メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

2013-01-01から1年間の記事一覧

マルマライで海峡横断

海峡横断地下鉄“マルマライ”、現在の開業区間でも、シルケジ駅さえ開業すれば、私にとっても相当便利になるのは間違いない。アジア側のアイルルックチェシメ駅では、既存の地下鉄路線にも乗り換えられる。何より、船で20分掛かっていた海峡横断が4分に短…

マルマライ開通

共和国記念日の昨日、ボスポラス海峡を横断する地下鉄“マルマライ”の開通式が、アジア側の拠点となるウスクダル駅前の広場で催された。その海峡トンネルの部分は、日本の企業が設計・施工を請負ったことから、安倍首相も招待されて臨席していた。開通式を“共…

ダボス会議の“ワン・ミニッツ”

現在のエルドアン政権には、肥満体の閣僚など一人もいない。これは確かだが、10年前の発足当時は、一人、もの凄く太った女性の閣僚がいた。“家族問題担当相”などを歴任されていたが、思わず「“体重問題”の担当じゃないのか?」と、つまらないことを言いた…

トルコの諜報機関“MIT”の長官

先週、ワシントンポスト紙のデビッド・イグナシアスというコラムニストが、「2012年の初頭、トルコの諜報機関は、イランで活動しているイスラエルのスパイ10人の氏名をイランの諜報機関に通知した」とすっぱ抜いたそうだ。以来、トルコでは、これにつ…

鷲の城

土曜日は、アイドスの頂上を極めた後、来た道を戻らず、スルタンベイリの方へ降りながら、途中、“アイドス・カレスィ(城)”という城砦の遺跡を見ることにした。 “アイドス・カレスィ”、つまり“鷲の城”は、ビザンチン帝国によって、11世紀頃には建造されて…

イスタンブールの最高峰!

イスタンブールは、9月の末まで半袖で出歩けたのに、10月になったら急に冷え込み、先週は、3日ぐらい暖房を入れる日もあった。この数年来、10月に暖房を入れたのは記憶にない。驚くほど急な冷え込みだった。それが昨日は、また半袖で出かけられるくら…

韓国の反日~宗教も“川下ニーズ”?

韓国の知識人がやっている反日イデオロギーは、まさに観念の世界の話だから、史実を論じても、あまり意味はないような気がする。打算的に何かを要求しているわけでもなさそうだ。 政治家の反日には、もちろん打算が働いているんだろうけれど、竹島の例など見…

“胸の谷間”騒動

トルコ版“スター誕生”みたいな新番組の女性司会者が、“胸の谷間が半分見えるようなドレス”を着ていたために、ちょっとした騒ぎになっている。チェリック副首相が「あれは行き過ぎだ」と批判し、女性司会者は降板させられたそうである。しかし、一説によると…

韓国とトルコの知識人

日本でトルコ語を学び始めた頃、トルコ料理屋へ行って、トルコ人の調理師さんに、覚えたばかりのトルコ語で挨拶したら、誰に習ったのか訊かれたので、トルコ人の先生のお名前を伝えたところ、調理師さんは、「某に宜しく!」と先生の名を呼び捨てにしていた…

ウイグル風のピラフ?

先月、ウイグル料理屋で“ラグマン”を食べて、ウイグル風のピラフも懐かしくなった。10年ぐらい前、イスタンブールに住むウイグル人のもとを訪ねたら、そこで御馳走になったこともある。台所を覗いて、数人分のピラフを作る為に用意された山のようなニンジ…

エキストラの配役

8月1日、映画の撮影にエキストラとして駆り出されたが、その映画は今月の11日に封切りとなるらしい。ネット上にも、いくつか異なるパターンの予告編が出ていて、その内の一つでは、何だか私が主役みたいだけれど、全編通して、私の出番はここしか無い。↓…

若い頃を懐かしんでいるんでしょうか?

AKP政権に対して、軍の介入を期待していた旧エリートたちは、それまでずっと“ご隠居の将棋”を指してきたようなものかもしれない。何かと言えば、直ぐに“待った”をする、それでも形勢が不利になると、「でえーい」とばかり将棋盤をひっくり返して、始めか…

川下ニーズ

トルコでも韓国でも軍が政治的な影響力を持つなんて、もちろん有ってはならないけれど、韓国の知識人が唱える“反日イデオロギー”や“国家の正統性”といった議論も何とかならないものかと思う。 “国家の正統性”など、糺されても糺されなくても、国民の生活には…

韓国軍とトルコ軍

昨日、韓国が大規模な軍事パレードを実施したそうだ。北朝鮮を威嚇する狙いがあったらしい。おそらく、その矛先は国内の親北朝鮮勢力にも向けられていたんじゃないかと思う。ひょっとすると、こちらの方が主であるかもしれない。 先月、韓国では、親北朝鮮の…

民主化パッケージ

昨日、エルドアン首相が、民主化パッケージを発表した。私立学校でクルド語による教育を可能にする改正であるとか、軍・警察・司法を除く公務員(女性)のスカーフ着用の自由化といった項目が含まれていたが、あっと驚くような内容ではなかった。エルドアン…

