メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

2015-01-01から1年間の記事一覧

カドゥルガのハマム

カドゥルガの街並みは、20余年前とそれほど変わっていない。古いハマム(トルコ風呂)も残っていたけれど、このハマムには、ちょっと恥ずかしい思い出がある。やはり93年頃だったと思う。通りがかりに、ふらっとここへ入った。下着の替えなども持ち合わ…

爆破されたクルド新聞社のビル/裏切られた「太陽政策」

先週、イエニカプからカドゥルガをぬけてスルタンアフメットまで歩いた。カドゥルガの街を歩くのは久しぶりだった。途中、今は区の登記事務所になっている建物の前を通りながら、10年ほど前、クルド語のロックコンサートを聴いたのは、ここじゃなかったか…

11月10日

昨日の朝、7時40分のバスに乗ってカドゥキョイへ向っていたところ、バスがE5国道のギョズテペにさしかかった辺りで、バスも含めて国道を走る車が一斉に停車してクラクションを鳴らし始めた。一瞬何のことだか解らず、周囲の様子をうかがうと、8割がた…

亡くなったクルド人の友人

昨年の2月頃だと思う、まだ32~3歳だった友人が世を去った。3か月ぐらい経ってから知ったので正確な日付は解らない。久しぶりに近所まで行き、「彼の容体はどうだろう?」と訊いたら、「えっ? 知らなかったの? もう亡くなったよ。3か月ぐらい経つん…

アクサライの難民レストラン?

10日ほど前、アクサライの辺りを歩いていて、“ハーレプ(アレッポ)・レストラン”という看板を見かけた。シリアの料理でも出すのかと思って、中へ入ってみたけれど、驚いたことに殆どトルコ語が通じない。店の人も食事を楽しんでいる人たちも、皆シリアか…

トルコ総選挙:在外投票-日本では・・・

サバ―紙のインターネット版に、在外投票の各国別の結果が出ていた。まず、トルコからの移民が最も多いドイツを見ると、以下のような結果で、本国よりもAKPの得票率はさらに高くなっている。*ドイツAKP-59% (小数点以下四捨五入)CHP-15%…

選挙の結果

昨日の便りを書き終えた21時(昨晩)頃の段階でも、AKP圧勝の勢いが伝えられていたけれど、開票が進む中、その後も大きな変動は起こらず、最終的にAKPの得票率は約49%に達した。これは、2011年の約50%(49.9%)に次ぐ数値である。選…

選挙/AKPの単独政権復帰がほぼ確実

トルコでは、今日、再選挙が行われ、多くの人たちが投票所へ足を運んだ。選挙権の無い私も、投票所が設けられた小学校まで、様子を見に行って来た。出かける前、近所の人に場所を確認したら、「この通りのずっと先のモスクの裏にある学校だ。近くまで行けば…

ノーベル賞・韓国の報道

今年のノーベル賞では、科学3賞から初めて中国人の受賞者が出たと話題になっていた。しかし、中華人民共和国の国籍に限らなければ、もう何人も中国人・華人の受賞者が出ていたのではないかと思って、ちょっと検索してみたら、やはり既に7人の科学3賞受賞…

ソウルの中国大使館

8月に訪れたソウルで、改築された中華人民共和国大使館の豪勢な佇まいに驚いた。大使館は、ソウルきっての繁華街ミョンドン(明洞)のど真ん中に位置している。私がソウルに留学していた頃は、中華民国(台湾)の大使館だった。実を言うと、私は改築後の豪…

在日クルド人

つい3週間ほど前は、トルコでも「山口組分裂・抗争」のニュースが大きく報道されていたため、在トルコ日本人の中には、とても恥ずかしがっていた人たちがいたらしい。 そういう日本人を、「ヤクザは恐ろしいですねえ?」と面白半分の好奇心で質問攻めにして…

選挙まであと1週間/東京のトルコ大使館前の事件

11月1日の再選挙まで、いよいよあと1週間を残すのみとなった。主要メディアは、ここぞとばかり反AKPの論調を強めている。反AKP的な人たちの間には、今度こそAKPが落城すると期待感も高まっているようだ。もっとも、私が暮らしているイエニドア…

イラン人の礼拝所

昨年は、イスラム暦ムハレム月の10日目“アーシューラー”の日に、アタテュルク空港に近いハルカル地区で催された盛大なアーシューラーの行事を見学してきた。シーア派の人々にとってアーシューラーの日は、西暦680年のこの日に、イマーム・フサインが“カ…

トルコへの外圧

メルケル首相のトルコ訪問を前にして、トルコの知識人ら100名が連名でメルケル首相へ手紙を出していたことが話題になっていた。手紙で100名の知識人は、エルドアン大統領とダヴトオウル首相がジャーナリズムを弾圧するなど、EUが定めた人権を侵して…

トルコ人とクルド人

米国におけるアングロサクソンの割合はどのくらいになるのか、ネットで少し検索してみたら、「建国時に約60%、現在は11%」といった記述が見つかった。現在、最も多いのはドイツ系で17%になるそうだ。しかし、建国時はともかく、今やアメリカの社会…

トルコ人・クルド人・アラブ人

中学か高校になって、世界史を習い、清朝の皇帝は満州族であると教わったけれど、私にはこれが何だか奇異に思えてしょうがなかった。その後も、世界史では、ソビエト・ロシアの独裁者スターリンがグルジア人だったというような話に首を捻ったりしていた。日…

トルコ人のアジズ・サンジャル氏がノーベル化学賞を受賞!!

