メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

トランプ大統領のアメリカ

イスラムフォビアについて語るメルヴェ・カヴァックチュ
 
PAMER Başkanı Doç. Dr. Merve Kavakçı İslamofobiyi Habertürk Manşet'te değerlendirdi.

 昨年の12月に、“Haberturk”で放送された上記の番組で、ウスキュダル大学のメルヴェ・カヴァックチュ氏は、アメリカのイスラムフォビアを「コンジョンクチュール(変動局面)」な問題であると分析して、かなり楽観的に見ていた。
一方、ヨーロッパのイスラムフォビアは、過去の植民地史の清算といった側面も含まれていて一層根深い問題であり、そう簡単には解消されないだろうと語っている。↓
トルコは、オスマン帝国の時代、ロシアとは何度も戦争になり、米英からは絶えず圧迫を受けて来た。そこへ行くと、独仏との関係は比較的良好だったように思える。
しかし、気分的な相性の良し悪しを考えたら、なんとなくロシアやアメリカとの方が、お互いに解り合えそうな気もする。
特に、メルヴェ・カヴァックチュ氏を始めとするイスラム的な知識層の中には、「保守的なアメリカ」を好んでいる人が少なくないようである。こういった人たちは、次期大統領のトランプ氏が見せた「ロシアへの友好的な態度」も歓迎しているだろう。
アメリカとロシア、トルコの関係が良くなれば、中東の和平も一歩前進するのではないかと期待したい。
また、昨日、トルコで報道されたところによると、トランプ氏の側近とされるマイケル・フリン元国防情報局長は、8日付けのザ・ヒル紙に寄稿した「同盟国トルコは、危機に直面し、我々の支援を必要としている」と題する記事の中で、フェトフッラー・ギュレン師をオサマ・ビン・ラディンになぞらえて、「ワシントンは、トルコの“オサマ・ビン・ラディン”を匿っている」と述べたそうだ。
ひょっとしたら、トランプ大統領アメリカには、ギュレン師の送還も期待できるかもしれない。

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昨日、11月10日はアタテュルクの命日だった。ベイオウルにあるメイハーネ(居酒屋)“ジュムフリエト”を訪れたら、アタテュルクの指定席だったとされるテーブルには、ラクの瓶が1本置かれていて、花輪が飾られていた。この日、“アタテュルクのテーブル”は、予約を受け付けないそうである。

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