メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

ビュユック島-ココレチ

ココレチは、羊腸を金串に巻いて焼いたもので、これをさらに細かく切って、トマトや唐辛子と一緒に炒めたりするけれど、そのまま輪切りにして食べても美味い。
イスタンブール市内にも、ココレチのある店は多いが、店頭でココレチを焼いて輪切りにしてくれる店は、大概の場合、アルコールを提供していない。
それで、ビュユック島に来ると、この“アルトゥン・フチュ(黄金樽)”という居酒屋で、ビールを飲みながら、ココレチの輪切りが食べたくなる。周りがカリカリと香ばしく焼けたココレチは、ビールにとても良く合う。
ココレチは、トルコ語の辞書を見ると、「ギリシャ語からの借用語」となっている。元来ギリシャ起源の料理らしい。ビュユック島には、もともとルム(トルコのギリシャ人)やユダヤ人が多く住んでいたから、ここのココレチは本場に近いかもしれない。
ギリシャでは、復活祭にココレチを焼いて食べる伝統があるという。それも、羊腸だけでなく、肝臓や脾臓といった内臓を羊腸で巻いて焼くというから凄い。
ところで、ギリシャ語の解る友人が、ココレチをギリシャ語の辞書で調べてみたら、「アルバニア語からの借用語」となっていたそうだ。アルバニア語の辞書には何と書いてあるんだろうか?

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