メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

似非進歩主義~同性愛の認識

いつだったか、自分は勝手気ままに複数の女性と遊んでいながら、「それでは、貴方の奥さんもそうやって遊んで良いのですね?」と問われるや、「殺す!」といきり立った“進歩主義者”の話を書いた。

この男性が、何故“進歩主義者”なのかと言えば、それは宗教を信じていないからで、残念ながらトルコでは、こんな識別が平気でまかり通っていた。

「私は神など信じていない」と公言すれば、なかなか“進歩的”で“賢明”な人物と看做されていたけれど、こうして信仰を放棄した人と信仰を維持している人たちの間に、それほど大きな“考え方”や認識の違いがあるようには思えなかった。

もともと信仰と縁の無い環境で育った人は別だが、信仰のある保守的な家庭で育った人が、長じて信仰を放棄したとしても、“考え方”や認識まですっかり変えてしまうのは、やはり無理だったに違いない。

上記の男性の場合、信仰を放棄したことにより、飲酒や浮気といった自分に都合の良い“進歩”は受け入れたものの、“女性の貞操”などに対する認識は、信仰のある保守的な人たちと何ら変わるところがなかった。

この男性は、親の取り決めに従い、お見合いで奥さんと結婚したそうだ。彼は、浮気相手に“恋愛”という言葉を用いていたけれど、奥さんとは恋愛しなかったのだろうか?

こういった似非“進歩主義者”たちは、敬虔なムスリムであるエルドアン首相を軽蔑してやまないが、恋愛でエミネ夫人と結婚したエルドアン氏は、遥かに革新的な人物であるかもしれない。

さて、話変わって、数ヶ月前のことだが、そんな似非“進歩主義者”と話していて、新たにお互いの認識のずれを発見して驚いた。

トルコでは、“ホモ”“同性愛者”というのが最大の侮辱用語なのに、おカマさんの歌手などに好意を寄せて平気な男たちもいるから、どうも腑に落ちないものを感じていたけれど、これがその似非“進歩主義者”との会話で氷解した。

彼らの認識で、“ホモ”“同性愛者”というのは、“受け”のほうだけであるらしい。「えっ? カマを掘るほうも君らは“同性愛”と言うのか?」と驚いていたが、これには私も驚かされた。

さらに、驚きついでの冗談なのか、「入れるのは、女のアソコだろうと、男のケツだろうと、羊やロバの穴だろうと、変わりないじゃないか」と言い放った。この男たちにとっては、奥さんとの行為も含めて、全ての性行為が“レイプ”であると思う。奥さん、慰安婦、おカマ、ロバ、羊、何の変わりがあるだろうか?

冗談はさておき、やはり我々草食的な傾向がある日本の男と、トルコ人を始めとする西洋人の間には、性欲等の違いがあるかもしれない。西洋のポルノを観ると、いきなり始まってしまうものが多くて唖然とする。我々は、ちょっとしたストーリー展開がないと、どうも落ち着かない。直ぐには興奮が高まらないのである。もちろん、双方に個人差はかなりあるだろうけれど・・・。

 

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