メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

ギュル大統領とフィダン長官

先日(8日)、「アブドゥラー・ギュル大統領(当時)が、MIT(国家情報局)のハーカン・フィダン長官に、検察へ出頭して聴取を受けるように勧めた」という話を、オラル・チャルシュラル氏の記事からお伝えしたけれど、昨日(11日)のコラムで、チャルシュラル氏はこれを誤報と認めて謝罪し、訂正する記事を書いている。
それによると、チャルシュラル氏は元の記事を「2014年2月21日付けのテュルキエ紙」の報道に基づいて書いたが、記事が掲載されると、アブドゥラー・ギュル氏に近い人物から電話が掛かって来て、訂正を求められたそうだ。ギュル大統領は、エルドアン首相と同様、フィダン長官を出頭しないように説得したらしい。
どちらが本当なのか解らないけれど、テュルキエ紙(保守・政権寄り)の報道が事実ではなかったとすれば、まさしく「講釈師見てきたような嘘を言い」の世界になってしまう。
確かに、AKP政権寄りの喝采屋的な人たちもなかなかだが、反AKP・反エルドアン派の報道も相当怪しい。なんだか政治的な思惑の絡んだ記事が多すぎるように思える。今、立ち込めている霧や煙が引いてからではないと真相は見えて来ないかもしれない。
喝采屋:政権のやることには何でも拍手喝采する人たちを「şakşakçı」と揶揄する言い方があって、私はこれを「喝采屋」と訳してみた。