メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

地下鉄のドア/韓国の大統領

昨日、カルタルで地下鉄に乗って、3つほど後の駅だったと思う。ドアが開くと、立っている人がまばらにいる車内に乗り込んで来た高校生ぐらいの男女3人は、真っすぐ反対側の閉まっているドアのところまで進み、3人並んでドアへ寄りかかりながら胡坐をかいて座った。

それが大学生だったら、ちょっと顰蹙を買うかもしれないが、高校生なら、まあセーフだろう。男子2人、女子1人で、時々、スマホの画面を見せ合い、楽しそうに喋っている。

2~3の駅を通過してから、彼らが何処までそうやって座ったまま行くつもりなのか、どうにも気になり、声をかけて訊いてみたところ、終点のカドゥキョイだと言う。

そこからカドゥキョイまでは、未だ10駅あったけれど、彼らは「ええ、こっちのドアは開かないんですよ」と言って、ケラケラ笑っていた。

考えて見ると、イスタンブールの地下鉄駅は、他の路線でも、島式と言って、一つのホームの両側に線路が通るスタイルが圧倒的に多いような気がする。線路を挟んで両側にホームのある相対式は、ひょっとすると、アタテュルク空港へ行く路線にいくつかあっただけかもしれない。

日本では、片側のドアばかり開かないよう、島式と相対式を適当に巧く配置しているはずである。しかし、身動きの取れないほど混み合うことの少ないトルコの地下鉄なら、その辺は余り考えなくても済むらしい。

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パク・クネ大統領を取り巻く事件、韓国では、権力だけでなく、国家の権威も大統領に集中している点が、やはり問題ではないだろうか。他に、特定の宗教など、国民の大部分が一様に敬える共通の対象もないような気がする。

日本は皇室が存在しているお陰で、本当に救われていると思う。トルコも、国家的な権威を象徴しているのは、今でも78年前に亡くなったアタテュルクであり、アンカラのアタテュルク廟には引きも切らず参拝者が訪れている。

残念ながら、韓国には、そういった存在が何処にも見当たらないようだ。