軍が共同作戦を行う可能性も囁かれている。
共同作戦はともかく、トルコ軍がシリアの了解を得て陸上部隊を越境させるのは、もはや時間の問題と言える状況になってきたかもしれない。
反米的な祖国党のドウ・ペリンチェク氏は、テロ組織の後ろ盾となっている米国を中東(ペリンチェク氏は西アジアと表現している)から撤退させなければならないとして、テロ組織との戦いは即ち米国との戦いであると主張している。
ペリンチェク氏によれば、ロシアのウクライナ侵攻も、米国に出て行ってもらうためのものであり、中国の東シナ海における示威行為も同様である。
世界の様々な地域で、米国に対して「出て行け!」という声が高まっているということだろうか?
そうなると、何だか日本でひと頃流行った「ヤンキーゴーホーム」という言葉が思い出されてしまうけれど、今の日本にそんな気概は残っていないようで寂しくなる。