メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

韓国の反日~宗教も“川下ニーズ”?

韓国の知識人がやっている反日イデオロギーは、まさに観念の世界の話だから、史実を論じても、あまり意味はないような気がする。打算的に何かを要求しているわけでもなさそうだ。 
政治家の反日には、もちろん打算が働いているんだろうけれど、竹島の例など見ていると、何だか解らなくなってしまう。あれは韓国が、ほぼ暗黙の了解のもと、実効支配を続けているのだから、騒ぎ立てない方が実益に適っているはずなのに、何故、あんなデモンストレーションやったんだろう? 政治の世界も観念で動いているのか? 実質利益を追求しているのはサムスンだけなのか? まさかねえ・・・。 
しかし、打算的に何か要求してくれないと、交渉の余地がなくなって困ってしまうかもしれない。 
つまらない話、暴力団の組長に「殺すぞ」と脅されても、「100万円やるから、命だけは勘弁して下さい」と交渉できるけれど、重信房子さんに粛清を宣告されたら、もうお終いだろう。実利をチラつかせてもぶれない人は恐ろしい。 
韓国の場合、例えば、もっと“川下ニーズ”が反映されるようになれば、“反日”はかなり薄れていくような気がする。川下に、“反日”とか“国家の正統性”なんて要求は余りないからだ。
さらに、ロシアや中国も“川下ニーズ”による国になってくれたら、世界はかなり恒久的な平和に近づけるんじゃないだろうか。
「それはグローバル資本の勝利であり、人々は資本の奴隷になってしまう」と言う人がいるかもしれない。でも、資本の奴隷になったところで、商品を選んだりする選択の余地は残されるんじゃないの? 微妙な修正を重ねて行くことも可能であるように思える。 
トルコでは、宗教色の濃い政権党が、信心深い人々の“川下ニーズ”に応えようとして、宗教的な祝祭までレジャー化しつつある。メフメット・バルラス氏は、新しいローマ法王が柔軟な姿勢を見せているのも、“川下ニーズ”に応える為だろうと指摘していた。

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