先週、姫路で購入して来たベトナムの菓子は、かつての王宮でも愛された「バイン ダウ サイン」という非常に由緒のある菓子だそうである。
私は食べて『これはトルコのヘルヴァ(ハルヴァ)だな』と思ったけれど、ヘルヴァもオスマン帝国の時代には、宮殿に「ヘルヴァハーネ」というヘルヴァを作る所があったくらいで、結構由緒のある菓子だったらしい。
ヘルヴァは小麦、「バイン ダウ サイン」は緑豆の粉が原材料であるというから、確かに似通ったところはあるのかもしれない。
しかし、今のトルコでは、ヘルヴァをそんなに有難がって食べる人もいないと思う。ベトナムではどうなんだろうか?
「バイン ダウ サイン」を食べながら、ヘルヴァと共に「バーデム エズメスィ」も思い出したけれど、こちらはアーモンドをすり潰して練り固めた菓子で、食感が少し似ているような気がする。
しかし、「バーデム エズメスィ」はヘルヴァと違って、かなり高価な菓子である。
有名なベベクの「バーデム エズメスィ」などは、口に含むとアーモンドの香りが広がり、実に高級な味わいがする。今でも由緒あるイスタンブールの土産物として通用しているだろう。