メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

プリゴジン氏死亡事件の背景

トルコの報道番組(時事討論番組)はとても長い、その多くが2~3時間に至る枠でやっている。

トルコに居た頃は、重要な事件があったりすると、そういう番組をYouTubeで最初から最後まで観ていたりしたけれど、今はとてもそんな時間がない。10~20分に分けて配信されている動画をいくつか観るぐらいが関の山である。

これといった事件がなくても、朝、仕事に出る前と、夕方、仕事から帰って来た後は、そうやって必ずトルコの報道番組を少し観るようにしている。その代わり、日本の番組を観る時間は殆どない。トルコに居た頃は、日本の番組もYouTubeでざっと観ていたから、当時の方が日本の事情によっぽど詳しかったかもしれない。

この数日、トルコの時事討論番組が最も頻繁に取り上げているのは、やはり「プリゴジン氏死亡」の事件であるようだ。以下の駄文でも明らかにしたように、私も興味津々にいくつかの番組を小分けの配信から観たりした。

その過程で駄文にお粗末な間違いがあることも解った。「元軍人の評論家が、プリゴジン氏は近いうちに交通事故で死ぬと断言した」と記したけれど、これは「交通事故(trafik kazası)」じゃなくて「悲劇的な事故(trajik kaza)」だった。

さすがに耳が逆さまに付いている私も「f」と「j」は聞き違えないだろうから、あれは配信された動画の見出しから判断していたのではないかと思う。

いい加減な記憶でいい加減なこと書いて大変申し訳ない。まあ、気が付いていないだけで、もっと大きな間違いもしでかしているだろうけれど・・・。

さて、プリゴジン氏の事件だけれど、トルコでは結構ロシア寄りの識者でも、その多くが「プリゴジン氏の死亡」と「実行したのはロシア国家」を否定していないようである。

元経済担当相のマースム・テュルケル氏は、「プリゴジンが生物学的に死亡しているかどうかは問題じゃない。その影響力が失われれば、事実上死亡したと見做して良い」などと発言していた。確かにその通りであるかもしれない。

背景と今後の展開については、様々な意見が出ている。しばらくして、新たな事実が明らかになる可能性もあれば、全てが闇の中に埋もれてしまうことも考えられる。果たしてどうなるだろう?

しかし、かなり反ロシア的に思えるハサン・バスリ・ヤルチュン氏も、昨日のサバー紙のコラムで、米国におけるジェフリー・エプスタイン氏の不審な死を例に挙げ、ロシアに限らず全ての大国が同様の謀略により、国家を守って来たと述べている。

「国家に対する背信行為を許す国家は無い」という点で、多くの識者の見解が一致しているようだ。「プリゴジン氏は欧米の諜報機関とも関係があった。これは明らかな国家への背信行為である」という説も論じられていた。

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