メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

テヘランは不夜城? イスタンブールは?

一昨日、テヘランの街の様子を映し出したYouTubeの動画をご紹介したが、同じチャンネルによる以下の動画には、夜も更けたテヘランの繁華街が映し出されている。

イスタンブールでも街区によってスカーフの着用率には変化が見られるけれど、テヘランも同様なのだろう。

驚いたことに、この夜更けの繁華街を歩く女性たちの殆どはスカーフを被っていない。

www.youtube.com

ペルシャ語の看板が見えたり、ペルシャ語らしき会話が聞こえたりしなければ、『ここは本当にテヘランなのか? イスタンブールじゃないのか?』と疑ってしまいそうだ。

どうやら、「イランの世俗化」は既に押し止めることができない所まで来てしまったのではないかと思う。

「Pizza」という看板を掲げる店がいくつもあったりして、「西欧化」の勢いも全く衰えていないようである。

結局、人々の趣味趣向など世界の何処へ行ってもそれほど変わらないということなのかもしれない。これでは、世界的な傾向として、宗教やイデオロギーが後退して行くのも無理はなさそうである。

しかし、テヘランの繁華街では、さすがに未だアルコールは復活していないらしい。この辺りがイスタンブールとは大きく異なっているだろう。

以下のYouTube動画をご覧になって頂ければ解るように、イスタンブールの代表的な繁華街では、老若男女が楽しそうにビールを飲んでいるところを見ることができる。女性の服装も一層肌の露出が多くなっていたりする。

www.youtube.com

注意してみると、酒席の中にスカーフを被った女性の姿もある。

彼女がその席でアルコールを口にしていたかどうかは解らないが、もしも飲んでいなかったとしたら、お店にとって甚だ有り難くない客だったに違いない。

イスタンブールに居た頃、実際に、スカーフを被ってビールを飲んでいる女性をみたことがあった。よく解らないが、その女性の信仰によれば、スカーフは被らなければならないものの、アルコールは禁じられていないのかもしれない。