今日は、イスラム暦のムハレム月の10日目「アーシューラー」の日に当たるそうだ。
西暦680年のこの日に、イマーム・フサインが「カルバラーの戦い」で殺害されたため、シーア派の人々は「フサインの殉教」を哀悼して盛大な行事を催すようになったという。
2014年の11月3日、当時、イスタンブールに住んでいた私は、このアーシューラーの行事を見学するため、シーア派の人々が多数居住するハルカルの街を訪れていた。
その時の見聞は以下の駄文に記している。
この日、街を案内してくれたシーア派の青年は、新しいモスクの建設現場にも私を連れて行ったが、工事は中断されていて、未だ再開の目処も立っていないという説明だった。
完成すれば、シーア派の文化センターも兼ねる大規模なモスクになるけれど、AKP政権との間に齟齬が生じたため、工事を差し止められていると青年は政権に対する不満を述べていた。
しかし、アーシューラーの行事に、ハメネイ師の代理人が来ていたくらいだから、文化センターにもイランの影響はあるように思われた。トルコの政府としては、そう簡単に認められなかったのだろう。
また、青年も含めて、トルコのシーア派の人々の大半は野党CHPを支持しているようだから、その辺りにも問題は潜んでいたかもしれない。
今日、このシーア派のモスク・文化センター「Zeynebiye Camii ve Kültür Merkezi」の現状を調べてみようとネットで検索してみたら、以下のような動画が見つかった。
撮影されたのは昨年の5月頃らしいが、いよいよ完成間近である様子がうかがえる。アーシュラーの行事に合わせて、今日か明日にでもオープニングを迎えるなんてこともあるだろうか?
そして、オープニングには政府の要人も訪れるのか? 等々、色んなことが気になるけれど、何よりも、この目でモスクの現状を確かめてみたい。果たして、それはいつになるのだろう?
*写真は私が撮影した2014年11月3日当時のモスクの工事現場とアーシューラーの行事の模様。