メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

2013年6月1日の「ゲズィ公園騒動」

今日(6月1日)であの「ゲズィ公園騒動」から8年が経過したことになる。

私は4年前の6月1日にも「トルコの“激動の4年間”」という駄文を書いて、「ゲズィ公園騒動」から過ぎた4年間を振り返ってみた。

その中で、“激動の4年間”の要因がアフメット・ダヴトオール元首相による独自外交にあったのではないかという、トルコの識者らの論調も紹介したけれど、現在、同様に論じる人はもう殆どいないのではないかと思う。

ダヴトオール元首相は「全方位外交」を提唱し、それまでの対欧米追従を改めようとしたと言われている。

ところが、今のトルコ外交を見たら、これを批判しているダヴトオール元首相のほうが遥かに対欧米協調主義者ではないかと思われてしまうほどだ。

エルドアン大統領のAKP政権は2002年の発足当時、かなり親欧米的な政権と見做されていて、トルコ国内では、その外交姿勢を激しく非難されていた。

それが2009年にダヴトオール元首相が外相に就任した辺りから少しずつ変化し始めたように論じられている。

果たして、トルコの外交はこれからどう変わっていくのだろうか?

*以下は、2013年の6月1日に、ゲズィ公園前で私が撮影した動画である。背景の公園が廃墟のように見えるのは工事中だったからで、デモ隊と警官隊の衝突自体は、88年に韓国ソウルで見た民主化運動に比べたら遥かに穏やかに感じられた。

www.youtube.com

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