メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

サンテスプリ(聖霊)教会/バチカン市国領事館

2ヶ月ほど前、オスマンベイからタクシムまで、いつものように表通りではなく、裏道をあちこち曲がりながら歩いていたら、何やら立派な塔が見えてきた。塔の上には十字架が立っている。
何処かと思ったら、そこはノートル・ダム・ド・シオン・フランス高校の裏手だった。
今日、これを思い出して調べてみたところ、どうやらあの塔は、1846年に創建されたサンテスプリ(聖霊)教会の一部らしい。その後、1856年にノートル・ダム・ド・シオン女学院(現フランス高校)が設立されたため、以来、教会の表の方は、高校の中庭に面しているという。
ノートル・ダム・ド・シオン・フランス高校の前は、数え切れないくらい通り過ぎているし、中庭に入ったこともあるけれど、教会や塔の存在には全く気が付いていなかった。なんと迂闊なことだろう。

たまには裏道を歩いてみないといけない。私は、この半生、ずっと裏道を歩いて来たので、街では、つい表通りばかり歩いてしまうのか・・・。
サンテスプリ(聖霊)教会には、地下墓地もあり、ここには“オスマン帝国の国歌”などを作曲したジュゼッペ・ドニゼッティガエターノ・ドニゼッティの兄)も葬られているそうだ。
さて、この2ヶ月前の“裏道探索”では、もう一つ発見があった。塔の斜め向かいに広がる敷地がそれで、こちらはバチカン市国の領事館だった。バチカンと国交があるトルコのイスタンブールに領事館があっても不思議じゃないが、そのひっそりとした佇まいに何となく感じ入ってしまった。