メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

エルドアン大統領の夫人/雨に濡れながら佇むひとがいる

2011年の1月23日にミリエト紙が報じたところによると、当時、トルコの大手ゼネコン・アラルコ社の会長だったユダヤ人実業家イスハク・アラトン氏(2016年に他界)の娘であるレイラ氏は、財界の会合に出席したエルドアン首相に対し、女性の社会進出を支援するよう求めながら、「貴方の奥さんが如何に強い女性であるかは皆が知っています。そのため、貴方はフェミニストにならざるを得ないのです」と迫り、エルドアン首相も「レイラさん、私を煽っているね」と笑いながら応じて、レイラ氏に政界入りを勧めたそうだ。

残念ながら、その後、イスハク・アラトン氏にはギュレン教団との関連が取り沙汰されるようになり、レイラ氏の政界入りも実現しなかったけれど、このように、エルドアン大統領のエミネ夫人を「強い女性」と評する人は少なくない。

また、エルドアン大統領を「トルコにもたらされたチャンス」とまで言う作家のアレヴ・アラトゥル氏(女性)は、エルドアン大統領の礼儀正しさも高く評価していたけれど、確かにエルドアン大統領は、夫人に限らず女性に対してはいつでも礼儀正しく接しているような気がする。

特に、アラトゥル氏は1944年の生まれで、エルドアン大統領よりちょうど一回り年上であるため、格別の敬意が表されているかもしれない。トルコの伝統として、年配の女性はとても丁重に扱われる。

ファースト・レディとして大統領を補佐する立場にあるエミネ夫人は、非常な「気配りの人」でもあると思う。

2013年10月、安倍首相も参席した海峡横断地下鉄「マルマライ」の開通式では、進行の順序が乱れたため、トルコ語の解らない安倍首相が戸惑っていると、エミネ夫人はすかさず日本人の通訳者に首相のもとへ行くよう指示していた。

あれには本当に『さすがだ!』と唸らされた。

以下のYouTubeの動画では、2009年頃、何かの式典に参席したエミネ夫人が、折しも振り出した大雨でずぶ濡れになりながらも、席を動こうとせず、じっと座り続けている姿を見ることができる。

この動画では解り難いけれど、後ろの席にいた二人の閣僚は、抜かりなく用意していた傘をさして得意そうな様子だったが、ずぶ濡れになっているエミネ夫人に気がつくと慌てて傘を下ろしている。

その際、エミネ夫人に傘を勧めるという選択もあったはずだが、おそらく『私一人が傘をさすわけにはまいりません』と断られるのを予期して、自分たちも濡れながら待つことにしたのではないだろうか?

この場面からもエミネ夫人の厳しさが伝わって来るように思えた。


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