メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

諸事雑感

この世のリスク

2年ほど前、第五福竜丸の被爆事件について、検索してみたところ、事件の54年後に取材された記事が出て来た。その記事によると、23名の船員のうち、11名が取材当時も存命であるというので、ちょっと意外に感じた。また、事件後に亡くなった方は、火傷…

モノ作りの精神

クズルック村の工場で実践されていたように、“働く人たちの意見”を尊重したりするのは、日本でしか通用しない時代遅れの経営手法だと言われて久しい。実際、家電の製造など、もう日本のやり方では、競争力を維持出来なくなってしまったようだ。数年前まで、…

日本の政界の“心理的な言い訳”?

アメリカでは、世界タイトルを取るぐらいのボクサーなら、自分が主体となって、コーチやらトレーナーを雇い入れて試合に臨む。試合の後で、敗戦の理由をトレーナーの調整ミスだとして、トレーナーを訴えたりもする。 ベニテスという名選手が、ハーンズとタイ…

アメリカン・シンドローム

前回、トルコには“自分たちよりも進んだ国”“後れた国”という見方をする人たちが少なくないと書いてしまったけれど、あれをトルコの友人たちが読んだら不愉快に思うでしょう。「日本にも沢山いるじゃないか」と言うに違いありません。ある友人の話では、ほん…

多文化主義と国際交流

90年頃だったか、もう少し後のことだったか忘れてしまいましたが、韓国の政治家が日本のテレビ局のインタビューに答えて、「我々は大きなシンガポールを目指す」と語っていたのが印象に残っています。シンガポールのような多文化主義の国になるという趣旨…

多様性は豊かさなのか?

オスマン帝国の時代、シリア正教の総主教座はマルディン県に所在していましたが、現在はシリアのダマスカスにあります。スリヤーニと呼ばれるシリア正教徒の方から聞いた話では、共和国の初期(1932年)に当時の総主教が亡くなり、後継者はマルディンで…

野茂投手、1000日ぶりにメジャー登板

“時に感じて 花にも涙を濺ぎ、別れを恨んで 鳥にも心を驚かす”という詩は、つらい時世に何を見ても悲しくなり、何を聴いても心穏やかでいられない心境を詠んだものと教わったけれど、『それだけ何にでも感動していたってことじゃないのかなあ』と思ったりも…