メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

資源大国ロシアのしぶとさ?

近年、トルコは領域内の資源の開発ばかりでなく、軍事兵器の国産化にも力を入れて来た。これらを外国からの輸入に頼っている限り、自主独立は難しいと考えているからではないかと思う。

現在、ロシアは厳しい経済封鎖を受けているものの、それほどの窮地に陥った様子もない。かえって、化石燃料をロシアからの輸入に頼っていた西欧の方が困っているような雰囲気である。

ロシアに対しては、GDPで韓国を下回る経済の脆弱性が指摘されていたけれど、エマニュエル・トッド氏によれば、それはGDPにサービス業も含まれているためであるらしい。

確かに、粗鋼の生産量などを見ると、ロシアは中国・インド・日本・米国に次ぐ5位につけており、6位の韓国を僅かながら上回っている。

そればかりではない。鉄鉱石や石炭といった原料を輸入しなければならない日本や韓国と異なり、ロシアはいずれの資源も他国へ輸出できる立場なのである。

食料自給率の面から見ても脆弱なところは見当たらない。輸入しているのは野菜や果実などに限られていて、穀物においては有数の輸出国であるという。

戦前、ABCD包囲網で日干しにされそうになった日本とはわけが違うようだ。

食料に関しては、少なからぬ都市住民が郊外に「ダーチャ」と呼ばれる庭付きの別荘を有しており、そこでジャガイモなどを栽培しながら、いざとなれば自給自足できる態勢を整えているらしい。

ロシアの人たちがソビエト崩壊後の困窮を耐え忍ぶことが出来たのは、この「ダーチャ」のお陰であると言われている。

そもそも、ウクライナとの戦争では、先日、クレムリンへドローンによる攻撃があったくらいで大騒ぎしているように、ロシアは自国の領域内が戦場になっているわけではない。国内では、現在も至って平穏な生活が維持されているそうだ。

それは以下のようなYouTubeの動画からも推察できる。

一方のウクライナは、既に「国家総力戦」と言って良い状況じゃないかと思う。果たしてこれからどうなって行くのだろう?

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