メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

グルジアの“チャチャ”と“フィンガリー”

ヨーロッパ側アクサライのバスターミナル内にある上記のグルジア料理店。昨年の6月は、お勧めの“グルジア風餃子”を食べ損なったので、昨日、また出かけてみた。
今回は、トルコ語が良く解るグルジア人のおじさんがいて、何が食べたいのか直ぐに話が通じた。でっぷり肥えたこのおじさんが店主なのかもしれない。
グルジア風の餃子、“ツィンガリー”と言ってるように聴こえたが、おじさんにゆっくり発音してもらうと、どうやら“フィンガリー”らしい。
おじさんは、「グルジアウォッカ“チャチャ”もあるよ」と勧めるので、これも飲んでみることにした。
早速、トルコ茶用のチャイ・グラスになみなみと注がれた“チャチャ”が、清涼飲料水のペットボトルと一緒に運ばれてくる。
「これ何? 水はないの?」と訊いたら、「グルジアでは、これと一緒に飲むから試してみなさい」と言う。
ペットボトルには、グルジア文字が記されているが、もちろん私には解らない。一口飲んでみると、凄く甘いレモン味のサイダーだった。
実際、後から来たグルジア人たちも、皆、そのレモン味サイダーをチェイサーにして“チャチャ”を飲んでいた。
チャチャは、ギリシャのティプロを思わせる風味で非常に美味かった。ティプロと同じく“粕取りブランデー”と言われる類の酒であるようだ。
ウイキペディアの記述によると、グルジアの人たちは、チャチャに医療効果があると信じているそうだが、ルム(トルコのギリシャ人)の故マリアさんも、ティプロは万病に効くと言ってたから、何か関係があるかもしれない。
“フィンガリー”が出てくるまでに、チャチャを半分以上飲んでしまい、もう一杯飲みたくなったけれど、かなり強い酒なんで我慢した。すきっ腹に呷ったため、一杯でも結構効いた。
そして登場した“フィンガリー”は、一見餃子というより、小龍包みたいな感じだ。持ってきたグルジア人のおばさんが、『こうやって食べるのよ』というように、少し胡椒をかけて行った。
一口喰らいつくと、肉汁がドバッと流れ出て、まさに小龍包だった。昨年の6月に来た時、トルコ人の青年が「気をつけなさい。あれには豚の油が入ってますよ」と注意してくれたけれど、確かに牛肉だけではなかったような気もする。おじさんに訊いておけば良かった。
一人前で10個も出てきて、『こんなに食べられるか?』と思ったが、具の挽肉にはパクチの香りが効いていて、実に美味かったから、あっという間に平らげてしまった。
最後に、少し残しておいたチャチャをぐいとやって大満足。これで14TLは安いと思う。 

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