メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

トルコのキリスト教

金角湾

早めに聖堂を後にして、金角湾の海際に出たら、儀式のためのステージを未だ準備している最中で、辺りには警備の警察官と数人のマスコミ関係者が来ているだけだった。 今日は、気温も10℃ぐらいまで上がり、雪は跡形もなく解けていたけれど、場合によっては…

コンスタンティノポリ総主教庁の聖ゲオルギオス大聖堂

聖ゲオルギオス大聖堂には、クリスマス・ツリーが飾られ、その隣には、大きなサモワールのような容器が置かれていた。 ウィキペディアの“聖水式”の欄には、「大聖水式に成聖された聖水は教会に保管され、各種の成聖に使われたり、信徒に振り掛けられたりする…

神現祭

1月6日は、イエス・キリストが洗礼を受けた日であり、キリスト教の各教派で、それぞれの祝祭が催されているようだ。2012年の1月6日には、ベシクタシュにあるアルメニア正教の教会で、クリスマス・ミサを見学したこともあった。アルメニア正教会はこ…

復活祭ミサ

今日は、ベイオウルの“Surp Asdvadzadzin Ermeni katolik kilisesi”というアルメニア・カトリック教会で復活祭ミサを見て来た。“Surp Asdvadzadzin”はアルメニア語で聖母マリアといった意味になるらしい。ミサは、オーソドックスのアルメニア教会と同じよう…

バルソロメオス総主教の人徳

“YouTube”でバルソロメオス総主教が、昨年、黒海地方のギレスンを訪れた時の映像を観た。目的が何であったのか、映像に何の説明も無いため良く解らないが、博物館や遺跡、高校、大学などを視察している。バルソロメオス総主教は、1940年の生まれで、昨年…

ルムの民族学校

昨年の11月、コンスタンティノポリ総主教庁の近くにあるルムの高校(ギリシャ民族学校)を見に行って、辺りを歩いていたら、やはり学校のような古い建物の前に人々が集まっている。訊くと、そこもかつてはルムの民族学校であり、その日は、展覧会が催され…

聖ゲオルギオス大聖堂のミサ/ヘイベリ島の神学校

昨日(11月30日)、聖ゲオルギオス大聖堂で、ローマ法王臨席のもとに営まれたミサの模様は、以下の“YouTube”から観ることができる。Pope Francis held a joint service in Istanbul together with Patriarch Bartholomew 荘厳で音楽も美しい正教のミサを…

偽りても賢を学ばんを賢といふべし

偏見はなるべくなくしたいけれど、私のように特に宗教を信じていない人間が、宗教について何か考えても、なかなか公平な見方には至らない。とはいえ、宗教を信じている人たちも、こちらをそれほど公平な視線では見ていないと思う。だから、多少偏見が残るの…

クリミア・メモリアル教会

ヨーロッパ側、ベイオウルのテュネル近くにあるクリミア・メモリアル教会。クリミア戦争を記念して、イギリスの人たちにより、1868年に創建されたという。会衆の減少により、一時期、閉鎖されていた時期もあるそうだが、現在は英国国教会により、日曜日…

マイノリティの最も真実的な試験

現在、アクシャム紙にコラムを書いているエティエン・マフチュプヤン氏の日曜日の記事「マイノリティの最も真実的な試験」が非常に興味深かったので、後半の部分を以下に拙訳でお伝えします。この記事は、3週間前の「マイノリティの最も真実的な問い」とい…

サンテスプリ(聖霊)教会/バチカン市国領事館

2ヶ月ほど前、オスマンベイからタクシムまで、いつものように表通りではなく、裏道をあちこち曲がりながら歩いていたら、何やら立派な塔が見えてきた。塔の上には十字架が立っている。何処かと思ったら、そこはノートル・ダム・ド・シオン・フランス高校の…

フラント・ディンクはここで殺された

一昨日、“ディヴァン・パスターネスィ”を後にして、シシリーへ向かう途中、オスマンベイの辺りで、歩道の一角に、アルメニア文字が並んでいるのを見つけた。『何だろう?』と思って良く見たら、そこには、以下のようなトルコ語の一節も併記されていた。「フ…

復活祭ミサ

今日はイースター、キリスト教の復活祭である。カトリックと正教会では、復活祭の日付が異なっていたりするけれど、今年はいずれも4月20日となっていた。私も、ベイオールのチチェック・パサージュの裏にあるアルメニア教会で、復活祭ミサを観て来た。こ…

マルテペの魚料理屋

病院に行った月曜日は、朝から雨がしょぼしょぼ降っていた。病院は、カルタルの駅から歩いても15分ぐらい掛かる。12年前は車で行ったから、駅の直ぐ近くという印象だったが、そうでもなかった。診療が終わって外に出たら、雨は本降りになっていた。うち…

バルソロメオス総主教

聖ゲオルギオス大聖堂のクリスマス・ミサでは、テレビのカメラもいくつか配置されて、撮影が進められていた。ギリシャの放送局じゃなかったかと思う。2007年に亡くなったマリアさんのお宅では、復活祭やクリスマスに、ギリシャのテレビの特集番組を衛星…

