メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

鶴橋のコリアタウン

福岡では、ネパールやベトナムの就学生らと一緒に働きながら、いろいろ新しい見聞を得ることもできた。ところが、こちらへ越して以来、全くそういう刺激がない。この街に、外国の人たちは殆ど住んでいないようである。なんだか、寂しい感じがする。

勤務地は神戸三ノ宮の近くで、三ノ宮は国際色豊かな街として有名だけれど、朝の8時から翌朝の8時までという変則的なシフトであるため、昼や夕方に賑わう三ノ宮の街を歩く機会はなかなか見つからない。

朝、三ノ宮駅のホームで、ネパールやインドの人らしい姿を見かけることもあるが、それほど多くない。福岡の吉塚駅では、いつもたくさんのネパール人に出会うばかりか、彼らは一緒に働く仲間だったりした。あの雰囲気がとても懐かしい。

というわけで、少し新しい刺激を求めてと言えば大袈裟だが、昨日は、大阪の鶴橋に出て、韓国人の旧友らと会い、猪飼野コリアタウンを歩いた。

鶴橋駅のガード下でキムチを売る店などが軒を並べている辺りは、20余年前とあまり変わりなく、かえって不思議に思えたが、コリアタウンの変貌ぶりには驚いた。

そもそも、20余年前には「コリアタウン」などという名称すら未だ定着していなかった。そういう横文字の名が似合わない「おじさんやおばさんの街」だった。それが今やK-POPファンの若い女性たちが群がる街になっていた。私はひと頃の原宿竹下通りを歩いている錯覚に捉われた。

日曜日で天気も良かった所為か、もの凄い人通りで、「日韓関係の悪化に不安を募らせる在日の人々」といった報道が嘘のように思えた。

これで韓国の方の情勢が落ち着けば、また日本を訪れる旅行者も増えるだろう。

今回の騒動、現実から乖離して行く文大統領政権に反対する勢力の中で、キリスト教界の人たちが目立っていた。それは彼らの多くが米国の影響を受けている所為かもしれないが、左派イデオロギーよりも宗教の方が現実的であるとは考えられないだろうか?

トルコでも、イスラムは左派イデオロギーより遥かに現実的というか、ある意味、世俗的ですらあったような気がする。イスラム的な人々の多くは、宗教と現実の区別が出来ていたけれど、左派の中には、現実を無視して理想を語る人たちが少なくなかったように思う。

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