メルハバ通信

兵庫県高砂市在住。2017年4月まで20年間トルコに滞在。

職探しの興奮/経歴は何が何処で役に立つのか解らない

昨年の末に警備員の仕事を辞め、今年から配送の運転手に転職した。勤務地は自宅から自転車で10分とかからない。巧いタイミングで良い所に仕事が見つかったものだと思う。

昨年12月の後半は、有給を消化しただけで出勤していなかったため、あちこち出歩いたり、このブログに色々書いたりしながら、職探しにも充分な余裕があった。

しかし、考えて見ると、「職探し」に時間をかけたのは随分久しぶりだったような気がする。おそらく、20年以上なかったのではないだろうか?

2017年の4月に20年暮らしたトルコから舞い戻って来て、9月から福岡で働き始めた時は、なにしろ「寮付き・食事付き・面接無し即決」なんてややこしい条件をつけたものだから、職安の勧めに従い、殆ど他の選択肢を探すこともなく決めた。

その後、警備員の仕事を得て、現在の兵庫県高砂市に越したのは、高校同期の友人の斡旋だったので、「職探し」というプロセスは全く経ていなかった。

今回のように、職探しの情報を集めたり、申し込んで面接に出かけたりしたのは、本当に久しくなかったのである。

お陰で、わくわくするような奇妙な興奮を覚えたけれど、その職探しのプロセスは20年前とは大分異なっていた。

かつては「ガテン」といった就職情報誌や新聞の広告を頼りに探して、まずは電話連絡で当たりをつけたりしたのが、今は全てインターネット上で出来るようになっている。なんにしても便利な時代になった。

可能であれば、「大型免許」を活かして、大型トラックやダンプの仕事がないものかと思ったけれど、そういった職場は全て、大きな駐車場が確保できる郊外にあり、ほぼマイカー通勤が条件になっているようだった。

そういえば、かつて大型トラック・ダンプの仕事を得た所は、何処も寮が付いていたのである。今時、寮なんて流行らないし、マイカーを持っているのは、もう常識になっているのかもしれない。

しかし、今回の職探しでも、大型免許とトラック運転手の経験は、かなり役立っていたと思う。普通免許で乗用車しか運転したことがない人よりは遥かに有利と言えただろう。

そういえば、1999年に、トルコはアダパザル県のクズルック村にある邦人企業の工場に、現地採用で職を得た際にも、トラック運転手の経験は役に立っていたという。

友人から「日本の企業が通訳を探しているから面接を受けてみないか?」と誘われた時は、『なんの経歴も肩書もない俺が採用されるだろうか?』と余り期待もなかったが、まず面接で「当社が何を作っているのかご存じですか?」と訊かれて、製品の一部を即答したところ、何故知っているのか重ねて問われたため、「長距離トラックには必ず付いていますから・・・」と答えたら、これが結構有利に作用したそうなのである。

工場の日本人出向者には、ざっくばらんな現場の方たちが多く、大学等でトルコ語を学んで来た人より、私みたいな奴の方が現場の雰囲気に慣れてくれると思われたらしい。人間の経歴なんて何がどういう風に役立つのか解ったものではない。

*これから毎日、自転車通勤なので、この駅から電車に乗ることも少なくなる。

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