メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

生ビールの飲み方:ドイツ・日本・トルコ

「暑い夏の日こそビールだ!」とばかり、昨日は大阪の谷町にあるドイツ・ビールの専門店に出かけて見た。昨年の末頃だったか、この店の存在を知って以来、「ビールの季節」の到来を待ちかねていたのである。

しかし、まずはドイツ直輸入の生ビールで乾杯して、夏まで待つ必要などなかったことに気がついた。生ビールは旨味を楽しめる適温になっていて、キンキンに冷やしてあるわけじゃない。グラスも冷蔵庫で冷やしたりしていなかった。

そもそも、ドイツの夏は日本のように暑くないだろう。グラスやジョッキまで冷やしておくのは、日本のような酷暑地域の発想だったのかもしれない。

イスタンブールの夏は酷暑とまでは行かないものの、空気が乾燥していて喉も渇きやすい所為か、やはりジョッキも冷やしておいて、そこへキンキンに冷えた生ビールを注いでくれた。それも泡を立てずにギリギリ目いっぱいまで注ぐのである。

イスタンブールにいた頃は、この注ぎ方に『何か間違っているんじゃない?』なんて思っていたけれど、暑い夏には、あれも悪くなかったと懐かしく思い出している。友人に聞いた話ではイスラエルもそうらしい。もっと暑くて乾燥しているだろうから、確かに納得できるような気もする。

トルコでは、泡を立てたりすると「泡に払う金はない!」と文句を言う客もいたそうだ。生ビールは安くたくさん飲みたい客のためだから、少し高級な店になると生樽を置かなくなる。管理するのが面倒になるらしい。この辺りは日本の生ビールに対する感覚と少し異なるのではないかと思う。