メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

ノートル・ダム・ド・シオン・フランス高校

昨日は、ヨーロッパ側のタクシム近くにあるノートル・ダム・ド・シオン・フランス高校で開かれたクラシックのコンサートを聴いてきた。
ここでは、不定期に、クラシックのコンサートなど様々な催し物が開かれていて、多くの場合、自由に無料で楽しめるようになっている。2年ほど前、友人に誘われて、一度訪れて以来、時々、ウェブサイトからプログラムをチェックしていたけれど、再び訪れる機会はなかった。
昨日のプログラムは、2ヶ月ぐらい前にチェックした。ベートーヴェンのコリオラン序曲、交響曲4番、そしてモーツァルトのピアノ協奏曲21番と、何れも耳馴染んだ好みの曲ばかりだったので、時間があれば聴きに行こうと思っていた。
演奏は“オーケストラ・シオン”という楽団、この楽団はノートル・ダム・ド・シオン・フランス高校の支援によって運営されているようだ。指揮とピアノは、オルチュン・オルチュンセル氏で、ウェブサイトに、1985年のイスタンブール生まれと記されている。楽団の設立もオルチュンセル氏の尽力によるという。
ノートル・ダム・ド・シオン・フランス高校は、ウィキペディアの記載によれば、オスマン帝国時代の1856年に、フランスから来た修道女らによって女学校として設立された。当初は、キリスト教徒の子女を対象したものの、直ぐにユダヤ人の子女が通うようになり、1863年からは、イスラム教徒の子女も加わったそうだ。
1922年に出版された小説「チャルクシュ」の主人公フェリデは、この“ノートル・ダム・ド・シオン女学院”で学んだために、イスラム教徒ながら聖書の記述にも詳しく、アルメニア正教徒の老人を驚かせている。

しかし、共和国革命以降、女学院は教育省の管轄に置かれ、所謂“政教分離主義”の観点から、宗教的な教育は行なわれなくなる。そして、1996年から共学に移行した。

f:id:makoton1960:20191008202208j:plain

f:id:makoton1960:20191008202315j:plain

f:id:makoton1960:20191008202406j:plain