メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

米不足の問題で思い出したこと

米不足で飲食店にも影響が出ているらしい。幸い、コンビニのお弁当等は未だ通常通り販売されているけれど、こちらも品切れになったりする可能性はあるのか?

5年~7年前、福岡にいた頃、市内の某所で度々もの凄い白煙が上がるのを見た。何事かと思ったら、コンビニのお弁当を作る工場で、米を炊く時に出る水蒸気なんだそうである。どのくらい大量に炊くと、あれほどの白煙が上がるのだろう?

これは、某急便の配送センターで一緒に働いていたネパール人の就学生から教えてもらった。彼はお弁当工場のバイトも掛け持ちしていたのである。

当時、私は配送センターへ就学生を派遣する送迎バスの運転手で、午前中は就学生に交じって配送センターで働いていたけれど、掛け持ちでバイトし始めた就学生は、大概、直ぐに分かった。

お弁当工場では、長髪と髭が禁じられていたため、髪を短くして妙に小ざっぱりした感じになってしまうからである。

彼らに訊くと、工場の仕事は配送センターに比べて遥かに楽だが、「まるで冷蔵庫の中で働いているみたいだ」という。やはり衛生上の理由から、極端な冷房が入っていたようである。そのため、夏場は寒暖の差で体調が変になることもあったらしい。

夜、配送センターの夜勤に入る就学生を迎えにJR吉塚駅前へ行くと、駅前にはお弁当工場の送迎バスも来ていたが、こちらはマイクロバスじゃなくて40人乗りの大型バスであり、派遣会社を通さずに工場が直接バイトを集めていた。

しかし、バスに乗り込んでいくバイトは殆どがネパール人の就学生で、ほんの数人いた日本人らしき人たちは皆高齢者だった。どうやら、日本の若い人たちはなかなか来てくれないようだ。バスの運転手さんに訊いたところ、工場には日本語に堪能なネパール人の社員がいて、就学生バイトの指導に当たっているという。

既に、日本では就学生ら外国人の労働力がなければ成り立たなくなっている職種が見えない所でかなり増えているのだろう。

今日、皆さんが当たり前に食べているコンビニのお弁当も、作っているのはネパールやスリランカベトナムの人たちである可能性が高いのである。

日本の文化に慣れて、なんでも美味しそうに食べるネパール人就学生に、「鮨とかも食べるの?」と訊いたら、「鮨はたくさん作っていましたが、食べたことはありません」と言われて驚いたけれど、要するに回転鮨のチェーン店でバイトしていたのである。

「外国人排斥!」とか叫んでいる人たちは、コンビニの弁当も回転鮨も避けた方が良いかもしれない。

さて、米不足だが、これは近い将来、かなり深刻な問題になりそうだ。

現在、日本の農業従事者の平均年齢は68歳になっているらしい。そのため、数年後に、突然、農業従事者の大多数がリタイアしても不思議ではないという。

他にも平均年齢が非常に高い職種は少なくないはずだ。トラックの運転手などもそうだろう。こちらも、数年後に、突然、流通が大パニックという事態が生じてもおかしくない。

いったい、どうなってしまうのか?

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