メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

日本にクルド人難民申請者が多い理由は?

SNSに投稿されているメッセージで読んだだけなので、同様に感じている人たちがどのくらいいるのか解らないが、難民申請中のクルド人らを不快に感じている人たちもいるようだ。

街角に集まって騒いだりするクルド人がいるらしい。私はその実態を見ていないため、何とも言えないけれど、彼らの多くは解体業等に従事しているというから、多少荒っぽい印象を持たれてしまうのは仕方がないと思う。

彼らだけじゃなくて、一緒に働いている日本人の中にも荒っぽい人たちは少なくないだろう。たまには、羽目を外して騒いだりすることがあるかもしれない。

以下の駄文に記したように、40年ほど前の産廃屋には結構乱暴な人たちもいた。

心優しい先輩だったコジマさんも、夏の暑い日に、上半身は肩にタオルをかけただけという出で立ちでファミレスに入ったりしていた。

今思えば、あれを不快に感じる人は少なくなかっただろう。先輩は筋骨隆々で厳つい顔していたから、不快に感じても敢えて注意する人はいなかったに違いない。

しかし、産廃屋も解体業も社会に必要な仕事である。それなのに3K職などと言われて、成り手が少なくなっているため、今ではクルド人を始めとする外国人労働者の力に頼っている状況らしい。彼らはなかなか有難い存在じゃないだろうか? 

まさかそのためにクルド人の難民申請を認めているなんてことはないと思うが・・・。

一方、SNSの投稿には、難民申請者への保護費に対する不満も述べられていた。私はその投稿を読んで、初めて「保護費」という名目で難民申請者へ生活費が支給されていることを知った。これは確かに問題であるかもしれない。

とはいえ、難民申請者を支援する団体の主張によれば、実際に保護費を得ている難民申請者は微々たるものに過ぎないという。

例えば、ボートピープルのような状態で日本へ渡って来た難民がいるのなら、保護するのは当然であるかもしれないが、クルド人らは自費で航空券を買って日本へ来たのである。しかも、トルコから逃げ出さなければならないような状況は何処にもなかった。

シリアで内戦が勃発してトルコへ逃れて来た「難民」にも色んな人たちがいた。最初に逃げ出すことが出来たのは、おそらく富裕層で、彼らはトルコに落ち着くと、潤沢な資金で大きなシリア料理のレストランを開いたりしていた。

その後、非常に危険な状態になってから国境へ押し寄せて来た人たちの中には、かなり困窮している人たちがいたと思われるが、シリアの最貧層は国境まで行くことも叶わなかったのではないだろうか?

ところで、西欧は、シリアから逃げ出さなければならなかった難民をトルコに押し付けたまま、殆ど受け入れようともしなかったが、トルコでテロ活動に加担したクルド人や就労目的のクルド人を「政治難民」として多く受け入れていた。

それには、トルコに対する政治的な意図があっただろう。西欧が100年来「トルコの分割」を試みようとしてきたのは隠しようもない事実と言って良い。

しかし、日本が多くのクルド人難民申請者を認めてきた背景には何があるのだろう。日本も秘かに「トルコの分割」を画策しているのか? まさかねえ・・・。