クリスマス・ミサ

今日、25日は、母たちをコンスタンティノポリ総主教庁の聖ゲオルギオス大聖堂へ案内した。もちろん、大聖堂ではクリスマスのミサが営まれる。私もここのクリスマス・ミサを見学するのは初めてだった。通常の日曜ミサでは、堂内にも自由に入れたけれど、さ…

多宗教の共存

“幸福の科学”については、トルコ語の出版を請負った出版社も、単なる“メディテーション”と思っていたようである。その宗教性が明らかになった場合、イスラム的な人たちは反発するかもしれないと、ひと頃までは、そういった宗教的な衝突が恐れられていたけれ…

ベシクタシュのアルメニア教会

クリスマスミサを見学したベシクタシュのアルメニア教会“Surp Asdvadzadzin(聖マリアという意味のようです)”は、1838年の創建。ドルマバフチェ宮殿を手掛けたオスマン帝国の著名な建築家ガラベット・バルヤンの作品と言われています。この教会を紹介し…

アルメニア教会のクリスマス

昨日、ベシクタシュにあるアルメニア教会で、クリスマスのミサを見学してきました。アルメニア正教では、クリスマスを1月6日に祝いますが、私はこれをユリウス暦を使っているために、暦が12日間ずれているからだと思っていました。ロシア正教会等はユリ…

ヴァクフル村

アンタキアに着いて3日目の火曜日、いよいよトルコで唯一残ったと言われているアルメニア人の村を訪れることにしました。ヴァクフル村です。アンタキアから、小さな乗り合いバスで、地中海を臨むサマンダーの町へ出て、ここからバスを乗り換え、小高い山の…

アンタキアの韓国プロテスタント教会

ギリシャ正教の教会で、「近くにプロテスタントの教会もありますよ」と言われて寄ってみました。門が閉じられていた為、裏の通用口に回ると、東洋人の女性が出てきたので、韓国語で声をかけたら、やはり韓国の人でした。イスタンブールの宋牧師からアンタキ…

アンティオキア教会

ハタイ県のアンタキヤに来ています。いにしえのアンティオキアです。昨日の夜、ハタイ空港に降りた時もイスタンブールより大分暖かいと感じたけれど、今日の昼はもう夏の陽気でした。30℃ぐらいまで上がったのではないかと思います。3年前、美術科の教員と…

正教会とソビエト

ロシア人のナターリアさんがソビエトに郷愁を懐くのは、それほど不思議じゃないかもしれませんが、そういえば、2004年にあのロシア教会で出会ったウクライナ人の中年女性も、やはり同じような郷愁を懐いていたようでした。私は彼女が「是非、聴いて下さ…

トルコ人の伝統

先日、知人から面白い話を聞きました。黒海地方に元アルメニア人の村があり、その村は何世代か前にアルメニア正教(キリスト教)からイスラムへ改宗して“トルコ人”の村になったものの、バプテスマ(洗礼)のようなキリスト教の伝統はそのまま続けられていた…

楢山節考

ガービおじさん、猫移動作戦では、私が猫を手荒く扱うと言って一時へそを曲げ、私を遠ざけていたことがあります。最近は、昔と同じように愛想良く接してくれるものの、私を呼ぶのに、しょっちゅう名前を間違えて「カジモト」と言うのは、何だか気になって仕…

アルメニア人のガービおじさんと猫

2004年~2005年にかけて1年ほど間借りしていた部屋の家主だったマリアさんの家族、そして家族の友人ガービおじさんについては、今までにも何度なく話題にしてきました。 マリアさんは一昨年の4月に亡くなり、家族は娘のスザンナさんと彼女の息子の…

異文化との交流

今年も旧居で新年を祝ってきましたが、ギリシャ正教徒である家主さんの家族は、当主だったマリアさんが昨年の4月に亡くなってから、娘のスザンナさんと孫のディミトリー君で細々とやっています。 ディミトリー君は、昨年の今頃、イスタンブールのギリシャ系…

アルメニア正教の教会

イスタンブールのベイオウル街、チチェック・パサージュから入る横丁は“バルック・パザル(魚市場)”と呼ばれ、魚屋さんや八百屋さんの店も出ているけれど、店頭でムール貝などを揚げたりしている酒場が軒を並べ、夕刻が迫ると未だ明るい内から辺りは喧騒に…

ギリシャ語を話すトラブゾンの人々

2004年のいつ頃だったかギリシャへ出掛けた際、帰りのバスで、トルコ語とギリシャ語を話す青年に会いました。 国境のギリシャ側の免税店で、青年が両方の言語を使い分けている様子を見て、ルームと呼ばれるトルコ国籍の正教徒ギリシャ人か、さもなければ…

白昼暗殺されたジャーナリスト

昨日の夕方、イスタンブールは新市街のタクシム広場を通ったら、広場の一隅に凄い人だかりが出来ていたので、「何だろう?」と思いながら近寄ってみたところ、人だかりの中ほどにアルメニア系の著名なジャーナリスト“フラント・ディンク氏”の顔写真が掲げら…