安倍元首相が凶弾に倒れた。安倍氏は政治家の家に生まれ、その宿命の下で誠実に生きて来たのではないかと思う。それが斯様に悲惨な最期を迎えてしまうなんて・・・。
「死生命有り、富貴天に在り。君子は敬みて失うこと無なく、人と与るに恭しくして礼有らば、四海の内、皆兄弟なり。」という論語の言葉を思い出す。
もちろん安倍氏には実の兄弟もいたけれど、誠実な人柄で四海の内に多くの「兄弟」を得ていたに違いない。
おそらく、弔問に訪れる「兄弟」は少なくないだろう。これには「弔問外交」などという生臭い政治的な側面もあるはずだが、それも安倍氏の宿命と言えるかもしれない。既にプーチン大統領の動向が取り沙汰されているようだ。
安倍氏はウクライナの問題で、プーチン氏とロシアを擁護するかのような発言を試みて批判されていたけれど、あれもプーチン氏との友誼を忘れない誠実な人柄によるものだったと思う。果たしてプーチン氏は弔問に訪れるだろうか?
いずれにせよ、安倍氏は正しく男で死んだ。侍のような死に様だったと申し上げたい。