昨日の夕方、帰宅してパソコンを開くと、まずネットのニュース欄に目をやった。ノーベル化学賞の行方が気になっていたからだ。 日本から科学3賞の全てに受賞者が出たら素晴らしいし、韓国の人が受賞して、日中韓同時受賞となっても面白い。そんな期待があっ…

トルコの美しい女性アナウンサーたち

先月の11日、旧友のアリさんと飲みに行ったカドゥキョイの小奇麗なカフェ風の酒場では、若い女性が働いていたけれど、やはり“看板娘”と言うにはほど遠いような気がした。なにしろ、トルコには美人が多い。その中で“看板娘”と言える為には、平均より少し上…

アンカラの夏の夜

イスタンブールは、10月になって急に涼しくなってしまった。ビールの美味い季節も終わりそうだ。今年は夏の盛りに一時帰国していた。日本の夏はもの凄く暑かったけれど、その分だけビール(発泡酒)も美味くなった。やっぱりビールは汗かくぐらい暑いとき…

工事現場の議論

現場の休憩時間に、2人の作業員が何やら議論していたので、側に寄って聞いてみたら、なんとローザンヌ条約の是非を論じ合っていた。 この2人は、南東部マルディン出身のイスマイルと黒海地方シノップ出身のウール。 イスマイルは高卒の29歳、かなり信心…

工事現場で出会ったクルドの人たち

犠牲祭になって中断しているけれど、14日から市内の工事現場に通訳で入っていた。犠牲祭の休暇がなければ、日本の技術者による部分的な施工は、とうに完了していて、私の業務も終わっていただろう。短い期間だが、久しぶりに現場で働けるのは嬉しい。こう…

モスクワのモスク

モスクワに1万人収容できるモスクが完成して、プーチン大統領と共にエルドアン大統領も式典に参席したことが話題になっている。グーグルアースで探してみたところ、未だ建設中のそれらしいモスクだけでなく、他のモスクワ市内にあるモスクも確認することが…

犠牲祭

今日、9月24日は“犠牲祭”の初日だった。昨年は、10月4日が初日で、サルガーズィまで散歩に行ったけれど、今年も全く変えることなく、これを繰り返した。サルガーズィの街には、“手回し回転椅子”や“パンチングマシーン”で楽しむ人たちがいて、これも昨…

“クルド和平プロセス”の行方

昨晩(9月10日の晩)、表のバス通りでクラクションが鳴り響き、突然騒がしくなったので、何事かと思って外へ出たら、たくさんの人たちが大きなトルコ国旗を掲げて、デモ行進していた。南東部で相次いだPKKのテロを非難する、AKP政権支持者らによる…

適応力の問題?

セブンイレブンなどのコンビニやスーパーで、『20歳以上ですか?』と確認するのは、もう3年ぐらい前から実施されているそうだ。どうやら、正月に来た時は、コンビニ等で酒類を買い求めたりはしなかったらしい。 しかし、3年も前から実施していたのでは、…

変わる世の中

たまに一時帰国すると、いろいろ変わっていることがあって、戸惑ったり驚いたりしている。例えば、実家の近くのセブンイレブンで、レジに菓子パンやら発泡酒やら幾つか置いて、ぼんやり計算が済むのを待っていたら、店員さんに「押してください」と催促され…

韓国とトルコのクレジットカードとスマホ

韓国はまさしくカード社会になってしまったらしい。商店、飲食店はもちろん、タクシーも殆どカード払いのようだった。すでに現金など持ち歩く必要はまったくないかもしれない。トルコもカード社会を目指していて、何処にでも端末機が置かれているけれど、未…

ソウルで食べた美味い物

スンデクッパプ(豚の血腸詰入り汁ご飯)、ナクチポックム(タコ炒め)、パッピンス(小豆かき氷)。店は、いずれも旅館から10分以内の所だった。スンデクッパプの専門店は、サウナ(スーパー銭湯)のあるビルの1階にあって、2年前に来た時も、『ここは…

エギナの聖ネクタリオス

ソウルの聖ニコラス大聖堂で頂いてきた「エギナの聖ネクタリオス」は、まだ“序論”や“訳者あとがき”に目を通したぐらいだが、ネットで検索してみたところ、聖ネクタリオスについては、ウィキペディアにも「エギナのネクタリオス」という項目が掲載されていた…

PKK(クルディスタン労働者党)

昨日、アクシャム紙のコラムで、ギュライ・ギョクテュルク氏が、南東部のシュルナク市から発信されたニュースを伝えていた。トルコ軍の軍曹が、具合の悪くなった妻を連れて病院へ行き、診療が終わって市内に戻ろうとしたところ、武装したPKKの戦闘員4人…