メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

今日はトルコの話題

相互のビザ発給停止により、一気に緊張が高まるのではないかと言われていた“トルコとアメリカの外交関係”に、その後、あまり目立った動きはないようだ。
今日(10月16日)のカラル紙のコラムで、ユルドゥライ・オウル氏は、「そもそも、日毎に規模が小さくなるニュース、トーンが下がっていく発表を見ていると、つい先週、米国との間に相互のビザ停止という応酬があったことを信じるのは難しい。・・・」と述べている。
サバー紙のメフメット・バルラス氏をはじめとして、当初より、「この問題も今まで何度も繰り返されてきた“対米外交関係の危機”の一つに過ぎず、これ以上悪化しないまま直に解決されて、また別の問題が持ち上がるだけだ・・」というように冷めた見方をする識者も少なくなかった。
未だどうなるのか、さっぱり解らないが、ともかく一触即発といった事態に至る心配はなさそうである。
“ビザ発給停止”の主な要因は、イスタンブールの米領事館に勤務するトルコ人職員が、“7月15日クーデター”等のギュレン教団の策謀に関与した疑いで、トルコ当局に逮捕された事件とされている。
しかし、今日のコラムでユルドゥライ・オウル氏が論じているところによれば、当該職員が教団の策謀に実際関与していたのか、単なる職務上の通訳などで、教団関係者と米国人との面会に立ち会っていただけなのか、これまでの検察の発表を読んだ限りでは、はっきり解らないらしい。
いずれにせよ、離任するジョン・ベース米大使の後任が誰になるのか等々、暫くは続報が気になってしまうだろう。

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