メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

トルコ総選挙:在外投票-日本では・・・

サバ―紙のインターネット版に、在外投票の各国別の結果が出ていた。

まず、トルコからの移民が最も多いドイツを見ると、以下のような結果で、本国よりもAKPの得票率はさらに高くなっている。

*ドイツ
AKP-59% (小数点以下四捨五入)
CHP-15%
MHP- 7%
HDP-16%

やはり移民が多いフランス等の西欧各国も、おおよそ同じような結果が出ている。

しかし、アメリカ合衆国では、かなり様相が異なる。

アメリカ合衆国
AKP-18%
CHP-49%
MHP- 6%
HDP-23%

多分、米国には、移民よりも留学生や研究者といった知識層が多いためではないかと思う。

アラブ首長国連邦などの湾岸諸国でも、米国と同じようにCHPが優勢である。これは、様々なプロジェクトを受注しているトルコのゼネコン等で働くエンジニアが多いからじゃないだろうか。

アラブ首長国連邦
AKP-11%
CHP-63%
MHP- 5%
HDP-19%

以上、各国の結果を見ると、クルド系政党HDPの得票率は、いずれも本国より高い。トルコ国外へ出て行こうするクルド系の人たちは、やはり他のトルコ人より多いのかもしれない。

しかし、以下のフィンランドやスイスにおけるHDPの得票率の高さには、何か他の理由がありそうだ。(例えば、政治難民を積極的に受け入れているとか・・・)

フィンランド
AKP-22%
CHP-20%
MHP- 4%
HDP-52%

*スイス
AKP-27%
CHP-17%
MHP- 5%
HDP-49%

スウェーデンやイタリア、タイでもHDPは40近い数字を出しているけれど、HDPの得票率が、フィンランド、スイスに次いで高かったのは、なんと他ならぬ日本だったので驚いた。

*日本
AKP-34%
CHP-14%
MHP- 4%
HDP-47%

フィンランドやスイスの事情も良く解らないが、日本にも何か特殊な状況が出来てしまっているのではないだろうか。在外投票乱闘騒ぎの背景が少し解るような気もする。