メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

コズヤタウのヒルトンホテル

昨日は、アジア側コズヤタウのヒルトンホテルに、朝7時から夜10時ぐらいまで滞在していた。もちろん、ホテルそのものに用があったわけじゃなくて、例によってエキストラで駆り出されたテレビドラマの撮影があっただけである。
コズヤタウのヒルトンホテルは、2014年9月にオープンしたものの、その後のトルコは災難続きで、収益は当初の見込みを遥かに下回っているだろう。
昨日も、宿泊客が多かったら、午前中、フロントのエリアまで使って、ドラマの撮影なんてやっていられなかったに違いない。

現場集合時間は、朝8時半と知らされていたが、交通渋滞に巻き込まれるのを避けて、私は未だ暗い7時頃にホテルへ到着していた。
撮影スタッフが使う裏の通用門は、未だ開いていないかもしれないと思ったので、堂々と正門からロビーに入ったところ、がらんとしているロビーの中ほどに、日本の技術者の方が一人でぽつんと立っていた。
何故、それが解ったのかと言えば、その方は社名の入った作業服を着ていたのである。邦人企業出張者の方は、工場等の現場に入る場合、地位の如何に関わらず、まずその殆どが宿泊先のホテルで作業服に着替えてから出発する。
多分、これをやるのは日本ぐらいじゃないかと思うけれど、どうなんだろうか?
トルコの人たちなどは、ブルーカラーと思われたくないのか、作業服着て人前に出るのをとても嫌がる。クズルック村の工場も、創立当初、トルコ人のエリート社員たちにユニフォームを着てもらうことで大分苦労したという。

それはともかく、業務出張に来られた技術者の方とちょっと立ち話させてもらって、何だか心が和んだ。観光客は全く来なくなってしまったものの、業務出張であれば話は別のようである。
ヒルトンなら食事も結構良いものが出るだろう。観光するような暇もないはずだが、少しはトルコを楽しんでからお帰りになられたらと思う。