イワナミ先生&ツバキ先生

先日、“エキストラでもコンセルバトゥワール”という話で、“感涙にむせぶエロ中年男”を想像してみたけれど、当初、「感涙にむせんだ」とすべきところを、「感涙にむせった」などと書いてしまった。 “むせる”じゃなくて、“むせぶ”であることは解っていたが、な…

豚肉の禁忌

昨日の土曜日、グランドバザールの近くまで出かけたついでに、アクサライへ寄って、ウイグル料理屋で“ラグマン”を食べて来た。 麺がモチモチとしていて、なかなか美味しかった。お茶が只で飲み放題なのも嬉しい。 隣の席にいたウイグル人の男性と雑談して、…

酒類販売の規制

9月になって、いよいよ酒類販売規制法が施行された。うちの近くの酒屋も、なんだかんだ言ってたけれど、10時を過ぎると、ちゃんと店を閉めてしまう。お陰でラクを1本、非常用に買ってしまった。まあ、だからと言って、酒量は増えていないが・・・。しか…

エキストラでもコンセルバトゥワール

コマーシャルなどの撮影に、エキストラで何度か使われている内に解ってきたことがある。有名な大御所的タレントが出演する場合、撮影は比較的に早く終わる。監督さんも大御所に遠慮して、それほど撮り直しを求めないからだ。素人のエキストラばかりだと、一…

デンゲスィズ(バランス無し)

トルコ語に“デンゲスィズ”という言葉がある。“デンゲ”はバランスで、“スィズ”が付けば、バランスが無いことになる。「知性のデンゲ(バランス)を失った」なんて言い方もあって、即ち、気が変になってしまうことだが、“デンゲスィズ”だけでも“気が変になった…

トルコ軍・政教分離

クズルック村の工場にいた頃、トルコ人の同僚から、「日本には軍隊がないそうだね?」と訊かれた。「いや、防衛目的と言いながら紛れもない軍隊があるよ」と答えたところ、「強いのか?」と重ねて問われた為、「さあ、少なくともトルコよりは強いだろう」と…

尚武の国

水曜日は帰りがけに、もう一箇所、知人の小さな出版社を訪ねてみた。ここを訪れるのは1年ぶりぐらいだったかもしれない。この出版社の目録には、アタテュルクに関する書籍が多い。退役将軍の著作もあった。知人は酒も飲むし、宗教的な傾向は殆ど感じられな…

バクダッド風コロッケ?

水曜日、アクサライの飲食店街には、こんな屋台も出ていた。食べてみると、ちょっと香辛料が入ったジャガイモのコロッケみたいだった。屋台にはアラビア語しか書かれていないし、おじさんもトルコ語は全く解っていなかった。英語も私と同じぐらい、片言のレ…

“Zahter”とシリア人の家族

昨日、ヨーロッパ側にあるユルドゥズ工科大学まで行ったついでに、アクサライの飲食店街に寄った。いつもこの辺に来たら、“Ehli Kebap”という店で“ベイラン・チョルバス(スープ)”を味わうことにしていたが、昨日は、その近くにあるピデ屋で“Zahter”なる物…

イスラム主義の終焉

昨年の夏頃、ザマン紙のコラムニストらを中心に、イスラム主義(イスラムジュルック)に関する論争が繰り広げられていて、私はこれをザマン紙のエティエン・マフチュプヤン氏のコラムを通して知ったけれど、結局、マフチュプヤン氏のコラム以外には殆ど目を…

ムスタファの次女の寮探し

先週の木曜、ルレブルガスから友人のムスタファが、次女を連れて、日帰りでイスタンブールに来た。イスタンブール大学の文学部に合格した次女の為に、学生寮を探すのが目的だった。 ルレブルガスは、イスタンブールから2~3時間の所だけれど、ムスタファが…

トルコのチーズ

カシャルの由来、いずれが真実なのか良く解らない、まだ他の説もあるのだろうか? ギリシャ産やらブルガリア産やら、いろいろ食べ比べて、研究したら良いかもしれない。 でも、私には出来ない研究だ。高血圧の為、塩分を制限しているから、実を言えば、もう…

カシャル・ペイニルの語源に驚く

トルコ語でチーズはペイニルと言い、辞書を見ると「ペルシャ語からの借用語」となっている。どうやら、イランのパニールなどと同じ系統らしい。日本では、「ギリシャのフェタチーズのような・・」と説明されたりしている。しかし、トルコのアナトリアは、オ…

シリア

シリアが危機的な状況を迎えているようだ。化学兵器による惨状が映像として伝えられているけれど、あれは本当にアサド体制側が使ったものなんだろうか? 映像には説得力があるだけに、却って気をつけなければならないかもしれない。情報戦の中で巧く利用され…

ヒディヴ邸とエジプト領事館

7月27日、母と連れ立って、ボスポラス海峡に臨むアジア側の高台にあるヒディヴ邸(ヒディヴ・カスル)を訪れた。その数日後、対岸のヨーロッパ側に渡り、ベベクの街を案内していたら、ボスポラス海峡沿いに見える古めかしい建物が何であるのか母に訊かれ…