メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

就学生たちの将来性

配送センターで働くネパール人就学生の中には、一昨年の11月に私が働き始めた頃からの顔ぶれも僅かながら残っている。 

彼らは仕事を堅実に続けるくらいだから、学業の方も疎かにしないのだろう。皆、とても日本語が巧くなっている。 

やはり、作業に手を抜くような連中の多くは日本語も巧くなっていない。送迎車の中で、ネパールの親族や友人たちとスマホで話し続けていたりする。あれで日本語が巧くなるわけがない。 

日本語も上達した堅実な面々は、今年の3月に2年制の日本語学校を卒業して、専門学校に進学している。彼らは明確な目的意識を持って来たのだろう。日本での就職に有利な専門学校に狙いを定めて、見事に入学を果たしたようだ。 

中でも自動車整備工の学校は、卒業すればほぼ100%就職できるという。しかし、近い将来、内燃機関のエンジンを持つ自動車は、電気自動車に取って代わられてしまうのではないだろうか? 今、整備工の学校で学んでいる技術に、どのくらい将来性があるのかちょっと心配になる。 

きつい仕事で将来性もないため、日本の若い人たちが集まらない、それで外国人就学生を呼び入れようとしているのならとんでもない話だ。 

他にも、就職率が高いからと言って、測量技師の専門学校に進んだネパール人就学生が何人もいるけれど、GPSの登場で測量技術の分野にも大きな変化が訪れているに違いない。 

頑張っている就学生には明るい未来があると信じたいが、技能実習生の制度に見られるような「外国人は使い捨て」の発想も未だ日本の社会に根強く残っている。 

日本はいつになったら、日本人であるなしを問わず誰もが希望の持てる社会になれるのだろう?

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